SKY NOTE

skymouseが思った事考えた事を記したもの

Pref..
Speech
STOP
Follow..
QR Code
|◀
▶|
QR
×
voice
volume
0
rate
0
pitch
0

富の再分配

アメリカのオバマ政権が成立するにあたって、経済政策におけるブッシュ政権との根本的な違いは、富の再分配がされるという事だと思う。ブッシュ政権の頃は、強いものはより強く、弱いものはより弱くなっていく経済だった。日本もその傾向を後追いする様な形で政策を展開していた。日本国内は、グローバルスタンダードの美名の元に、アメリカナイズしていった。そして、それに異を唱えるものをグローバルスタンダードに反する時代遅れの存在として切り捨てていたと思う。
 
しかし、金融危機を境にこの関係は逆転した。アメリカ型グローバルスタンダードは、今回の不況の原因とされ、嫌われる存在となった。相場を理解していれば、レバレッジの様なものを株式市場などのメインの市場に持ってくるのは非常識きわまりない行為なのだが、それをアメリカは大規模にやってしまっていた。アジア危機の時にデリバティブという形で痛い思いをしているのに関わらず、懲りずにやっていた亊に驚きを禁じ得なかった。私がそれに気づいたのは、サブプライムローンの問題が表面化した時、相場について調べ始めた時だった。昔は、オプションとか呼ばれていたもので、限定的に使われていた手法だが、極めて危険度が高く、仕組みを理解しているだけに、ちょっと手が震える様な代物なのだ。感覚的に言えば、ニトロを扱う様なものである。(ニトロは、ちょっとでも振動を与えると爆発する危険物、ダイナマイトは、それに他のものを混ぜて、扱いやすくしたもの)
 
やっている事がデタラメなので、「これじゃぁダメだよね」と思うのだが、そのデタラメをグローバルスタンダードと言ってありがたがっていた人は正直言って馬鹿だと思う。相手を直接馬鹿だと言うくらい危険なのだ。例えて言えば、火薬庫で煙草を吸っていたら、誰でも馬鹿だというよね。私の言いたい事は、そういう亊なんだ。
 
私はハイテク市場を見る中で、アメリカという国を若干知っていたから、アメリカって妙な所で馬鹿って亊は分かっていた。結果が出れば、それで全部OKなところがあって、それがどんなにヤバいものでも上手くいっている限り大丈夫だろうという変な自信を持っている国なのだ。そういう、あの国特有の愚かさを知っているから。私はアメリカのグローバルスタンダードはダメだと思っていた。
 
富の再分配を適切に行なえない社会は、結局、何らかの形で破綻する。それは世の習いであり、当たり前の事である。つまり、アメリカは調整局面に入っていると言っていい。その際のオバマ政権のやり方は私が自分の国をこうしたいと思っていた事なので賛成なのだ。環境技術で自分の国を自給自足社会にすれば、対外的な脅威に対しては生産面での不安を払拭できる。そして、そういった環境技術によって、温暖化を防ぎ、尚且つ、雇用も確保し、経済を立て直す。一石三鳥にも四鳥にもなる戦略なのである。
 
日本政府が、このメリットの多い政策が出来ないのは、こういった政策が官僚のエネルギー利権と真っ向から衝突するからだ。自民党と官僚はグルだ。よって、麻生が倒れて新しい顔になっても、その体質は変わらない。だから、政権交代が必要だ。主権者である私達がこの国に出来る事は政府が間違っているとするならば、その政府を変える事である。見た目だけ変えてもダメだ。中身をごっそり変える事が必要なのだ。
 
小泉政権のとき、国民は彼を信じた。憲法改正まで出来る票を与えた。だが今の不況を見れば分かる。その真実が、それが見事に裏切られた事を。見た目や格好だけじゃなくて、中身の変革が必要なのだ。お金持ちばかりを優遇する社会は終わり、皆に適切に富の再配分をし、皆に公平な社会にするべきである。今の政治はは貧乏人はより貧乏に、金持ちはより金持ちになる仕組みで、ハッキリ言って差別だ。横暴である。この横暴に対して私達が出来る事は、現状を変える為に官僚とグルの自民党に票を入れず、一般労働者を支持基盤とする民主党に票を入れる事だ。
 
雇用は派遣ではなくワークシェアリング、富の分配は、株主配当よりも従業員に富を還元する。そして、新しい産業、特に環境産業を発展させて、仕事を増やすと同時に、この国自体の自立性を確保し、地球環境を守る。そうすることで、未来の子供達に安全な地球をバトンタッチする。それが私達、大人の責任であり、義務だと思う。その為に必要な事は、真実に目を向けて、投票をする事だ。真実とは、これからの日本に必要なものは何かと考えて投票する事だ。それは道路だろうか?否、原子力利権だろうか?否、それはそれを欲する強欲な人間達に必要なものであって私達に必要なものではない。私達が欲しいのは、安定して供給される食料や環境を汚さない安全なエネルギーと安定した経済だ。そして、人間をモノ扱いする冷徹な雇用制度ではなく、人を人として扱う雇用だ。
 
その為に私達は正しい判断、正しいチェンジをしなければいけない。今回の選挙ではそれがハッキリ見える。だから、今度こそ日本は変わる。オバマと共に私達日本もチェンジの年になると私は思う。そういう意味では、今年は明るい年なのだ。なぜなら、未来が見えるから。