SKY NOTE

skymouseが思った事考えた事を記したもの

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幼稚な完璧主義では結果は出ない

最近思うのは、幼稚な完璧主義が日本を滅ぼすということ。最初から成功する完璧な条件を要求し、それに合致しないものを否定するという現実を無視した幼稚さ。プロフェッショナリズムに傾倒し、アマチュアリズム(育てること)の重要性が分かっていない。それを示すために、対話形式で説明したいと思う。

A「完璧(自分が思っている成功モデル)じゃないからダメだね」
B「その完璧なものを作るために必要な時間と労力はどれくらいか」
A「わからない」
B「多分、長い時間と多大な労力が必要だろう、その間、条件に合致しないダメな状態が続くが、どうする?ダメだといって否定し続けるのか?」
A「我慢し続けるしかない」
B「そんな考え方では続かないな、精神が壊れてしまう」
A「じゃぁどうするんだ」
B「完璧は望まず、だが、一歩一歩、進むことを心がけることだ完璧よりも向上を望め」
A「それでは負け続けるじゃないか」
B「最初は誰でも負ける。勝つためには負ける必要があるんだ」
A「妥協をしろと」
B「妥協と言うよりも、それが現実だ。結果が出るまで時間がかかるという現実」
A「その時間の間どうするのだ」
B「問題点を整理し、改善し続けることだ。その継続の先に勝利がある」
A「それは、だれでもやっている」
B「そうだな、自分を否定している時間があったら、その分を問題の認識の整理にあてることだといえばいいかな」
A「そんな悠長な」
B「お前の言っていることは、最高の条件だが、それを実現する具体的な方法論が存在しない、それは土台のない建物と同じ、全く意味が無い」

最高の完璧さを求めるあまり、それに追いついていない現実を否定するAに対して、Bは、その現実を認めつつも、追いつけるようにする為に、何が必要かを考えている。完璧ではないからダメだという理屈は、極めて幼稚だ。なぜなら、結果を最初から求め、それを実現する過程(プロセス)を無視しているからだ。

ひとつの結果を作るためには、その結果を育てるというプロセスが必要である。それは子育てと同じ、赤ん坊が最初から何でもできるわけではないのだ。良い物を作るためには時間と労力を必要とする。最初から完璧さを求める人間は、時間と労力を最小にしたいと思っている。だが、その過程こそが仕事の99%であり、その99%をどうするかが現実なのだ。それを無視するような幼稚な発想では、何事も成し得ない。

効率面を重視する発想は有益であるが、だが、問題点は、その効率性を実現する為の条件も整備しないといけない事、その前提を無視していると、効率も何もへったくれもないのが現実、それが効率的で意味があるという説明がないと人は動かないが、それを沢山の人に伝えることが必要であるし、そういう努力をしている人の横で、殆ど何もしていないような人間が、完璧なモデルに合致していないから、それはダメだと偉そうなことを言うのは、片腹痛いと思う。誰だってそれは分かっている。だがしかし、それを成立させるステップを踏んでいるだけなのだ。ステップを踏まず山の頂上ばかり見ている地に足のついていない理屈を並べるだけの未熟者は、現実を直視するべきと言いたい。

最初からプロフェッショナリズムを望む人間の問題点は、現実が赤ん坊だということに気づいていないことだ。だから、アマチュアリズム、育てる理念が必要なのだ。育てもしないで、赤ん坊に仕事ができないと非難するのは馬鹿げている。子育て同様に待つ忍耐が必要だ。そうでなければ、否定し続けることになる。過剰な否定は、自尊心を壊し、結果から人を遠ざける。