TPPという詐欺的な条約を見て、自分はディズニーの不思議の国のアリスのカキとセイウチの話を思い出した。(ちなみに不思議の国のアリスは、日本国内では著作権が切れている)この話の中で、カキと大工とセイウチが出てくる。これを実際にある組織や人名に当てはめてみると、TPPというものが、どういう性格のものか、非常によく分かる。
セイウチ:USTR:アメリカの通商代表部(TPPを推進している機関)と日本のマスコミ
グローバル企業と、それと結託しているマスコミといったほうが正確かも
大工 :安倍総理および、日本のTPP推進派議員
子カキ :TPPについて知らない日本国民
母カキ :TPPについて知った日本国民及びアメリカの市民団体
この不思議の国のアリスの場面は子供の時に見た時に、何度見ても怖かったのだが、今大人になってもリアルに恐い。なぜなら、TPPという形で正に自分たちがそうなっているからだ。
では、動画を見ながら解説していこう
- The Walrus and the Carpenter -- Disney (1951)
セイウチ(USTR)と大工(安倍総理)が歩いてきて、大工(安倍総理)が水の中(外の国のことを知らない島国)のカキ(日本国民)を見つける。それをセイウチ(USTR)に教える。セイウチ(USTR & 日本のマスコミ)は巧いこと言ってカキの子供(何も知らない日本人)を騙して、外(グローバル競争)に連れだそうとする。母カキ(TPPの実態を知っている日本国民やアメリカの市民団体)は、それを止めようとするが、好奇心の強い子供のカキ(何も知らない日本国民)は母カキ(TPPについて知っている日本国民)の警告も聞かず、セイウチ(USTR)の話にのって外(グローバル競争)に連れだされてしまう。そして・・・、二度と帰らないセイウチの胃袋(グローバル企業の利権)の中へという話である。(安倍が自動車関税撤廃を最大限先延ばしされて、食いっぱくれる所まで完璧に再現している)
まさにTPPで行われていることではないかと思ってしまうほど、非常によく酷似している。恐らくTPPを推進している連中は不思議の国のアリスのこの場面を交渉の基本戦略に据えているのではないかと思うくらい、内容が完璧に酷似している。TPPについて考える時、このこのディズニーの不思議の国のアリスを思い出してほしい。このストーリーでは、「知らないオジサンについて行ってはいけない」と子供に諭しているのだが、TPPも全く同じで、交渉内容が秘密で政治家ですらも、ほとんどその内容を知らない、アメリカのロンワイデン議員が法案を作ってまで、このTPP交渉の内容を開示させようとしたことからも、アメリカの政治家ですらも、その内容が知らされていない内容の分からない国際条約なのだ。
- 米国市民団体がTPP協定に警鐘を鳴らす(字幕) 20120614
- ロリ・ウォラック氏
- こんなひどい内容を、それもリークで知るとは驚きです。内容がひどいだけでなく、これは「1%」が私たちの生存権を奪うツールです。交渉は極秘で行われました。暴露されるまで2年半も水面下で交渉していた。600人の企業顧問には草案へのアクセス権を与えながら、上院貿易委員会のワイデン委員長はカヤの外です。TPPを監督する立場なのに草案にアクセスできない、たまりかねた委員長が監督責任のある協定の内容を知る権利があるとする法案を提出した有様です。
その点を日本の大学の先生達も危惧していて、内容の分からない国際競争には絶対入ってはいけないと言っている。
- 【重要】「TPP参加交渉からの即時脱退を求める大学教員の会」
- メンバー(大学教員約890人)からのメッセージ
- http://atpp.cocolog-nifty.com/sandomessage41113.pdf
- TPPに反対する大学教員(HTML版)
- http://www.jacom.or.jp/column/nouseiron/nouseiron130415-20515.php
- 【TPP】米国ルールの受け入れ 大学教員の会
- http://www.jacom.or.jp/news/2013/04/news130412-20509.php
というのは、憲法98条で、憲法は国の最高法規であると定められているのだが、同時に日本国が締結した条約及び確立された国際法規は、これを誠実に遵守することを必要とする。とあるので、国際条約と憲法、どちらが上位法なのか明確に定まっていない。
日本国憲法第98条
第九十八条
- この憲法は、国の最高法規であつて、その条規に反する法律、命令、詔勅及び国務に関するその他の行為の全部又は一部は、その効力を有しない。
- 日本国が締結した条約及び確立された国際法規は、これを誠実に遵守することを必要とする。
つまり、場合によっては、憲法(国民の権利を定めた日本国の最高法規)より上位か同等の効力を持つ可能性もある重大なものとなっており、そういう重大なものを中身を知らずに締結するなんておかしいのである。要するに目隠しされたまま、崖の近くをウロウロ歩くような行為である。非常に危ない。それがTPP交渉の実態なのだ。
TPPについて、知りたい人は毎週土曜日(10時と11時の30分つづ)に開かれている反TPPツィート拡散デモのまとめや...
反TPPツィート拡散デモのまとめ
http://togetter.com/id/garirou
TPP問題ツィートリスト
http://d.hatena.ne.jp/skymouse+ntma/20130413/1365860832
...などを見ていただけると、よくわかると思います。本当に不思議の国のアリスのカキの悲劇と全く同じ構図がそに示されているのです。それがどのように悲劇的なのか説明した動画7分
- 「TPPでみんな貧乏になります」|木曜官邸前抗議 2013.4.25
- TPPに入ると、人々の生活が困窮することを各国(アメリカ:NAFTA、韓国:米韓FTA)の自由貿易協定の現状から説明している。TPPに入ると、給料が下がって経済が悪化します。以下は、この話の試算について書かれたブログ記事
- TPPでどれだけ人々は貧しくなるのか?
- http://d.hatena.ne.jp/skymouse/20130425/1366830995
- 北米自由貿易協定で家を失った家族の写真
【話題】ユニクロ柳井正会長 世界同一賃金「年収100万円も仕方ない」
http://somanyjobs.doorblog.jp/archives/26026116.html
柳井正ユニクロ会長、傲慢極まれり「年収100万円も仕方ない」http://www.asahi.com/business/update/0423/TKY201304220465.html 給与を1、サービスを1とすると、彼の主張は、1-1=0、無意味。真の経営者は1+1=2を目指すもの、もうユニクロでは、服は絶対買わない。買ったら柳井の主張に賛成した事になる
従業員の給与を下げて、利益とするグローバル企業の実態が、この柳井氏のコメントからも分かる。つまり、TPPに入ることは、年収100万円というグローバル平均賃金に合わせるということなのだ。それが企業の利益となり、最終的には配当金という形で株主の利益となる。そして、私たち庶民は年収100万円で、憲法と同等か、それを上回る国際条約によって権利を蹂躙された上で奴隷のように働かされるというわけだ。