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高層建築不要論

高層建築不要論

1.鉄やセメントを余計に必要とし大量の二酸化炭素を排出する。
 22世紀に東京を水没都市にする愚行
高層建築とは、鉄筋コンクリートで建物を作るということ、鉄を作る際にには、それと同じ量の石炭を必要とし、二酸化炭素はその2.4倍吐き出す。つまり、鉄を作ると最低でもその2.4倍の重さの二酸化炭素を出すということ。それだけ大量の二酸化炭素を吐き出す高層建築がモダンだと思うのは、20世紀までである。なぜなら、それを続けると22世紀の東京は水没するであろうから。つまり、高層建築で高密度化して利便性を追及しても、22世紀には、それらは全て水泡に帰するということだ。馬鹿馬鹿しいではないか?

2.長周期地震に対応できず倒壊する恐れがある。
 危険な超高層建築
鉄筋コンクリート地震に強いと言われているが、超高層建築に限っては、その定説は阪神淡路大震災までである。阪神大震災の時に観測された長周期地震動は超高層建築と振動周波数が一致してしまい振動を増幅して倒壊する恐れがある。現に東京都が阪神淡路大震災を受けて都庁舎が長周期地震に耐えられるか調査を依頼したところ、その結果を見た石原都知事は公表を停止したほどである。何も問題がなければ公開しても触りがない筈だから、要するに結果が悪かったのだろう。つまり、超高層建築は危ないって事。どの程度まずいのか公開されなかったので分からないが、公開したくなくなるほど酷かったということなのだろう。

3.高層階の住環境は悪い
 高層階は強風でおいそれとは窓が開けられない
現代の高層建築は原理的に地震に対応するために揺れなければいけない、これはコンニャクの様に地震を吸収して受け流すためである。その特性は風に対しても同様で、風が吹くと揺れるという話だ。これは高層マンションに住んでいるという芸能人の話なので本当かどうかと思うのだが、実際に住んでいて、そう言うだから、そうなのだろう。また、ベランダが風が強いので、洗濯物が干せない。だから高層マンションなどにはコインランドリーがあり、そこで洗濯をすればいいのだが、なんとも面倒な事である。また、乾燥機能付きの洗濯機は通常の洗濯機が100wh+太陽光で済むのに対し、最高性能のものでも1200wh消費するなど、12倍の電力を必要とする。環境破壊もいいところである。なにしろ風が強いので窓が空けられないというのが住環境としてどうかと思われる点である。

4.交通渋滞を引き起こす高層建築群
 都市の血行が悪くなる高層建築
高層建築を建てるということは、人を高密度化することであり、それは交通量の高密度化を生む。当然道路の輸送容量を増やさなければならず、道路を多層化しなければいけなくなる。しかし、道路を多層化するほどの巨大建築を作るセメントも鉄も21世紀にはない、あっても使えない。使えば、それを作る際に発生する二酸化炭素で東京(都市)が水没するから。つまり、交通渋滞を引き起こすわけだ。つまり道路の輸送量を上回る高層化は出来ないという事になる。要するにコンパクトシティ構想とはゼネコンにとって都合がいいだけで、都市としては都合がいいことは何もない。かえって水没の危機に陥れる愚行である。短期的にはよくても中長期的には愚行なのだ。まるで糖尿病のようである。密度で都市の血行が悪くなる。要する高層建築とは都市のメタボなのである。後が恐い。

5.太陽エネルギーを独占し不公平を引き起こす
 財産権の侵害になる高層建築
 21世紀の太陽光には財産権が生じるので高層建築は違法行為である
21世紀には、温暖化に対応するために太陽光から少なからずエネルギーを収集することになる。単に電力を吸収するだけでなく、熱も吸収することが必要になる。電力だけならば、影になる住宅の発電分を算出して、その割合の電力を補填すればいいのだが、(権利処理に伴う事務処理が複雑になるだろうが)熱の場合はそうもいかない。21世紀には太陽熱も重要なエネルギー源なのだ。太陽の熱で生まれる温度は低く、輸送距離が長くなると冷めてしまうので使えない。つまり、分けることが出来ない段階で、他人の財産権を侵害してしまう。元々、太陽光は、人が健康に生きるために必要なものであり、それがないと人が住むのには健全ではない。太陽の日がささない高層建築の影は不健全であり、また、生じるエネルギーの公平な分配の観点から言っても不適切である。

6.21世紀の都市は電子化されるから高層建築は不要
 物理集積都市は時代遅れ、21世紀の都市は電子集積化される
 通勤がなくなり、出張が減るスマートなワークスタイル
 物理移動を伴わないオフィスによる機動力の高い組織
1〜5の理由から中低層建築が21世紀の建築物のスタンダードである事が分かるだろうが、では都市機能の利便性はどうなるのだと言う話になるだろう。実は21世紀の都市は現在の物理集積都市よりも遥かに便利でスマートである。
私達はなぜ、毎日、電車にゆられてオフィスにいかなければならないのだろうか?そこに仕事に必要な情報、つまり紙が集積されているからである。21世紀には、この紙が電子化される。そうすると、情報の物理的な制約がなくなり、オフィスは電子集積化され、家で仕事が出来るようになる。または、セキュリティ管理された近くのオフィスに行けばいい。物理集積ではないので、場所に制約されない。だから、分散していてもいいのだ。(電子的に集積しているから)つまり、それだけ通勤時間を短く出来るということ。この電子オフィスは、組織の風通しを善くする可能性がある。なぜなら、会社のあらゆる部分と電子的に結合しているので、意思の疎通に物理的な制約が生じないからだ。これはつまり、出張が減るということ。

