SKY NOTE

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理研、化学的手法でクモ糸の製造に成功

理研が科学的手法でクモ糸の製造に成功した。具体的には、クモ糸タンパク質のアミノ酸配列に類似した一次構造を持つポリペプチドを化学的に合成する手法を開発したとの事。

 

 化学的手法でクモの糸を創る | 理化学研究所

 

クモの糸は、重さあたりの強度で炭素繊維の6倍以上の強度を持ち、量産が出来れば、鉄よりも軽くて強い繊維強化ポリマーが作れる事が期待されている。

 

 引用:クモの糸の特徴

 http://www.nistep.go.jp/wp/wp-content/uploads/nicestep2010-07_sekiyama.pdf

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 今回の化学生成できたクモの糸の強度は、ジョロウグモ程度らしい

 

しかし、量産が難しく、クモに蚕の様に糸を作らせるのも、肉食で共食いをするクモの習性では出来ず、微生物合成法では、少量が作れるものの大量には出来ずという具合で、量産が難しかった。今回のは、それとは違って低コストに量産できる化学合成法で出来るようだ。

 

化学酵素重合を取り入れた2段階の化学合成法を用いて、アミノ酸エステルを材料にクモ糸のアミノ酸配列に類似したマルチブロックポリペプチドを合成することに成功したとのこと。この方法だと微生物合成法よりも低コストで大量にクモ糸たんぱく質が合成できるとの事。

f:id:skymouse:20170124201215p:plainさて、このクモの糸の応用についてだが、非常に幅広い。クモの糸がカーボンファイバーの6倍の強度を持っている事を考えれば、自ずと分かる事だが、これで世界が変わってしまうといっても過言ではない事なのだ。

 

 引用:クモの糸の特徴

 http://www.nistep.go.jp/wp/wp-content/uploads/nicestep2010-07_sekiyama.pdf

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クモの糸の繊維をポリマーに混ぜて強度を増すと、車の重さが半減したり、飛行機の機体を軽くできる。そうなると、電気自動車が充分な距離を走れるようになり、石油がいらなくなる。電気だけで移動できるようになり、日に当たる駐車場に自動車を置いておけば、車が消費する電気は2.2平方メートル程度の車の屋根にある太陽電池で1年間(1000時間)発電すれば440kWh発電でき、それでインホイールモーターで動くメカニカルギアのない効率的な電気自動車ならば、10000km走れるようになる。大体、日本の石油消費量の4割程度が自動車によるものなので、その4割がなくなるというのが大きい。石油の消費量が4割も減るというのは、文字通り世界が変わってしまうというわけだ。だから、このクモの糸を化学合成するのに成功したというニュースは大ニュースなのである。