8月16日のニュージーランドの地震(M6.5)に続き18日午後4時31分に桜島が昭和火口から噴火しました。噴火は、爆発的噴火というもので、火口縁上5000m(観測史上最高)まであがり、小規模な火砕流も発生したそうです。昭和火口では、2009年4月9日に火口縁上4000mまで上がったそうですが、今回はそれよりも規模が大きいようです。
2013.8.18 16:31 桜島噴火(昭和火口より爆発的噴火、噴煙:火口縁上5000m)
気象庁:火山名 桜島 火山の状況に関する解説情報 第67号
http://www.jma.go.jp/jp/volcano/info_05_20130818174539.html
大きな地震の前には火山の噴火などが伴うことがあります。また、ニュージーランドで地震が起こると日本で地震が起こるというパターンが有りますので、今回はその2つのパターンが一致しているという点で地震の前兆ではないかと考えられるわけです。それでは、3.11の時のパターンを紹介します。
2011年
1月26日:霧島山噴火
2月22日:ニュージーランド地震(M6.1)
3月05日:茨城県沖で52頭のイルカが座礁
3月09日:三陸沖(M7.2:その後38回の群発地震)
3月11日:三陸沖(M9)東日本大震災
2013年
8月16日 ニュージーランド地震(M6.5 震源の深さ10km)
8月18日 桜島噴火(噴煙:火口縁上5000m)←今ココ
9月02日 日本でも地震かも?
3.11の際には、地震の前兆として霧島山の噴火がありました。その後にニュージーランドで地震が起き、その後、三陸沖でM7.2の地震が起きた後、東日本大震災が起きました。
今回は大地震の前兆と考えられるニュージーランドでの地震と火山の噴火が共通しています。これは地球の地下活動が活発であることを示しています。具体的には、太平洋プレートと呼ばれる。プレートの影響と考えられます。
図を見てもらえれば分かる通り、ニュージーランドの地震は、太平洋プレートとオーストラリアプレートの境目で起きています。そして、桜島の噴火は、その太平洋プレートをフィリピン海プレートを挟んだ形で起きています。これが何を意味するかというと、太平洋プレートがフィリピン海プレートを押していると考えるのが妥当です。つまり、地震が起きる可能性のある場所は、太平洋プレートの境目だけでなく、フィリピン海プレートの境目でも起きる可能性を示唆している。以下の図は、それらを考慮した上で、自分が推測する地震の発生領域
想定される地震の発生する可能性のある領域
太平洋プレートの境目とフィリピン海プレートの境目で地震が起きると仮定すれば、日本の太平洋側全域が地震の発生可能性のある領域となる。スマトラ沖地震の事例を見ると、M9地震が起きた後、周辺領域で地震が起きたことから、想定される地震領域は、福島県周辺の沖合で再び起きる可能性も捨てきれない。
福島、東京、西日本と、非常に危険な領域が、この地域に横たわっており、そのどれもが非常に危険です。福島は半壊した原発があり、東京は大人口都市、西日本は全域が揺れる可能性と、記録から見ると、今後1〜2ヶ月の間に、そういった危険な地震が起きる可能性が出てきたという点で、今回の桜島の噴火は注目に値します。ちなみに過去の鹿児島周辺の噴火活動と地震の相関
2012年3月14日:桜島で爆発的噴火 火山と大地震の不気味な関係
http://gendai.net/articles/view/kenko/135663
◆1706年1月28日・霧島山噴火
→ 1707年10月28日・宝永地震
◆1923年7月・霧島山(御鉢)噴火
→ 同年9月1日・関東大震災
◆2011年1月26日・霧島山(新燃岳)噴火
→ 同年3月11日・東日本大震災
過去の事例から見ると、鹿児島周辺、特に霧島山の噴火と連動している地震は、東北(東日本大震災)、関東(関東大震災)、西日本(宝永地震)全域に及ぶことが分かる。桜島と霧島山は地理的に近い(40kmくらい)ので、同じような場所で、プレートの影響があると仮定すれば、今後、1〜2ヶ月以内に、南海トラフ地震、東京大地震、東日本大地震が起こる可能性があると考えられる。
地震が起こる可能性が高まったとして、より踏み込んだ対策が必要と考えられます。
東日本と関東の人たち
- 福島第一原発で問題が起きた時に備え、被曝対策を行うべきです。地震によって福島第一原発の地盤が地下水によって液状化し、建屋が傾いたり、その影響で放射性物質が漏れる可能性があります。マスク、空気清浄機などを用意し、水と食料などの備蓄、懐中電灯、地図、ラジオなどを用意するべきです。今回霧島山が噴火しないのは、2011年の1月26日の噴火の際にマグマを使い切ったからで、霧島山が噴火しないから、大丈夫と考えるのは、危険だと思われます。
日本の太平洋側のすべての人々へ
- 家具の転倒防止、地震保険への加入、火災への対策、一般的な防災対策が必要です。
政府
- 福島第一原発周辺で大地震が起きることを想定し、地震、火山、防災、原発の専門家を招集して、どのようなケースが起こりうるか早急に検討し、それに対する対策チームを編成し、核汚染を最小に抑える準備をしておくべきです。