Nintendo Switchが発表された。仕様を見て、スゴイデザインだなと思った。パッと見は携帯機だが本質は違う。まず、携帯機の入力機器は、キーボードやタッチパネルであって、ゲーム用のコントローラーではない。ここで違う。据置機として見ると、JoyConというコントローラーが2つあるのだが、それぞれにモーションコントローラーが内蔵されており、両手モーションが可能で、ボクシングとかが出来る。分離すると対戦コントローラーとして使える。様々なプレイシチュエーションでのゲーム体験の質を向上する仕組みがある。ワールドワイド同時発売で3月3日29980円、アメリカでは299ドル99セントで発売する。
1.3つのモードにスイッチして様々なゲームスタイルに対応
(TVモード、テーブルモード、携帯モード)
任天堂の戦略は明解だ。スマホ/携帯ゲーム機、タブレット、据置ゲーム機、そして将来的にはVRもNintendoSwitchの1ハードで対応しようとしている点だ。スマホやタブレットでゲームをする時は、どうしてもコントローラーがないのがゲーム体験としてはダメで、かといって携帯ゲーム機を買うと、子供のおこずかいでは据置ゲーム機は買えなくなる。でも、Nintendo Switch(29980円)を買えば、携帯ゲームも据置ゲーム機も両方手に入れる事が出来る。家にいる時には大画面のテレビでプレイして、外にいる時には、携帯ゲーム機として遊ぶ、友達と遊ぶ時にはJoy Conを切り離して、本体を立て掛けて対戦プレイ、多様化したプレイスタイルに「スイッチして」対応する。そして、任天堂はスマホにもゲームを供給し始めたので、スマホユーザーとの対戦も出来るだろう。
将来的には、 VRにも対応する?
恐らく将来的にはヘッドマウントユニットも追加してVRにも対応するだろう。その時は、携帯VRと違って高品位な両手コントローラーがあり、PlayStationVRと違ってケーブルがない。
Nintendo SwitchがVRに対応?
http://japanese.engadget.com/2016/12/17/nintendo-switch-vr-vr/
任天堂の特許資料
その時にもJoyConがあれば、両手にJoyConを持ってVRプレイが出来るようになる。SONYのPlayStationで同じ事をすると、多分、何万円も余計にかかる。テレビの前にゴチャゴチャと製品が並ぶ事だろう。
任天堂 29980円(VR対応コストを1万円とすれば39980円)
NINTENDO Switch(29980円 コントローラは2つ 対戦プレイが可能)
VR:ヘッドマウントユニットは1万円位の追加で可能だろう。
SONY 48980円(VRも加えると:98780円)
PlayStation Vita (19000円:Amazon価格 一人プレイしか出来ない)
PlayStation 4(29980円:Amazon コントローラは1つ)
PlayStation VR(49800円)
Apple 67800円
AppleTV (18000円:Amazon価格)
iPhoneSE(49800円)
2.ライバルの半額以下で面白さを追求するNintendoSwitch
ライバルの半額以下で、様々なゲームスタイルに1台で対応できる無駄のなさ。そして、この低価格で様々なゲームスタイルに対応出来るという所が遊びのシチュエーションを多様化する。SONYのゲーム機では1ハード1スタイルで1人で遊ぶ子供しかイメージできないが、NintendoSwitchは1ハードで多様なプレイスタイルをもち、友達と遊ぶシチュエーションが最初から用意されている。まさに1台で何粒も美味しい設計である。たった1台のハードで、スマホ、タブレット、据置ゲーム機と、全ての敵と戦うという所が気に入った。そして、それぞれにシチュエーションで特徴のある優位性がある。このSwitchで任天堂は、Apple、SONY、Microsoftと戦うつもりだ。
3.詳細なスペック
4Gamer:「Nintendo Switch」のスペックが公開に。から引用
ディスプレイパネル | 6.2インチサイズ,解像度1280×720ドット,静電容量式タッチパネル |
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SoC | NVIDIA製 カスタムTegraプロセッサ |
本体保存メモリ | 32GB |
