SKY NOTE

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2020年のライフスタイル

2020年には立体テレビがあり、インターネットの中に実写並みの都市が存在する。Amazonで衣類を買う時、自分そっくりのアバターに服を着せてコーディネートして購入する。立体テレビなので膨らんで見える。また、単に衣類として買うだけでなく、自分のアバターの衣類としても購入できる。

購入すると、近くの配送センターに送られて受け取る。その方が24時間、受け取りが出来て、しかも低コストなのだ。ついでに食べ物も買おうという事で、魚を購入してみる。CAS冷凍システムで新鮮な魚がいつでも購入でき、配送センターにもCAS冷凍システムがある事で、新鮮な魚をいつでも手に入れる事が出来る。

商品を売っているショップに行くのではなく、配送センターに行くライフスタイルが定着している。色々なお店にいくよりも、最寄りの配送センターにとりにいった方が楽な訳だ。しかも環境に優しい。まとめて配送センターに運ばれる事で、結果として一人当たりに使われる輸送エネルギーが少なくなるのだ。

物理的なお店は10年前の8割くらいになっている。その結果、空き店舗が増え、住宅に改築されているところもちらほら見える。仕事をする場所もオフィスビルではなく、電子オフィスで済ませる傾向が増え、在宅勤務で働く人間が全体の15%を越えている。それと共に飲食店も少なくなっている。2008年の金融危機の後、企業は経費節減の為、電子オフィスの導入を真剣に検討し始める。オフィスの賃貸料金よりも遥かに電子オフィスの維持コストが安いので、部分的に採用し始めている。

オフィスもお店も需要が減っているので、オフィスビルや商店は住宅に改築されている。古い建物の耐震補強や、税制上、有利な環境改築が建築部門ではメジャーな仕事になっている。屋根に太陽電池が乗り、窓はペアガラス、柱は耐震補強材が組み込まれ、住宅にする為にバルコニーが作られる。

都市は住宅都市になり、商店街はバーチャル化されている。走る車は、バイオディーゼル燃料で発電して、電気を作り、キャパシタに一次保存した電力で動く車が走っている。屋根には太陽電池がある。車が交差点で止まると、道路に非接触充電器があって、自動的に瞬間充電をしてくれる。ちなみに車のボディは、植物繊維で強化されたバイオポリマーで出来ており、非常に軽い。道路には路面電車が復活しており、車がなくてもスムーズに移動できる。電柱が地中化されている場所では並木が並び、ヒートアイランド対策をしている。

仕事は週休3日制の導入の是非が議論される様になっている。2015年くらいまでは労働力が足りなくなると言って移民の受け入れが検討されていたが、実際に電子革命が起きてしまうと、あらゆる決済が電子化された事により、ホワイトカラーの仕事が減少し、かえって労働力が余る状況が生まれ始めた為、移民の話は立ち消えになり、週休を増やす方向に議論の軸足が向く様になっている。

バイオ燃料を藻類から作るプラントが出来、ディーゼル燃料を生成する為に農家から稲わらを燃料として集めている。二酸化炭素の価格が高くなっており1tあたり1万円以上になっている為、稲わらの様なカーボンニュートラルな燃料を購入した方がかえって安いのだ。海上で藻類を栽培し、それを船で回収し、プラントで発酵してディーゼル燃料が作られる。海の広い日本は中国にバイオ燃料を輸出する計画を立てている。

そんな感じの未来を私は想定しています。仕事や買い物などが劇的に変わり、都市の形が変異していく。エネルギーや資源を自給していく内需主導型に変わり、輸出にあまり依存しない社会を形成していく日本。自分のものは自分で作れる自立した国を目指している日本が、私が2020年に想定する日本の姿です。