SKY NOTE

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継続と革新

継続に重要なのは、その成熟度である。つまり、過去の継承を確実に行うこと、逆に革新は、成熟度よりも進歩が重要となる。つまり、可能性の追及がメインなのだ。

継続に求めるものを人に例えると、それは経験豊富な大人である。逆に革新に求めるものは、才気ある子供と言ったところだろう。基本的に扱う相手が違うので、対応も異なる。

iPhoneを例にして説明したいと思う。iPhoneは従来の携帯の枠を破る製品であり、革新の方に属するものだ。それに対応する人の意見から、その人が継続か革新を求めるかがわかる。私は、継続もまた重要だが、革新に魅力を感じるタイプの人間である。要するに新しもの好きだ。

iPhoneが発売された当初、バグやトラブルなどを問題にしていた人達は、主に継続を望む人達である。彼らは成熟度の低い製品を強く非難する。彼らが求めているものは経験豊富な大人なわけだ。

逆にiPhoneを高く評価していた人達は、バグやトラブルは、その内、解消される。それは問題はない。(実際、解消された訳だが)つまり、その後の成長に重きを起き、革新を求めるタイプの人間である。彼らの求めるものは、才気溢れる子供と言ったところだろう。小さな子供のミスも、その可能性に比べれば、大目に見てやろうという姿勢だ。彼らは成長するのだから。

継続と革新とでは、このように重きを置くものが違うので、対応が正反対であることがわかる。継続者は、従来のものとの継承性を問題にする。たとえば、タッチパネルは使いにくいだの、従来通りの操作性が得られないだのと文句を言う。革新者は、新しいことができることを重要視する。アプリケーションの購入で機能強化できることや、誰でも、そこに参入することができるなど、成長を重視する。

従来との継承性を重要視する継続者に対し、成長のノビしろを重要視する革新者とでは、意見がかみ合わないのは当たり前なのだ。全く違う基準でものを言っているのだから。

継続も進歩も両方重要である。大体その比率は9:1である。9割の人が社会を継続させ、1割の人間が革新の種を育てる。そういう風に社会では役割分担がされている。どちらが正しいかではない。

新しいものに子供を相手にするように接し、小さなミスならば大目に見て、成長を促そうとする人がいればこそ、進歩が促される。そういう進歩の果実が積み上がって成熟していく過程で、残りの9割の継続を望む人の目にも優れた選択肢として評価されるようになる。

つまり、これはプロセスなのだ。このプロセスがスムーズに移行する社会は、進歩がスムーズに行われる。逆に、これがスムーズに行われないとその社会は停滞する。

今の日本社会は、そのどちらだろうか?

もし、世の中にChangeを求めるのならば、才気溢れる子供を成長させるような対応が必要である。子供に大人の基準を設定しても成長が促される事はない。正しさは、その相手によって変化する。大人がいかに正しかろうと、それをそのまま子供にぶつけてもダメなのだ。