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緑色有機ELで発光効率が210lm/wを達成

【応物学会】緑色リン光の有機EL,金沢工大が光取り出し効率57%を実現
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20090402/168254/

緑色有機EL(波長500nm〜550nmの間の発光ピーク)の発光効率が210lm/w(光取り出し効率56.9%)になった。通常の蛍光灯が80~100lm/wなので緑色とはいえ、2倍以上と非常に発光効率が高い。
 
この発光効率の実現には、高屈折率のガラス版を使ったとの事、このガラス板が従来は有機EL内部で光っていた光を外へ出す効果があるという。光の振る舞いを理論的に解析するソフト「FROLED」を開発し、そのデータに基づいてガラス板表面に形成したレンズ・アレイ構造によって光を効率よく取り出す事に成功したのだという。
 
つまり、光の振る舞いを理解し、それに合わせたガラス板を用意すれば、210lm/wという発光効率が実現できるという話なのだ。有機ELのみならず、LEDにも適用される様な亊ではないかと思う。
 
今回の光取り出し効率は56.9%だが理論上は75%で、従来の3倍になる。もし、こういう技術が実用化されたら、有機EL照明やテレビの消費電力が1/3になるという亊なのだ。特に照明の消費電力が下がるのは日本の消費電力を大幅に下げる効果が望める。日本は全電力の22%を照明に使っていると言われており、これが1/3になると、14%の節電になる。これは非常に大きな進歩だ。しかし、これは緑色で研究室レベルのもので、商用レベルの高出力品(今回のは10cmd)とは違うので、まだまだ先の話だが、しかし、200lm/w越えが実現された事は、大きな飛躍と言えるのではないかと思う。これに続いて、赤や青、白色などの発光効率が上がって高出力品が出れば凄い事になるだろう。
 
磨けば光る玉ならぬ、磨けば光る板なのだ。