SKY NOTE

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貿易立国から環境立国へ

20世紀の日本は、貿易立国だった。21世紀の日本は環境立国だ。
 
貿易立国が維持できない理由
 
1.外貨が手に入らない

  • 高齢化により労働力が劣化し、外貨が手に入りにくくなるが、相対的に中国やインドの労働力は、豊かになろうとする意識が高いので、どんどん優秀になっていく。その事が製品となって現れたとき、どちらの製品を買うかというと、日本製ではなく、中国製だったりインド製となったりする。実際、OEM供給で、ブランドは日本だけど、中身は中国で製造という製品は既に世の中に出回っている。

 
2.物資の市場価格が高くなる

  • インドや中国などが豊かになる度に物資を買い占めるから市場価格が高騰する。ついこの前、日本で魚の値段が高騰し、マグロが食べにくくなった。それは中国人が豊かになった事で魚を食べ始めたからだ。このように需要が増加すれば、日本で買うものの値段は高騰する。それが市場原理。中国やインドは大人口国だから、それらの国が同時に豊かになろうとしている現実を見ると、資源の価格は上がっていくと考えるべきだろう。

 
つまり、世界情勢を見れば、貿易立国という成長モデル自体が既に時代の流れに合わない事が分かる。そこで考えだされるのが環境立国(自給自足国家)だ。
 
インドや中国がいくら資源を買い占めたとしても、地球は一つしかないのだから、資源の産出量は限られる。だから、物資の値段は高騰する。その結果、バイオ燃料バイオプラスチックなどが採算に合う状況になってくる。つまり、資源がなければ作ってしまえばいいという事になる。時代は、資源を「掘る時代」から「作る時代」へと変わるわけだ。その流れを排出権取引が加速する。
 
しかし、資源を作ると言っても、技術的にはまだ出来ていない。最終的には藻からオイルを作る形となるだろうが、恐らく2020年までは、本格化しないであろう。そして、出来たとしても、量は限られる。だから、今するべきなのは省エネ・省資源技術の普及である。そして、資源消費量を抑え込んだ後に来るであろう創資源時代にドッキングする事で、自給自足体制の樹立し、生存競争に生き残るという訳である。そして、それこそが環境立国という訳である。
 
資源が豊かにある時代であれば、世界から資源を融通してもらえばよかった。しかし、21世紀になると、慢性的に資源不足になる不安が既に市場価格に反映される様になってきており、資源を他国から融通してもらえばいいという安直な時代ではなくなった。21世紀はいかに効率よく資源を活用及び生産し、競争に勝ち抜く事が大事になる時代である。そういう意味で貿易によって生き残るのではなく、自然の恵みを効率よく活用して生き残る環境立国こそ、目指すべき方向性なのだ。そういう意味では国際競争は意味がない。自給自足をする上で重要なのは、自分達が生き残る為に必要な生産効率であって他者に譲るほど大量に生産する事ではないからだ。