SKY NOTE

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Apple Special Event 2014.10の感想

iPadiMacMac miniYosemiteiOS 8.1の発表が行われた。盛りだくさんの内容だが、自分の感想はガッカリだった。買いたいと思えるものが5K iMacのみで、他は何も感じなかった。それぞれの製品は、新しい機能を搭載していて、便利になることは分かる。Touch IDを使えばパスワード入力の煩雑さから開放されて便利なのはわかるし、A8プロセッサで40%高速になるのも分かる。だが、それだけだ。技術を紹介するのみで新しい使い方の提案がないのである。

 AppleがSpecial Eventを開催。5Kパネル搭載のiMacなど多数発表
 http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/20141017_671801.html

iPad Air2

  • 437gと、以前のiPad Air(469g)よりも32g軽くなった。しかし、この程度の軽量化では、あまり体感的に変わらないと思う。厚みは7.5mから6.1mmと18%薄くなった。この薄さは素晴らしいと思う。仕様を見ていくと、iPad Airと同様のデュアルマイク、これはステレオマイクとは違っていて、環境音と正面音に別々のマイクを設けることにより、Siriなどの音声認識の精度を上げることが出来る。これはiPad Airと変わらず。
  • では、ビジュアル面で見ていくと2048×1536ドットの9.7インチのIPSディスプレイ、これは従来と変わらず、違うのは、Appleがどんなタブレットよりも低いと豪語する反射率で、写りこみを56%抑えたという。これは屋外で使う時、効力を発揮するだろう。こういう機能が標準装備になった事はいい。自分の初代iPadは680gと重いので、外で持ち歩くのは躊躇するが、437gのiPad Air2ならば、外に持ち出せ、威力を発揮すると思う。
  • 映像面では、iPhoneの新型を見ると色域が広くなって色が濃い。恐らく、同傾向の映像だろう。それで低反射なのでくっきり見えるだろう。だが、それは他社もしていることなので、Appleには、もう一声やってほしかったのが、12bitJPEG(4096階調)への対応である。正確には10bit(1024階調)に対応したディスプレイとカメラ、12bitJPEG(規格自体は既にある)に対応したソフトを整備して欲しかった。人間の目は色階調は8bit(256階調)だが明度差は10bit(1024階調)まで識別可能なので、人間の目に忠実な映像というのは24bitではなく30bitColor(10bit×3)なのである。だから、H.264ディープカラーや12bitJPEGに対応して欲しかった。もしJobsが生きていたら、「Ratina」(解像度)の次は「DeepColor」(色)だと言っていたと思うんだよね。そういう新しさがなく、他社もやっているような事をやっているんじゃダメだと思うんだよね。ハードとソフトが両方あるAppleとしては、ソフトとハードの連携が必要な事を他社に先駆けてやって欲しかったと思う。
  • 処理能力から見ていくと、従来比40%速度アップとあるが、アンドロイド陣営の高速化が著しい中で40%態度の速度アップでは64bitとはいえ、見劣りがする。メモリは恐らくリーク記事からだと2GB搭載しているようだ。GPUの性能はデータがなく、よくわからない。
  • GUIの体感スピードとしてどうなのかというと、Android Lの滑らかなGUIを見る限り、かなり追いつかれていると思う。これを抜き去るためには、Amazonのダイナミックパースペクティブのような擬似3D表示を用いたGUIを美しく滑らかに作って欲しかったと思う。(高速なmetalグラフィックエンジンプログラムで)それをディスプレイに触れることなくハンドゼスチャーで操作出来るようにして欲しかった。昔、NeXTの社員からJobsの話を聞いた時、彼はとても技術に通じていて、かなり先の技術も把握していたという。実際、一番最初に作られたブラウザは、NeXT上であったという。それだけ先進的なことを理解していたJobsであれば、他の会社が踏み込まない新しい技術もいち早く知っていて、早い段階から開発し、いつもライバルの先をリードしていけたと思うが、今の経営陣では、それは出来ないのかと思う。要素技術は、既に出来ているが、それを組み合わせて、新しい価値に結びつけるまでの速度が遅いと感じる。
  • 自分が提案していることは、やればできることであって無理難題ではない。今回の発表は、全然、新しいものがなかったので苦言を言いたくなってしまった。非常につまらない発表だった。

