SKY NOTE

skymouseが思った事考えた事を記したもの

Pref..
Speech
STOP
Follow..
QR Code
|◀
▶|
QR
×
voice
volume
0
rate
0
pitch
0

考える事は自由を手にすること

自分の頭で考えるということ、Twitterなどで、自分の頭で考えられない人間と話すと、大抵は権威が用意した情報しか信じないという。自己の認識力を放棄した主張が目立つ。義務教育で受けた基本的な計算方法や単位の解釈をせず、予め、用意されたデータを、何らの吟味もせずに鵜呑みにする。

彼らに足りないものは、何かというと、数学で言えば式を自分で書くことが出来ず、専ら他人が用意してくれた解答をコピーして正しいことだと認識していることである。学生時代、数学の先生に「数学では、式が一番大事で、答えは二の次だ」と言われた。「もし、式が正しくかけていたら、それだけで10点満点中7点はくれてやる。たとえ計算間違いしてもだ」と力説されたことがある。つまり、数学というのは答えよりも、その答えを導く式の方が遥かに大切であり、なぜそれが大切なのかというと、それが自分で考えるということだからだ。

つまり、「答え」を持っていれば、それはすぐに活用できるが、いつでも自分のほしい答えがあるという保証はない。であれば、自分の欲しい答えを自分で作り出すことが出来る方が遥かに重要である。これが思考するということのメリットだ。つまり、状況に合わせて独自に答えを見出すことで、自分の欲しい答えを得ることが出来る。もっと言えば、他人に支配されない独自の意思を持つことが出来るという事だ。つまり、それは自由。

冒頭で述べた自分で考えられない人間というのは、それを権威に依存しているため、権威の下僕にならざる負えない。そして、その下僕であることを正しいとし、彼らは満足しているようだ。そういう彼等にとって、自分の満足している世界観を乱す独自のものは、批難されるべきものなのだろう。

彼らは権威の示す情報に満足しており、その事自体が隷属を意味するのだが、その事実に気づいていない。そして、他人が示したレールの上を歩かされ、自分の意志を持つことなく、一生を終えるのだと思う。私のような独自の考えを持つものに文句を言いながらね。ただ、このような人間が多くなると困るのは、その隷属が多数派になると、民主主義国でありながら、独裁国家が出来てしまうということだ。つまり、「答え」を提供する中央に権力が集中し、その結果、その強大な権力によって人間が腐敗する。

腐敗した人間は、悪政を行うようになる。現在の日本に悪政がはびこっているのは、この隷属によるところが大きい。そして、隷属は思考停止がもたらしている。ただ、今の日本の思考停止は、民衆が思考停止を自らしているのではなく、その思考停止を助長する力が働いているという方が正確のように思える。というのは、マスコミの情報では、冒頭で述べた式が作りにくいのだ。特にやりにくいのは、%などの二次情報しか報道されず、実数などの一次情報が乏しいこと、インターネットでそれらは調べられるが、探すのに手間と時間が掛かる。長時間労働で空き時間の少ない人々に、こういう情報を探せというのは酷であろう。

また、そういう情報を探してブログなどにのせても、インターネットの情報は分散しているが故に、全体に普く広がるという拡散性がない。それ故に瞬発力がない。よって、ネットには正しい情報があっても、それが世論にはなりにくいのだ。結果として、テレビや新聞などの大規模なマスメディアが報道しないことは世論になりにくいのである。もし、そこに政府が介入できるとしたら、世論を政府がコントロール出来る。

これが、現在の日本の思考空間といえる。この特定のメディアに情報を依存してしまう状況は、非常にリスキーであり、現状の日本は独裁政権が生まれやすいと言える。しかも、その独裁を正しいことだと信じて喜んで隷属してしまう者も少なからず居るため、それらと独裁政権とそれに支配されたマスコミが結託して世論が形成される。

しかし、そのような形で生まれる世界は、独裁者にとって都合のいい世界であり、私達のための世界ではない。だからこそ、私達は搾取され、経済も良くならない。

搾取構造 

庶民は非正規などで給与を減らされ、消費税(13兆円)を払わされているのに、輸出企業は消費税を元手に、戻し税(3兆円)という還付金がもらえる上に黒字の大企業は、法人税が減税(10兆円)され、それが企業の内部留保(10兆円:2012年)や配当金(2012年:14兆円)になり、富裕層に渡る。

こういった状況に無批判なメディアこそが日本の最大の癌なのだ。

問題は、私達自身が、自分自身のことについて、あまり真剣に考えていないことなのだ。それ故に、他者の支配に隷属してしまうことになる。それが生み出す窮屈な世界は、自分のみならず、他人をも不幸にする。だから、自分の頭で考える必要がある。

だが、現状では、長時間労働の中で考えることが酷だと述べたように、その情報入手に手助けは必要だ。政府に支配されない民衆よりの情報を発信するメディアが必要。それがどのようなものか、私は考え、それを実践するにはどうしたらいいかと考えている。また、疲れきった状態の中で、必要な情報を要点にまとめて、スマートに伝達するメディアも必要だ。権力者のためのニュースではなく、私達のためのニュースが必要であり、それらは楽に入手できるものでなくてはいけない。権力者たちは民衆を働かせるだけ働かせて、私達の考える時間を奪って支配しようとしている。そうやって支配されれば、失うのは自由であり、それによって私達は不幸になる。幸せに生きるためには、自由を獲得しなければいけない。自由がなくなった世界とは、人々が考えなくなり、他人が与えてくれる情報に依存した時なのだ。この依存関係を断ち切るメディアと、考えるという事の大切さを伝えたり、その技術を伝えることが大切なのだと思う。私が教わった数学の先生は、考える事の大切さを教えてくれた。私の義理の父は、他人の支配を受けない自由な考え方を私に教えてくれた。考えない人間は自由を失う。なぜなら、答えを与えてくれる人間に隷属することになるから。自由で幸せが欲しかったら考えなくてはいけない。