SKY NOTE

skymouseが思った事考えた事を記したもの

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寄せ集まるのが駄目な理由:権力の欠点

日本社会は、寄せ集まるのが好きだ。私は好きではないので、野良猫の様に傍目からその姿を眺めながら、なぜ寄せ集まるのが良くないのか分かる。寄せ集まるのが駄目と言われる理由は、寄せ集まって得られる権力、つまり、権力の欠点がそのまま、寄せ集まる事が駄目という理由なのだ。
 
権力の欠点を言い表した言葉に「赤信号、皆で渡れば怖くない」というのがある。つまり、本来駄目なものを、いい事にしてしまう。権力という力で通す訳だが、こういうやり方は、よくない。例えば、駄目な方法を押し通し、問題を解決していないのに、解決した亊にする様なもので、解決していない問題が積み上がって借金の様になってしまう。つまり、間違った事を力づくで正しい事に出来てしまう亊が、問題を負債の様に積み上げ、大きくなった負債に金利利息がついて、後で苦しむ結果となる。
 
権力は、現実を歪めて解釈する事が出来てしまう。でも現実は淡々と進んでいくだけなので、負債として積み上がっていく、権力とは仮想的な解釈に過ぎない。つまり、権威(集団)が正しいと言っているから、正しいのだという解釈は、必ずしも実体を反影しているとは言えないので、現実とのギャップが生じる。だから駄目なのだ。
 
典型的なのが集団心理で、火事で火が近づいているのに、誰もその部屋から出て逃げようとしないでいると、危険ではない様に思えて、誰も避難しない。実際は危険なのだが、権威(集団)に判断を委ねてしまうと現実が見えなくなってしまうのだ。
 
また、権力を手にした場合も同様で、自分が間違った事をしていても、自分に権力がある為に、それが通せてしまうと、まるで自分が正しいかの様に錯覚する事がある。でも、実際は過ちを繰り返し、他人を苦しめている事もある。これを長く続けていると、他人の心の中に負債がたまっていって、ある日突然爆発ってことになりかねない。
 
権力とは、正しい行いに使ってこそ光り輝くが、乱用すると、己の過ちに気がつけない副作用がある。そういう意味で、権力を使いたがる人間よりも、現実を謙虚に眺める人間の方が私は好きである。権力を持ち過ぎると、誰も逆らわないので、自分が聖人か何かの様に錯覚するかもしれないが、実際は、ただの思い上がった馬鹿でしかない亊もある。
 
こういう権力の欠点を知っていれば、安易に権力に依存しようとするのは、現実とのズレが生じる恐れがあり、それを常に意識しながら慎重に力を使うべきな事が分かる。寄せ集まって自己を安易に正当化しようとすると、そこに規律や理念が生まれない。結局、その規律のなさが歪みとなり、その歪みが悪となる。だから、寄せ集まるにしても、きちんと目的を持って、規律正しく権力を使って欲しい。その方が、何も考えない人間よりも、まだマシなのだから。