SKY NOTE

skymouseが思った事考えた事を記したもの

Pref..
Speech
STOP
Follow..
QR Code
|◀
▶|
QR
×
voice
volume
0
rate
0
pitch
0

工業製品の価値とは何か?

工業製品は、農産物と違って、それそのものには価値がない、その工業製品の機能によって価値が生じる。なぜならば、大豆や米は、それそのものに価値があり、それがあるという事自体に食料としての意味があるが、工業製品の場合、それが故障して機能しなくなったら、ただのガラクタである。つまり、これが工業製品そのものよりもその機能に価値があるという事である。
 
だから、機能を代替できるのであれば、必ずしもハードウェアを必要としない状況が生まれる。要するに工業製品とは、機能という価値を入れるパッケージの様なものであって、価値の実体ではないのである。
 
iPodが売れた理由について考えてみよう。あれは、CDの不便さを解消した機能を持っていた。その機能を実現する為にiTunesのような優れた機能補完ソフトが付属していたからこそ、他のメモリプレーヤーを押しのける事が出来た。ソフトと言ってもコンテンツではなく、コンテンツの入れ物としての機能を実現する機能補完ソフトが付属していたのだ。
 
つまり、Appleの様なメーカーはハードウェアを機能の入れ物として定義して、ものを作っていると考えると、AppStoreのようなサービスも、その延長線上にあるという事が分かる。つまり、不特定多数のデベロッパーが作るソフトウェアを入れる器としてiPhoneが存在しているのだ。その為に、タッチパネルを使い、GUIとインターフェースを融合させたと考えられる。つまり、器としての汎用性を考えた場合、特定の用途に縛られない様に設計した結果と考える事が出来るのだ。
 
任天堂Appleに共通しているのは、ハードはソフトの器として定義している点である。任天堂の場合、ゲームをより楽しんでもらう為の器として最善のものとして考案されたのが、Wiiのインターフェースだ。あらゆる操作体系をあのヌンチャクコントローラーが再現できる。AppleiPhoneで採用したタッチパネルの様に、入力体系に多様性をもたらす事で、コンテンツの器としての汎用性を高めているのだ。
 
それに対し、PlayStation3は、器としては大きなものを作ったが、それを活用するのに必要なインターフェースの多様化が十分ではなかった。つまり、たとえ、大きな器を作っても、それを取り出す間口が狭いと、その大きさを生かす事は出来なくなる。PlayStation3は、当初発表するとしていた仮想都市も出てこないし、3年たった今でも、初期の消費電力の半分にもなっていない事からも、あまりパッとしない。
仮想都市サービス:PlayStation3 Homeは2008年12月11日にクローズドベータテストを終了している。skymouseは不覚にもこの情報をスルーしていた。間違った情報を書いてしまい申し訳ありません。
 
それに対し、iPodを見てみると、階層メニューで大量の音楽ライブラリーを管理できるからこそ、他のメモリプレーヤーよりも売れた。たとえ、メモリ容量が大きくて沢山の曲が入っていても、気に入った曲を素早く取り出せないのならば意味がない。(音楽という)価値を取り出す間口が十分大きくないと、たとえ大きな器を作ったとしても意味がないのだ。