SKY NOTE

skymouseが思った事考えた事を記したもの

Pref..
Speech
STOP
Follow..
QR Code
|◀
▶|
QR
×
voice
volume
0
rate
0
pitch
0

なぜ、日本は新しいものが生み出せないのか?

日本発の新しいものがなくなって久しい。その上、ジョブスが亡くなって、世界に新しいVisionを提示する人間がいなくなった。次にジョブスの役割をする人が誰なのか混沌とする中で、そもそもスティーブ・ジョブスとはどんな存在だったのかということを考えてみると、高級な哲学を実践し、証明してきた人だと自分は考える。高級な哲学とは、理念、理想である。一方、低級な哲学とは、現実である。日本人はまず物事を現実的(低級)でなけばいけないと考え、最初から多重保証を求める。だがジョブスの考え方は、まず、最初はラフに、後になってデティールに徹底的にこだわる。日本人もジョブスも最後には、現実を追求しているが、しかし、最初の部分が違うと思うのだ。

高級(理想的)なものを低級(現実的)に落としこむ過程をこなすことが出来るのがジョブス。高級なものを扱えないといって、最初から諦めるのが今の日本。両者の違いは、プロセスを自分で作り出す意思にあると思う。そんな事言ったって、予算が...と思うかもしれない。だがシリコンバレーの学生たちにお金があるかというとない。つまり、この段階で気持ちで負けている。今の日本というのは、最初から保証を求めるチキン社会でみっともないのだが、それはここ最近のことであり、昔は、そんなにチキンじゃなかった。今社会を動かしている世代がチキンなのであり、前の世代はそれほどチキンじゃなかった。

確かに世界市場は厳しくなっている。だが、それはどこの国でも同じはずだ。何が違うかといえば、気持ちである。哲学であり、理念を尊重する姿勢にあるのだと思う。だって、グローバル経済というのは、皆が同じスタートラインにいるのだから、それに日本は高速インターネットも普及していて環境的には他の国よりも良い。足りないのは気持ちの明るさなのだ。ここ20年間、負け続けて、暗くなっているけれども、アラブの春を見ると分かるのだが、自分達よりも遙かにインターネット環境が悪いのに、あの革命をやってのけるパワーは何かといえば、インフラやシステムなのではなく、皆の心なのだと思う。つまり、問題をシステムのせいにしてはいけない。ずっと劣悪な世界で自分たちの社会を改革できた国を見れば、自分たちが、いかに恵まれた環境で不平不満を言いつつ、結局は何もしていないことに気づくのだ。

さて、新しい社会を生み出すために、今するべきことは何かというと、「誰かの言いなりにならないこと」である。ジョブスも言っているように自分の人生なのだから、自分の思うとおりに生きろと言っている。この話はもっともで、言いなりになっても残るのは後悔だけである。不本意な生き方というのは後から考えて、無意味な生き方だったと述懐する様なことなのである。私は高校時代は妥協ばかりをしていた。それ故、高校時代の思い出というものは何も無い。これ以上ないくらいに何も無いのだ。白紙である。今考えても思い出すこと何も無い。つまり、自分が死ぬときに「ああ、俺は何も出来ていなかった。俺は何をやっていたんだろう」と後悔するよりも「俺はやるだけやった満足だ!」と言って死にたいじゃないか。そう思うのならば、諦めずに自分の思うとおりに生きること、それが大事なのだ。それが新しいことになって社会を変えることになるだろう。そう、現実という名の他人が決めた常識に縛られることなく、今までと違ったことをやってみようと人々が前に踏み出した時、世界は変わるのだ。歴史は私達にそう言っている。

Think different