SKY NOTE

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キリを知る:ロッテリアの「キムチシェーキ」

ロッテリアの「キムチシェーキ」は甘くてしょっぱくて辛くて
やっぱりマズかった試飲レビュー
http://gigazine.net/news/20110524_kimuchi_shake/
 
ロッテリアキムチシェーキ、聞くだけで不味そうなシェーキという話で限定100食が出たのだと言う。でも、これは面白いと思った。というのはピン(最高)とキリ(最低)のキリを知るのにいい事だと思ったのだ。
 
例えば、今回の計画停電では、停電と言う「キリ(最低)」を知る事で、電力の大切さが分かった。そして、放射性物質という「キリ」を理解する事で自然エネルギーの重要性が分かった。不味いものはダメなのだが、知っておく事は大切だ。おいしいものだけを食べるのではなく、不味いものを食ってみると、おいしいものの価値を再確認し、新しい視野が生まれる。そういう意味でキリを理解するのは価値がある。キリを理解する事で、普段当たり前だと思っていたものの本当の価値が分かる。今回の原子力発電所の問題で、電力の価値、放射能の心配のない社会の価値、キムチシェーキでおいしいものの価値、そういう視野が広がる。わたしの体験で言うと、シンガポールに旅行した時、奇麗な通りを少し外れてトボトボ歩いていると、人が沢山いる小屋があった。そこには私たち旅行者とは全然違う出稼ぎ労働者の食堂があった。私はビックリした。自分達とは全然違う経済格差を感じた。彼等の服装から、自分達日本人がいかに恵まれているか分かった。マレー系の出稼ぎ労働者の人がギロリと大きな目で自分を見た時には、ショックだった。思わず後ずさりをしてしまった。オーチャードストリートを通ると、あれほど奇麗なのに、一歩そこから外れると、そういう世界がある。そう、経済格差というキリを見た時、私は世界を感じた。自分の国では考えられない格差を。
 
このようにピンとキリは、色で言えば白と黒、白だけ見ていても、何の事やら分からないが、白と黒が両方見える事で、そこに何があるのか分かってくる。だから、世の中ピンキリを知っていれば大丈夫だと言われるのは、そういう意味なのだ。モノの本質が分かるから。このマズいキムチシェーキを限定販売した人も、そういう意図があったのだと思う。なかなか、こういう含蓄は久しぶりに見た。いい感じだ。日本にもまだまだ知恵者がいると感じる。ピンキリを理解するのは、本質を理解するのに必要な考え方なのだ。昔、オヤジに私は「オレって何が優れていると思う?」と聞いた。義父曰く「お前はモノの本質が分かる。なぜなら、人が右と言えば、左へ行き、人が北と言えば、南に行き、真っ直ぐに舗装された道を歩けばいいものをわざわざ端っこの薮道へ行き、馬の背中に乗ればいいものを腹に掴まったり尻尾に掴まったりして、大変な思いをする。そうやって、一番効率がいい事が、どういうことなのか、その反対の事をする事によってよく知っているはずだ」とケナされているのか褒められているのか分からない説明によって、わたしは本質が分かるのだそうだ。
 
つまり、要するにキリ(最低)を理解していると、ピン(最高)の価値がわかり、その結果、物事の本当の姿、即ち本質が分かると言う事だ。私は、あまのじゃくな性格から、その本質が分かると言うわけだ。つまり、ピンキリと言うのは、物事の最高と最低を比較する事で、本質というニュートラルな視点を持つ事が出来ると言うわけだ。(やっと話が落ちた)