SKY NOTE

skymouseが思った事考えた事を記したもの

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モノが売れない理由:売り手目線は駄目!

最近、ユーザーのニーズと合致していないものが世の中に多すぎる。このようなニーズのミスマッチが起こる原因について考察したい。
 
明るすぎるディスプレイ
バックライトを輝度が調整できる高級タイプのものにすればいいのに、それをしないのは、二つの理由がある。
 

  • 1.暗いという事が目が疲れにくく、付加価値になるという事が、明るい店内では伝わらない上に、明るい方が見栄えがして映像が綺麗に見える。
  • 2.高級タイプのバックライトを使うと若干コストがかかる。安いバックライトだと、輝度を半減するのがやっと。

 
メーカーとしては、見栄えのしない性能を提供する為にコストをかけられないと考えているのだと思う。つまり、付加価値は認知されなければ意味がないと考えている。つまり、安くて見栄えのする製品を作りたい訳だ。(スペック数値は多ければ多いほどいいという迷信)
 
でも、ユーザーの目の健康(疲労)を考えれば、明るすぎるディスプレイは、良くないと考えるのが普通だが、売り上げを過度に意識した売り手指向の発想からは、そういう誠実な姿勢は生まれない。日本メーカーがそういう製品を作り始めたのは、アメリカ型経営モデルを採用し始めた頃と時期が一致する。
 
アメリカ型経営の問題点は、ノルマ至上主義になりやすく、ノルマが神となって全てを支配し始める事である。つまり、タスクが明確で目標も数値で管理、しかし、数値に表れないものを取りこぼす傾向がある。この傾向と似たものが私利私欲である。要するにノルマを果たすのは、この不況下ではリストラされない為である。安易に首が切られるので、目先の数値に意識が集中する。誰もが保身に意識が集中するあまり、顧客に対する意識が低くなってしまうのだ。
 
つまり、アメリカ型経営→安易なリストラ→己の保身=私利私欲>顧客
 
という訳である。つまり、私利私欲の世界では、自分中心の目線しか持てず、その結果、本来考えるべき、顧客に目を向けない構造が生まれるのである。アメリカ型経営であっても、リーダーの評価基準が顧客中心である亊が明確であれば良いのだが、リーダーの意志が末端にまで伝わらない様だと、ノルマが組織を支配し、コントロールし始める。ノルマはこう言うのだ。「私以外のものを見てはいけない、そうでなければ、あなたはクビになる」まるで、十戒に出てくるユダヤの神様みたいに戒律を守らせようとする。しかし、それが結果としては、顧客軽視の形となり、ユーザーニーズにマッチしないものを作り、それが「ものが売れない」状況を産み出す。
 
ユーザーのニーズにマッチしない商品を作るのは、アメリカ型経営がいけないのです。もしくは、その運用に問題があるというべきでしょう。アメリカ型経営を捨て、顧客中心主義、お客様は神様(ノルマではなく、お客様こそが神様です)の原点に立ち返る事が、良い製品を作る原点であり、それが出来てこそ、売れる製品が作れる。そして、それをきちんと表現する事で売る努力こそ、今、この不況下で求められている事だと私は考えます。そういう意味で、三菱のRDT241WEXは素晴らしいスペックであり、このブログでも高く評価して、その価値を伝えていきたいと思います。
 
付け加えると、私も「私利」の為に「他利」を尊重すれば良いと思っていました。アメリカ型経営の様にね。でも、それはどうしても、最初に自分の利益を考えてしまう亊で、自分に都合のいい解釈や視野しか持てなくなってしまうのです。そうなると広い目でモノが見られないのでバランスの欠けた判断をしてしまいミスをする結果となるのです。つまり、モノが売れないのではなく、顧客を見ていないのです。それがモノが売れない理由です。
 
まず顧客の利益を考え、その後で、自分達の儲けの事を考える。そういう広い目線が売れる商品の開発に結びつくのです。商売の基本は「ありがとう」です。「ありがとう」の対価としてお金をもらう。どうせ作るならば、良い「ありがとう」を作って、儲けた方がいいのです。それが信用になり、それがブランドになるのです。昔のソニーがそういう会社でした。でも、今は「このやろう」レベルの製品を作ってしまったため、私の欲しいものリストにソニーの製品は一つもありません。(ソニーがアメリカ型経営を採用してから、見事なまでに私のニーズから外れた製品を作る様になってしまい、私にとっては、もう注目に値するメーカーではなくなってしまいました。反対にAppleが台頭してきたのは言うまでもありません)