SKY NOTE

skymouseが思った事考えた事を記したもの

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エタノールよりもポリ乳酸

バイオエタノールよりもバイオディーゼルの方が生成時のエネルギーロスが少なく効率的だ。もっといえば、植物は、エタノールにするよりも、ポリ乳酸にする方がいい。成長の早い藻類からセルロースを取り出し酵素で分解して糖を得る。その糖を発酵させてポリ乳酸にする。感覚としては、牛乳でヨーグルトを作る感じだ。それがプラスチックの原料になる。使い終わったら燃やしてしまうと二酸化炭素になってしまうので、土に埋めて戻す。土になれば大気に戻らないので、二酸化炭素を固定化した事になる。

二酸化炭素→藻類→糖→ポリ乳酸→プラスチック→土に戻す。(二酸化炭素固定化)

日本は約5000万トン(0.5億トン)のプラスチックを使っているが、これを全て、ポリ乳酸にする事が出来れば、二酸化炭素の削減量は、-1.7億トン(その分の石油を使わない(1.2億トン)ばかりか、大気中の二酸化炭素(0.5億トン)を固定化している。(二酸化炭素が炭素になり、土に戻る)

藻類は非常に成長が早いので面積あたりの生産性が非常に高い。その割にあまり研究されておらず、まだ全体の1/4程度しか調べられていないほど無視されてきた分野なので、もっといい藻類が見つかる可能性もある。

自分的には、海でディーゼル燃料が取り出せる藻類が発見されるのを心待ちにしている。今は淡水のものしかないので、大量生産が難しい。海であれば日本は海が広いので、大規模化がしやすい。もしそういうのがなくても、淡水の油(バイオディーゼル)を溜め込む藻類と海藻を掛け合わせて、新しい生物を作り出して栽培してもいいのではないかと思う。

油を搾り取り残ったセルロースを糖化発酵をする為の熱源は、稲わらを使う。日本全体のプラスチックを作る為には、私の個人的な試算では600万トン程度(日本の稲わら全体は870万トン)の稲わらがあればいい。稲わらの燃焼熱量は木材と同じとして計算してみて、糖化に36度24時間、ポリ乳酸発酵の時間が50度6時間、断熱タンクで6時間の温度低下が2度程度。ボイラー効率は85%で計算、藻類のセルロース部分の重さは1.6億トン、それと同量の水を加えて全体で3.2億トンを発酵させ、6400万トンのポリ乳酸を生成する。1000万トンはBNF(バイオナノファイバー:車のボディに最適な軽量素材/CFRPのバイオ版)の生産に使う。インターネットでかき集めた情報を組み合わせて、単純な理科知識で大雑把に計算しただけだから、正確かどうか分からないが、考えてみる事が大事なのだ。(模範解答を求めるほど、新しい事は考えられなくなるから)

発生するであろう2.56億トンの消化液を高密度メタン発酵菌を使って高速分解し、バイオガスを抽出すると同時に浄化する。

これらの試算は、多分、間違っているだろうから正しい答えを知っている人がいたら教えてほしい。(この文章では、たとえ間違っていたとしても、具体的に考える事に意義を見いだしている)

藻類の生産について
 アポロ・ポセイドン構想(三菱総合研究所)藻類の大規模生産計画
  http://www.mri.co.jp/COLUMN/TODAY/KATORI/2004/1006KY.html

バイオディーゼルについて
 オイルを作る藻が、日本を救う? 慶応大学先端生命科学研究所:伊藤卓朗博士
  http://wiredvision.jp/blog/yamaji/200711/200711160954.html

消化液処理について
 国立環境研究所のバイオガスプラント 水土壌圏環境研究領域 珠坪一晃
  http://www.nies.go.jp/sympo/2007/lecture/pdf/slide_3.pdf

ポリ乳酸について(ポリ乳酸全般の知識)
http://www.nistep.go.jp/achiev/ftx/jpn/stfc/stt065j/0607_08_featurearticles/0608fa01/200608_fa01.html
 三井化学工業(ポリ乳酸樹脂:糖からのポリ乳酸の生成量の参考にした)
  http://www.mitsui-chem.co.jp/info/lacea/material.html
 積水化成品、150℃の加熱寸法安定性を持つビーズ法樹脂発泡体を開発
  http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20071023/141056/

BNFについて
 京都大学生存圏研究所 矢野浩之教授
  http://www.jwrs.org/woodience/mm004/yano.pdf

 植物繊維が金属並み強度のスーパー素材に変身! 評論家 船瀬 俊介氏
  http://www.nikkeibp.co.jp/sj/column/d/43/index.html