SKY NOTE

skymouseが思った事考えた事を記したもの

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正義は概念的であってはならない

1.奇麗すぎる(無理な)ルールは、かえって状況を複雑にする

  • 私が奇麗事を述べたとき、義父は「そんなルールを作ったら、ルールを破り始めるやつが出てくるぞ」そして、「ルールを破る人間が増えて収拾がつかなくなる」と言われた。実際、アメリカの歴史にそういうのがある。禁酒法だ。酒が危害を及ぼすから酒を飲むなという法律を作った。しかし、酒を飲みたい人間が裏の酒市場を作ってしまい、その金でマフィアが儲けた。ルールは現実に適応しなければいけない。概念的な正義など、百害あって一利無し。これが義父と歴史から学んだ私の正義。

 
2.ルールは現実の罪あるものを罰するべきで、そうでないものを罰してはならない。

  • 他者に何ら迷惑をかけていないものをイメージ(情報)だけで罰するのは、精神の自由を定めた憲法に反する。それ以前に、法律が精神の自由を規制するようになる事自体、恐ろしい事だ。
  • たびたび、こういう規制は、政治権力者に利用され、特定の思想をもつものの弾圧に使われた。「治安維持法」である。治安維持法は、そのような法律になる前段階で法律改正を2回繰り返して、人々の思想を弾圧するまでに成長した。最初は特定の考え方、淫猥なものを規制する法律として生まれ、徐々にパワーアップして、市民の権利を収奪するまでに至った。この歴史の教訓から、他人に実害を及ぼしていないのに特定の趣味趣向であり、それが淫猥だからといって規制する事は、治安維持法の卵を作る事であり、断じて許すべきではない。
  • 民主主義を危機に陥れる種をまく事につながるからだ。よって、正義(法)は実害のあるもののみを裁くべきで、思想やイメージだけで裁いてはいけない。これが治安維持法という過去の歴史から得た教訓。規制当局に権力を与えすぎてしまう事は危険だ。治安維持法の存在がもたらす恐ろしさは、特定の考え方をしているだけで犯罪に出来る。これが何をもたらすかというと、警察がヤクザに変わる。つまり、考え方だけで犯罪に出来るのだから、ヤクザのいちゃもんレベルの捕まえ方を警察が出来るようになる訳だ。犯罪にするハードルを極めて低く設定できてしまうため、非常に危険なのだ。だから、そんな権限を政府に与えてはいけない。大きすぎる権限によって警察がヤクザになってしまう法律の種を作る様な愚行は犯してはならない。

 
3.「現実」を救うのが正義、特定の人間の「夢想」を救う必要はない。

  • 概念上の正義とは何か?それは実体のない正義である。誰も守っていない法律やルール、方針の事を言う。過去に教育委員会が「暴力はいけない」という方針を打ち立てた。その結果、いじめられっ子は救われたか?実際は逆である。むしろ、より苦しい事態に陥れられた。どうしてそうなってしまったのか?それは教育委員会は建前は立派だったけど、実際にやった事は学校の中での警察機構の破綻だった。つまり、抑止力となっている先生の暴力まで否定してしまったのだ。その結果、学校という小さな社会の中で機能していた警察機構、つまり、怖い体育の先生の力が削がれた。また、いじめが表から裏に回って陰湿化し、精神を痛めつけるようになって、自殺するものも出始めた。教育委員会は何をもたらしたのか?それは「暴力はいけない」という夢想を実現するために、何人もの子供の精神を破綻させて殺したというのが現実である。本当に正義を実現するためには徹底的なリアリストにならなければいけない。夢想は徹底的に排除しないと、人殺しにすらなってしまう。だから、現実を救うのが正義であって、夢想は救う必要はないと言えるのだ。

 
4.正義とはマスターベーションであってはならない

  • よって、私は正義の実現にはイメージではなく、実体のある正義を求める。犯罪には明確な証拠を必要とするように、正義にも実体が必要なのだ。そういう実体を精査するために統計データを重視する。統計データの分析や実情の把握、それらを総合して、慎重に正義は実践されるべきで、ただ、イメージが悪いからとか、その程度の事で裁くのは、偽善者になる可能性が高くなる。偽善者とは、現実を見誤る事でそうなるのだ。大事なのは、奇麗事と現実の区別をするために、短絡的な判断をせず、統計データも公平に見て、歴史の教訓を見て、過去に失敗した事例を避け、統計データから問題の傾向を割り出し、有効な選択肢を選ぶのが肝要なのである。単に批判(規制)するだけでなく、代替案も提示できてこそ、本当の正義である。規制して正義が実現されたなどという、短絡的な自己満足は、最悪の場合、人殺しにすらなりかねない愚行をおかすリスクを秘めている。よって、正義は客観的であるべきであり、主観的な自己満足であってはならない。

 
  「物事は見た目に騙されないように中身を見る事が肝要」