Retina iMac

  • iMacは5K表示となり、27インチ5120×2880となった。低反射コーティングがされており、40Gbitの出力を持つタイミングコントローラを作ったとあるので、それが、もしデータ転送速度ならば、5Kの120Hz表示に対応しているかもしれない(5K/24bitColor/120Hz表示:39.551Gbps:Displaypoet1.3×2本)それ以外は、スペック表を見れば分かる内容なので、ここでは書かない。
  • 5Kの高解像度は、見てみたいものだ。ただ、値段は258800円税別(税込価格279504円)と高いのでおいそれとは手が出ない。ただ、5KのディスプレイにPCがついていて、お得ではある。4Kのもうちょっと安いモデルも欲しかったと思うが、今回は、それはない。恐らく量産ができないのだろうと思う。消費電力は従来30%カットされ、スリープ時1.2w、アイドル時70.4w(Display on)と、このクラスの製品としては、まずまず低消費電力といえよう。
  • 他は特にスペック表を見れば分かる内容なので書かない。

Mac mini

  • GPU非搭載のモデルというだけで、もう見る気がなくなった。ガッカリ、従来と違うのはFirewire800がなくなり、20GbpsのThunderboltが従来の1本から2本になったこと。他のI/O仕様はほぼ同じ、しかし、2年間もアップデートしなくて、この程度のバージョンアップしかしないというのは、あまりにお粗末すぎる。

 
まとめ

  • 非常につまらない内容だった。指紋認証やApplePayなどは、確かに生活を変えるのだが、面白みに欠ける。しかし、質的に向上はしており、製品自体は高品位に思える。基礎的な土台がしっかりしているので、その土台の上に様々なソフトや拡張性を持たせることで、多様なニーズに答えることはできるが、新鮮味がまるでない。ティム・クックの生真面目な性格があらわれていると感じる。そんな中で心配なのがiOS 8で見せたデータが消える致命的なバグ、しかもそれが、あの最低のマップを作った担当者が品質管理をしていたというもので、過去の経歴と実態が組み合わさってしまった段階で、いくら品質面で改善しましたと言っても、こういう人材を使っている段階で帳消しになってしまう。Apple全体のイメージが悪くなった上に、製品に新鮮味もない。これは由々しき問題だと感じる。さらに製品ラインナップが煩雑になってきた。モデル数が多すぎる。iPhone6 plusはいらなかった。しかも旧モデルも並売するのでモデル数が増えてしまい、あまりに煩雑、これはVAIOの失敗を彷彿させる状況だ。
  • 恐らく、価格面、サイズ面など、様々なニーズに答えようとして、そういうラインナップを整えたと思うのだが、そう言う時にNOと言えたのがJobsだった。彼が亡くなった途端、ラインナップが肥大化した。これでは、何を買っていいのかわからなくなる。間違った方向性だ。ユーザーに合わせてしまっている。Appleは、ユーザーに合わせず、常に未来に向かっていくところがカッコ良かったのに、それがユーザーに迎合するようなものを作ってしまい、カッコ悪くなった。もっとしっかりとした思想を持って欲しいところだ。片手には、このサイズがベスト(iPhone6)、両手には、このサイズ(iPad mini)が重さではベスト、大きさでは、このサイズがベスト(iPad Air)という感じで揃えて欲しかった。VAIOの失敗から言って、中間的で個性のないモデルを作らない方がいい。ニーズを汲み取っているように思えても、最終的には印象が薄くなり売れなくなるモデルを作り出すだけである。品質面でもiOSの品質管理に超最低のマップの品質管理をしていた人間を採用し、その部所の管轄で、iCloudのデータ漏洩、iOS8のバグでデータ消失などが起きてしまい、人材に問題がないとAppleが言っても、全然説得力がない。即刻、担当者をクビにしないと社の信頼を保てないと感じる。とにかく新しさも品質面も傷がついてしまったAppleには、過去のSONYVAIOを彷彿とさせる問題を感じる。クックCEOは、もっと新しいものを作るべきだ保守的すぎる。現状では、高い点数を与えることは出来ない。もう少しAppleには、Appleらしい明るさというか新しさがほしいと感じた発表会だった。面白くない。
  • 自分が期待していたのは、画質や音質では、Retina iMac,DeepColor,HiResAudio,ソフトではHiResアップコンバート機能のついたiTunes、ハンドゼスチャーインターフェースとそれと連動した3D GUI,進化したsiri,ネットワークを介さず、ローカルでの音声認識など、人とコンピューターの間にある状況を改善し、新しい世界観を作るような発表が聞きたかった。
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