外部映像出力 | HDMI(バージョン未公開),出力解像度1920×1080ドット/60Hz |
サウンド | 内蔵ステレオスピーカー,マイク入力,HDMI経由でリニアPCM 5.1ch出力対応 |
USB | USB Type-C×1(充電端子兼用) |
インタフェース | ゲームカードスロット×1,microSDカードスロット(microSDXC対応)×1 |
無線通信機能 | IEEE 802.11ac,Bluetooth 4.1 |
センサー | 加速度,ジャイロ,照度 |
バッテリー駆動時間 | 2.5~6.5時間,充電時間約3時間 |
サイズ | 239(W)× |
重量 | 約297g,Joy-Con取り付け時 約398g |
外部映像出力 | HDMI(バージョン未公開) |
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USB | 側面:USB 2.0 Type-A×2,背面:USB 2.0 Type-A×1(アップデートで後日USB 3.0に対応予定) |
サイズ | 173(W)× |
重量 | 約327g |
スペックを見ると、MicroSDカードスロットがあるという点が、将来的にネットでゲームを流通させる上で肝になる気がする。ゲームは、SDカードに似たゲームカードで供給される。SDXC規格なので、ストレージの最大容量は2TBまで対応できる。本体は297g、JoyConを繋げた状態では、398gという重量で、子供が持ち歩けるギリギリの重量という感じである。GPSはついてないので、PokemonGoのような遊び方は出来ない。Bluetooth4.1に対応しているのでワイヤレスヘッドフォンで音楽を楽しむという事も出来そうである。WifiでSwitch本体を最大8台連携させてプレイする事も可能との事。非常にリア充仕様なゲーム機だ。そして、肝はJoyConの仕様だ。これが、他の機器とのゲームプレイの違いを生んでいる。2つあるが、右と左のJoyConで仕様が違う。
JoyCon(R)
・丸いボタン:ホームボタン:ホーム画面に戻る事が出来る
・NFCに対応(おもちゃのNFC情報読み取りや将来的には決済に使えるかも?)
・モーションIRカメラ(赤外線センサーで物の形や動き、距離が把握できるセンサー)
JoyCon(L)
・四角いボタン:Caputureボタン:ゲーム画面(静止画/将来的には動画も)を記録するボタン(プレイ画面を共有しSNS的な使い方)
JoyCon(L/R 共通仕様)
・アナログスティック
・通常ボタン×4
・ストラップ付き(レール部分に土地付ける: 手首から落とさない為に必要)
・側面:LRボタン
・HD振動(より高精細で表現力豊かなバイブレーション振動)
コップの中に注がれる水や、氷が落ちたり、その氷の数まで感じ取れるような表現力豊かな振動を再現(ドラクエでモーションコントローラーで剣を振り回している時にメタルスライムと普通のスライムの違いがわかりそうな仕様)
2つのJoyConにより、両腕の動きを再現できる。この特徴を活用したゲームがARMSというゲーム、衝撃もHD振動で跳ね返ってくるという感じ。(通信対戦、テーブル対戦)
GraphicAPIはUnRealEngineが採用されているようで、とてもキレイだ。大体携帯モードの画面は6.2インチで1280×720ドットなので、解像度240dpiで、これは、ほぼドットは見えないレベル、だからシャープでキレイに見えると思う。
まとめ
要するのNintendoSwitchは、ライバルよりも安く、様々なシチュエーションで高品位なゲーム体験ができるハードといえる。NFCを搭載しているので、将来的にネットショッピングも出来るかもしれないし、両腕に持ったジョイスティックとHD振動で様々な動作が直感的にできる。これはスマホやタブレットでは出来ない。将来的にVRにも対応してくるだろうし、色々と面白い事が出来るハードだと思う。ジョイスティックで移動し、両方のJoyConで両腕の動きがHD振動でフィードバック付きで再現できるのは、様々な人間の自然な動作を再現できる点で興味深い提案だと思う。JoyConで身振り手振りを表現できるので、オンラインの会議室や学校も作れると思う。そうなると、新しいコミュニケーションスペースも作れるのではないかと感じる。NintendoSwitchは、新しいハードのスタイルを提案しているという点で、非常に面白い。