SKY NOTE

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エキスパートクライシス

専門家があからさまに嘘を言うようになったので、端的にそう言う事を言っている人を説明するためのサンプルとして以下の記事から説明したいと思う。

 「ジャパン・クライシス」が迫っている
 http://toyokeizai.net/articles/-/50845?page=5

1.タイトルが「正義の味方」であっても、本当の正義の味方かどうかは分からない。

  • まず、そのような記事を読むと、大抵「危機を煽るようなタイトル」が多いですが、そこは、眉に唾をつけてみた方がいいと思います。というのは、まず、こういう批判者は正義の味方という印象づけができるのですが、そこに私達が、その正義に間違っているかどうかという疑念を挟むのを疎かにしてしまう効果があるからです。嘘をいう人間は、それを信じてもらいたいですから、正義の仮面をかぶってきます。だから、正しいことを言っているように見えても、必ず、その真偽は疑ってかかりましょう。

2.当たり前のように嘘を事実のように言う

  • 当たり前のように、まったくの嘘を言う。この記事は、「日本経済はいい方向に行っている」と冒頭に述べているのですが、実際には、通貨発行した60兆円をぶち込んで無理やり、株価が上がっているだけで、庶民の経済は増税と円安による物価高によって逆に悪くなっている。こういうとき、嘘をいう人達は、部分的なミクロ指標を用いて、自説を正当化しようとしますが、こういう時に大事なのは全体の指標、つまりマクロ指標を重視するべきです。なぜなら、全体の傾向はミクロな傾向と違って誤魔化しが出来ないからです。ここで注意して欲しいのは、ウソつきは部分的な事実で、全体の傾向を偽るという事です。ダマされないためには全体を見ましょう。

3.根拠の無い専門用語でもっともらしく主張するが具体的なものは何もない

  • この中で構造的な問題は残されたままと言っているのですが、では、その構造的な問題とは何かということがハッキリしない、どういう方向のことをすればいいか明確なものがない。特に、何が問題なのか数字で説明していない所が痛いですね。ウソつきがこういうことを言うのは、具体的な数字を出してしまえば、その数字を元に反論されて逃げ場がなくなるからです。そして、方向性をはっきりさせれば、同様に批判されて逃げ場がなくなります。だから、ウソつきの議論というのは、もっともらしいことを言っているけど、その方向性、具体性がはっきりしないのです。なぜなら常に逃げ場を用意しているからです。

4.学術的に完全に間違った意見を学者の意見として述べる

  • 学者が学問的な分野で間違ったことを言うのは、ありえないと思うのですが、ウソつきは、「ありえない」という、そこをついてきます。この記事では、「多くの経済学者は、予定通り増税すべきと考えています」と言っていますが、経済学の基礎から言ってデフレの時に消費税のような可処分所得が減るような政策を実行すれば確実にデフレが悪化します。これは、経済学の基礎なので、学者の方がそれを分かっていないはずはなく、そう言う時こそ政府は通貨を発行するか、公共支出を増やさないといけないとノーベル経済学賞を受賞したポールクルーグマン氏も述べていることからも分かる通り、経済学から完全に逸脱した主張をしている。
  • 日本の三流御用学者(嘘をいう学者は三流以下)の学術的におかしな意見と、ノーベル賞受賞学者の経済学の基礎に則ったオーソドックスな主張と、どちらを皆さんは信じますか?こういう話を見破るには、その分野の知識が大事です。多少は勉強するべきです。特にその分野の基礎をです。基礎から見ておかしな意見は疑いましょう。

5.「脅し」で人を説得しようとする

  • 嘘を言うのには、どうしても現実を無視した無理な主張が目立ち、それだけでは人を説得するのは難しいものです。そこで重要なのは、「危機」なんです。人は危機に対応する時、思考が無防備になります。ウソつきはそれを狙ってきます。危機に対応するためにコレが必要だと言われれば、仕方がないと思ってしまう。その心理をつかって、無理な主張を通そうとするわけです。こういう時に大事なのは、全体の数字を見ておくことです。日本の金融資産は1400兆円あります。その内、60兆円は、どれくらいか、たった4.3%です。この規模の通貨発行でハイパーインフレになるのならば、金利4%以上の国は全部ハイパーインフレになってしまいます。世界大恐慌です。でも、なっていませんよね。事実無根の脅しなんです。全体を見れば、こういう脅しは見破れます。基礎的な数字を抑えておけば、この種の嘘は見破れます。知っていれば、この程度の脅しに屈することはないでしょう。

まとめ

  • 三流のものを信じるよりも一流を信じましょう。そして、できれば自分と立場が同じなのが理想ですね。例えば、同じ一流でも金儲けが一流の投資家の意見は信じるべきではないかもしれません。なぜなら、彼らと私達は立場が逆ですから。彼らは、いかに効率的に奪うかが目的で、私達庶民の目的は、いかに奪われず、正当な対価を得、暮らしが豊かになるかということなのですから。同じ投資家でも長期の投資を得意とする投資家は、ある程度、私達と目的が一致しているところもあるので、聞くべきところもあるかもしれませんがね。
  • また、日本国内の利害関係のある人間よりも、国外のそういったものがない人間の方が自由に意見が言えるので、外国のジャーナリストや学者なども参考になると思います。
  • あと、その分野の基礎的な知識や常識とされていることぐらいは、図書館で本を借りるなどして知っておきましょう。役に立つはずです。特に全体を示す統計などは、インターネットで公開されています。そういう数字と比較してみて、おかしいなあと思ったら疑ったり調べてみましょう。そして、できれば、それを他の人と共有するといいでしょう。全体の数字は嘘を見破るのにとても便利なので、把握して損はないです。ウソつきは局所論で自らの嘘を正当化しますから、全体を知っておけば、その程度の嘘は見破れるか疑いを持つことが出来ます。日本は、国内の利害関係が蜘蛛の巣のように張り巡らされ、その結果、嘘も多いです。そう言う嘘にだまされないためには、嘘の手法と、それに抵抗するに足る基礎的な知識や全体を示すデータを持っていることが大切です。それは、難しいことではありません。中の下の私に出来るということは、世の中の過半数の人ができることです。嘘を言う奴の手口は決まっていますので、手口を理解していれば、大抵の嘘は見破れます。どうか皆さん、騙されない市民になって下さい。なぜなら、それが皆さんの権利や資産を守ることに繋がるのですから。