7.21世紀の電子都市はこうなる。

7-1.完全な立体画像で作られた都市が生まれる
立体テレビをご存じだろうか?現在研究中だが、殆どのものが立体に見えるが解像度が減ったり、モアレが生じたり、メガネを必要とするなど画質や使い勝手に問題があるものが多かった。しかし、私はFPDインターナショナル2007(フラットパネルディスプレイの見本市)でそれらの欠点をほぼ完全に克服した立体テレビを見た。平たく言うと、画質は、バックトゥーザフィーチャーのサメ級である。(スターウォーズのデススターの立体画像とも言う)これはドイツの会社のもので完全な立体映像を再現する。目の位置に合わせてホログラフィック立体映像を作るため、一人でしか見れないが、解像度の欠損のない、きちんと膨らんだ映像が見れる。ただ若干気になったのは、プロトタイプモデルが顔の位置をちょっと速く動かすと、縦じまの筋ノイズが出ることだが、これはホログラフィック処理の遅延と見られるので、将来的に解消されるものと見ている。もう一つ残念なことに、このホログラフィック画像を生成するのにフルHDで3.5TFlopsという一昔前のスーパーコンピューター並の処理性能が必要な事だが、半導体の進歩がそれを吸収することは分かっているので、問題視はしていない。現在のハイエンドのビデオカードGeForce8800が0.5TFlopsなので、その7倍の性能が出ればいいだけである。何のことはない、3年後の2011年のスペックである。つまり、立体映像に3.5TFlopsを使い0.5TFlopsをレンダリングに使えばいいのだ。液晶に求める性能は書き換え速度が3msという高速性を必要とするが、2011年の液晶は、その程度の性能はクリアしているだろう。有機ELは現在でもクリアしている。そういう意味では大画面有機ELディスプレイの登場時期と立体テレビの登場時期が一致している事は興味深いと言える。 

メガネ不要の立体ディスプレイ。SeeReal社が試作機を公開
http://www.ednjapan.com/issue/2007/12/u3eqp3000001ewwk.html

独社のホログラフィによる立体動画ディスプレイ,「2009年に世に出したい」
(見るのにはNEONLINEの無料登録が必要)
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20071024/141162/

独SeeReal社,3次元ホログラフィを使った立体動画ディスプレイを開発
(見るのにはNEONLINEの無料登録が必要)
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20070920/139467/?ref=ML

SeeReal社の技術説明書(日本語PDF)
http://seereal.com/download/docs/071015_Holography_JPN_A4.pdf

7-2.人の表情を再現するアバター(分身)
立体映像が2011年に実現すると言っても、自然なコミュニケーションを実現できなければ意味がない。そこで、それらを実現する技術を二つ紹介したい。一つは顔写真から立体的な顔を生成し、表情まで再現できる画像変換技術、もう一つは、カメラから表情を読み取り、それをアバターに再現する技術。

一つ目の技術はハッキリ言って驚いた本物そっくりに再現されるからである。ただ、表情を動かしたときに多少不自然になるが、これは表情を読み取るソフトとの連携で補正できる可能性が高いと私は見ている。つまり、顔の筋肉の動かし方は、人によってまちまちで、それをコンピューターで再現すると不自然になってしまうというだけで、本人の表情の動きをトレースできれば特に問題にはならないということだ。

静止画から顔写真を生成するソフト:モーションポートレート
http://www.motionportrait.com/about/
サンプル動画がダウンロードできるので必見です。かなりリアルです。

表情の動きをアバターに再現するソフト:沖電気 FaceCommunicator
特徴  :http://www.oki.com/jp/FSC/vc/bbe/feature.html
デモ動画:http://www.oki.com/jp/FSC/vc/bbe/index.html

7-3.電子都市は既に存在している
Second Life:いわずもがなのSecond Life(日本語正式版はまだ出ていない)
 http://jp.secondlife.com/
Home:ソニーが今年公開する予定のPlayStation3用の電子都市
 http://www.jp.playstation.com/ps3/home/index.html

このように、現在公開されている技術だけでも、かなりの事が出来ることが分かって頂けたと思う。それも遠い未来のことではなく、近い将来のことであったり、実際に存在しているものなのだ。日本では地デジなどと言っているが、実際、地デジに移行する2011年には実は地上デジタルを通り越して立体テレビが登場していて、そこに完全な立体映像で出来た極めてリアルな都市が存在しているかも知れないのだ。しかも、そこでは本人そっくりのアバターを操ることで、自然なコミュニケーションが再現されるかもしれないのだ。であれば、物理的な都市はいらないではないか。いやはや面白い時代になったものである。そういう意味で高層建築は二酸化炭素を出すだけで不要という話が多少なりともリアリティがあるということを伝えられれば幸いである。

高層建築は、機能性、快適性、将来性、安全性、コスト、そのどれをとっても、電子都市に劣る。故に作るべきでないというのが、私の持論である。最も大事なのは人間であり、それを最優先に考えると、このような結果になった。高層建築を建てる事で温暖化を助長して将来、都市に人が住めなくなくなったり、気象災害で人が死ぬ、食料不足で飢饉になる。生態系が崩壊し動物が絶滅する。そういう寂しく、苦しい時代にしたくないのだ。そのためには、二酸化炭素を減らさなければならず、鉄とセメントの消費量を大幅に削減せねばならない。そう考えると、代替案として、電子都市がいかに重要であり合理的であるかが分かる。しかも、今よりも遥かにスマートで快適であり人間的である。私達は場所や時間にとらわれず仕事ができる事で、快適な生活を実現できる。そういう21世紀こそ、真の21世紀であると私は信じる。