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OpenCLの登場は日本にとってチャンス

KhronosがGDCGPUやCell B.E.をサポートするOpenCLのデモを公開
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2009/0330/kaigai497.htm
 
OpenCL(Open Computing Language)

映像処理で期待される分野
超解像処理(高解像度)
・ホログラフィック処理(立体化)
H.264/FLVエンコード(動画圧縮)
 
基本的にはユーザーに見えない部分で使われるソフトでプログラマーがソフトを作る為に使うミドルウェアのさらに下に位置するソフトとなる。
 
これがいいのは、OpenCLに対応していれば、一つのコードでまったく違う種類のプロセッサでも動かせるということ。ソフトライブラリの自由度が広がる。将来的にはOpenGLなども内包すると言われており、スケーラビリティの高い言語だ。例えば日本の家電メーカーがOpenCLに対応した高速なプロセッサを作ったとして、それを全世界に売る事が出来る様になる。なぜなら、ハードをゴリゴリ作って、徹底的に高速化してOpenCLに対応させれば、それで動くライブラリが世界中にあるという状況が将来的に予想されるからだ。
 
これは、例えば東芝の様なメモリもプロセッサもやっているメーカーにとっては強みになる。メモリ(MRAM)とプロセッサ(超並列プロセッサ)を貫通電極(TSV)で繋ぎ、超高速動作を可能とするプロセッサを作ったとしても、今までであれば独自規格のプロセッサなど、誰も見向きもしない。だが、それがOpenCLに対応していれば、超解像処理やホログラフィック処理、H.264エンコード処理をするライブラリが揃う事で、非常に魅力的なチップとなる。
 
テレビの中に入って立体化したりとか、デジカメの中に入って解像度を補完したり、ビデオの中に入って高速エンコードなど、自由自在だ。もっと言えば、ソフトで機能が変わるので、テレビにハードディスクを繋げただけでビデオになったりする。エンコードチップの役割をソフトで実行できる。
 
デジカメの中に入れるならば、超解像技術と300万画素程度の受光面積の大きいCMOS素子を組み合わせて、解像度はそのままで高感度デジカメを作る事だって出来るだろう。Foveonのような映像素子と超解像チップが組み合わさると非常に相性がいい様に思う。(Foveonの素子で撮られた写真は、引き延ばしても破綻しにくい)並列プロセッサの機能がソフトによって変化する。非常に面白い状況が生まれる。効率をゴリゴリ上げて低消費電力で高パフォーマンスであれば、優れた選択肢となる。だがCELLのように消費電力が大きくて、性能も中途半端なものだと、あまり魅力的にならない。(CELLが1Tflopsと聞いていたのに、実際には200Gflopsでしかないという話を聞いた時には落胆した)
 
ちなみにGeforce 9400Mは、確か54gflopsである。
 
自分としては、あまりにも速度の遅いメモリスループットを貫通電極などで改善し、そのメモリスループットを生かしたマイクロコアが無数にある超並列プロセッサを作ってOpenCL対応プロセッサとして、テレビやビデオ、デジカメなどに搭載できる様な製品を作って欲しいと思う。