SKY NOTE

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ダビング10:守ろうとするあまり守れない

小寺信良氏に聞く「ダビング10って、何が問題なんですか?」
http://ascii.jp/elem/000/000/110/110355/
 
これを見ると放送業界の従来ビジネスモデルの擁護の為にダビング10というコピー制限がされている事が分かる。外国ではHD-DVDからBlu-rayにコピーできるのに日本では出来ない。これはとても問題が大きい。HD-DVDだけではない。今、規格戦争が終わってBlu-rayレコーダーを買おうとしている人も、そのレコーダーが何年かして壊れ、次のマシンを購入したとする。そして、おもむろに、今まで録画したビデオデータを新しいレコーダーに入れようとすると、「ダビング10制限により、このディスクからはコピーできません」と画面に表示され、コピーできない事に気づく。多分多くの人は、9個コピーできるのだから、メディアを経由して他のレコーダーにコピーできると思っているだろう。実は出来ないのだ。本体ハードディスクドライブにあるものだけ9回コピー(残り1回はムーブ)できる。必ず、それを録画した本体を経由しないといけないのだ。それはコピー制限をかける為に必要なのだ。だから、もし、その本体が壊れてしまったら、今まで録画したデータは、他のデジタル録画装置にコピー不能になる。なんと面倒なと思うだろう。しかも、これは日本だけの制限なのだ。
 
これで実質的に、何が起きるかと言えば、彼らの守ろうとした従来ビジネスモデルが2011年を境に一気に崩壊する。なぜだろう。ビジネスモデルは守れた筈ではなかったのか?今はアナログ放送があるからこそ、放送業界のビジネスモデルが温存できていると私は考える。しかし、一度それがなくなると。ダビング10の不便さが噴出してくる。タイムシフト需要で録画していたユーザーは録画しなくても、いつでも見られるIPTVに流れ、保存用に録画していたユーザーもデジタル放送移行とともにダビング10への対応を余儀なくされて、録画するのをやめ、別の方法を探すだろう。そうなると、殆どのユーザーは不便な電波放送に見切りをつけ始める。電波をやめてネットにしようという事になる。そうなると、彼ら放送業界が守ってきたものは、何だったのかというと、規制すれば自分達の既存のビジネスモデルが守れるという幻想でしかない。私達は、その幻想の為に不便を強いられているのである。彼らは小局にこだわる事により、大局を見据えられず、結果として自分達が守ろうとしたものを自分で破滅させる時限爆弾にカウントを入れてしまった。そのカウントの名前は「ダビング10」何か意味深な名前ではないか。
 
まるで10カウントで彼らのビジネスモデルが終わる事を予告しているようではないか。