SKY NOTE

skymouseが思った事考えた事を記したもの

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オバマの議論の仕方について ポジティブな言葉の力

オバマの話を聞いていて思った。なぜ私が自分の意見を人に聞いてもらえないのかを。それは、私は自分の思ったことをそのまま言うからだ。それ故、厳しいことも酷いことも露骨に言う。そうすると、全ての人を敵に回す。例えば、政治が悪い場合でも、その責任は民衆にも為政者にも官僚にも、皆にある。私はそれをそのまま言う。オバマの言い方はその逆だ。白人も、黒人も、ヒスパニックも、皆同じアメリカ人だ。団結してこの困難に立ち向かおう!皆でこの国は変えよう。
 
具体的な問題点には触れず、皆を一つにまとめて変えていこうと掛け声をかけて、皆の意思を鼓舞して、支持をとりつける。オバマの話し方は、私が子供に話をするときのやり方に似ている。子供はネガティブな質問には答えない。子供は、この中で何が嫌いかと聞いても、大抵は「みんなすき!」と言う。だから、私はポジティブな形で質問をする。「一番好きなのはどれ?」「次に好きなのはどれ?」そうやって繰り返していくと、一番嫌いなものが何なのか分かる。オバマの演説はそれと同じなのだ。子供向けの議論と言えば聞こえは悪いが、これは別に悪い事ではない。要は、最終的に建設的な合意を導き出せれば、それでいいのだ。それは子供に一番嫌いなものを教えてもらう時の私のやり方も同じ。
 
結果が出れば、それがネガティブだろうとポジティブだろうと、それでいい。そういう意味で、私はもっとポジティブな捻った喋り方が出来た方がいいのかもと思った。誰しもイヤな事は聞きたくない。私は温暖化の問題についてもっと手順を踏んだ言い方をした方がいいのかも知れない。例えば、温暖化対策はチープな生活だと思われているが、それは実は逆なのだ。もっと将来があり、安全で、高品位な生活になることを伝えていく必要があると思った。オバマの様に。
 
この勢いが続けば、彼は大統領になれるだろう。暗殺されなければだが...彼の言っている事を聞いていると、あまり具体性がないので、彼自身には力量があるとは思えないが、彼が政策スピーカーとなって政権を維持し、優秀なブレーンがついて政策に具体性を持たせることができれば、善政を行える可能性がある。問題は、若い彼に優秀なブレーンがついているかだが...それはまだ分からない。ただ言い添えたいのは、言葉(観念)と現実は違う。その違いをきちんと把握できていないと大統領になったとしても良い結果を出せないだろう。
 
言葉の力の限界は、言葉が現実ではないという事である。言葉は一時的にせよ、ひとの心を動かす事が出来るが、しかし、それに現実がついていかないと、その言葉は廃れ、無視される事になる。逆にどんなに真実であったとしても、それが人の心を動かせなければ、単なる独り善がりと大して変わらなくなってしまう。(それがたとえ世の中を変える真実であってもだ。科学の歴史を見ればそれがよくわかる)
 
理想的には、言葉と現実をシンクロさせる優れたアイディアがあればいいのだ。アメリカにそれを可能にする人材や組織はいるか?と言えば、恐らくいるだろう。しかし、それがオバマの腹心にいるかどうかは分からないし、オバマ自身がそれだけの力量を持っているかどうかも分からない。(私の個人的な見解では見込み薄だが不可能というにはまだ早すぎる)
 
何にせよ、権力を手に入れなければ話が始まらないので、言葉は大事なのだ。