SKY NOTE

skymouseが思った事考えた事を記したもの

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私が人を説得する際に勘違いしていたこと

人を説得する上で私が勘違いしていた事は、中身よりも箱が重要だという事。私は中身が重要だと思っていた。しかし、箱が重要なのだ。なぜ、中身ではなく箱なのか?それは、お中元と違って、目に見えないものを評価するのは、労力が伴うのである。大抵の人は、この大変な作業(コスト)を省いてしまう為、パッと見で分かる箱が重要になってくる。
 
コンピューターで言えば、処理内容よりもインターフェースが重要であると言える。つまり、インターフェース8割、処理2割の世界なのである。実利はもちろん2割の方の処理内容なのだが、世の中が評価するのはインターフェースが優れているものなのだ。そして、もっと訴求するのが、ハッキリと効用が分かるもの。分かりにくい効用は、それがどんなに価値があっても、ないのと同じ。
 
イメージがしっかり作れれば、8割方、説得は成功である。私は正しい事に8割の労力を割き、2割のインターフェースは適当にやっていたが、実は、それは逆だったのである。重要なのは、相手が自分の正しさを理解する為に払うであろうコストをいかに低く抑えるか、その為のインターフェースに8割の労力を割くべきだったのである。
 
私は明らかに間違っている事が、勢いやイメージだけで通ってしまう現実を目の当たりにして、おかしいと思っていたのだが、それは、それを理解する為のコストを省いている為だと考えると、筋が通る。現実は、「より理解しやすい方向」に流れているのであって、「正しいもの」に流れていくのではない。つまり、重要なのは正しいものを見つけたら、それを表現するのに8割の労力を割くつもりで相手に伝えないと、間違った事にされてしまうのだ。
 
いかに理解しやすくするかが意見を通す為に必要な事なのである。私が間違っていたのは、数学の証明の用に論理的に正しい事が通ると単純に思っていた事。しかし、現実は分かりやすい方向に流れていき、正しい方向に流れていくわけではないと悟った時、正しい事を追求するのと同じくらいの意識で、分かりやすさを訴求しないとダメなのだ。人が評価するのは「正しさ」ではなく「分かりやすさ」なのだから。
 
お高い「正しさ」よりも、安い「分かりやすさ」と言った方がいいかもしれない。つまり、安売りセールをしないと買ってもらえない(聞いてもらえない)ような感じ。だから、分かりやすくする事は、自分の意見を受け入れるコストを安くする為のコストダウンをしっかりやる必要がある。高いまま放出すると、全く聞いてもらえないという状況に陥る。
 
なぜ、正しいのに間違っている奴が通るんだ。そりゃ、そいつの主張の方が分かりやすかったから、というわけで、間違っている事に勝つ為には、正しさではなく、分かりやすさで勝たなくてはいけないという本質的ではない事で頑張らなければいけない。