和食が健康によいと言われているが、それがどんな和食なのか漠然として素人にはよくわからないが、このほど、1975年頃の和食が、最も長寿や健康維持に有効であると
東北大学大学院農学研究科食品化学分野の都築毅(つづき つよし)准教授らがマウス実験で実証した。
和食は1975年ごろが最も健康的
http://news.mynavi.jp/news/2014/04/02/101/
マウスによる研究成果では、老化遅延、脳機能、平均寿命において1975年の食事が最も健康的であることが示された。
1975年の日本食は老化の進行を遅延した
図. 各年代の食事の健康への効果を示すマウスの実験データ
1.1975年頃の和食を食べると、若く、ボケにくく、ガンにもなりにくい
- 研究では、マウスの寿命、脳の学習機能に与える影響を調べた。それによると、1975年の和食は、内臓脂肪の蓄積、加齢に伴う脂質代謝調節機能低下を抑制し、健康へのメリットが高いのだという。つまり、脂肪を燃焼しやすい食事のようだ。多分、糖尿病になりにくいタイプの食事のようだ。
- 栄養管理士の指導を受けて、日本の国民栄養調査に基づいて、1960年、1975、1990年2005年のそれぞれ、1周間21食分の和食の献立を再現し、調理したものを凍結乾燥・粉末化し、それをマウスの通常の餌に混合して老化促進モデルのマウスに食べさせた。その結果、1975年の和食を食べたマウスは、最も老化が遅れて、長寿であり、学習機能の維持にも有効で、がんの発生率も低かった。つまり、1975年の和食は、若々しく元気で、ボケにくく、ガンにもなりにくい食事なのだ。しかし、現代に近づくほど、食事の健康的有益性は失われ、90年頃から現代にかけては、欧米的な食事の影響を受けすぎて、1960年台と同等の水準まで落ちているという。ちなみに1960年台の食事は、ごはんが多くて、おかずが少ない貧しい食事であったが、現代は欧米食によって、それと同様に栄養バランスが悪くなってしまっているという。つまり、欧米食は、日本のご飯が多くておかずが少ない、1960年台レベルの栄養的に貧しい食事ということになる。
- 欧米食を避け、伝統的な和食の価値を見直し、魚介類や野菜を多く食べるなど、食材の種類を増やすのが望ましいとのこと。
2.どんな食事が1975年頃の和食なのか
- 1975年代の和食が健康に良いことは分かった。では、どんな食事が1975年代の食事かということに移りたい。
- 和食の理想は「1975年のメニュー」 エネルギー燃焼よく肥満抑制
- http://sankei.jp.msn.com/life/news/140204/bdy14020408070001-n1.htm
- 1.魚介類・海藻が豊富
- 1975年の典型的なメニュー
- ・果実類、海藻類、魚介類が豊富
- ・豆類、砂糖もよく使われている
- ・多くの食材を少しずつ
- タンパク質や脂質は肉ではなく主に魚介類からとっているという。しかし、昨今は放射能汚染の問題から、汚染地域に近い海域の魚は問題なので、魚は太平洋の魚は避けて、九州沖、日本海、インド洋、大西洋など、汚染されていない海域のものを食べ、あるいは、太平洋の汚染地域を通る魚、または、そこを通る回遊魚であるマグロなどの生物濃縮をしやすい大型魚は避けて食べるべきであろう。なぜなら、放射能の内部被曝(濃縮被曝)によってがんのリスクが増大する可能性があるからである。
- 2.多くの食材を少しずつ
- 1960年代の食事は、米の割合が多く、おかずの種類、量が少なく1975年に比べると栄養バランスに劣る。1990年台は、乳製品やイモ類が豊富だが、欧米化の影響でパン食が増え、カロリー摂取過多につながる。2005年は、米が少なく、肉類、油脂類が多く、丼ものやパスタなどの単品メニューが増え、油のとりすぎになっている。
- つまり、1960年台は、貧しくておかずが少なく、栄養バランスが悪かったが、2005年の現代は、豊かにはなったが、食卓から魚や野菜・海藻が消え、丼ものパスタなどの単品食が増え、その上肉類、油脂類が増えたため、カロリー過多、油脂の増加ということらしい。つまり、もっと野菜や魚を食べ、おかずも少量ずつ多品種にしなさいということらしい。それが若々しく、健康な生活を営む上で必要な食事のようだ。