東北スカイビレッジ構想は、面白い。海抜20メートルくらいの人口高台の上に街を作るというのが面白い。しかし、スカイビレッジという名前は、空を目指して、天の怒りを受けたバベルの塔を彷彿させるネーミングでいささか、自然に対する畏敬の念が足りないように思う。よって、ノアプロジェクトというネーミングのほうが適切だと思う。やはり、こういう地震を神の怒りと定義すると、名前自体が縁起が悪いのだ。バベルの塔は天の怒りで破壊されちゃうからね。むしろ、減災のコンセプトからすれば、自然という神に畏敬の念を持って船を作ったノアの箱舟のイメージの方がぴったり来る。
迫 慶一郎さんのブログ（スカイヴィレッジ構想 発案者）
http://aar.art-it.asia/u/keiichiro/hxEY5ljIm9diO2cCusn0
スカイヴィレッジ構想
人口高台というコンセプトはとても合理的なのだけど、わずか数千人が住む集落に巨大な高台を作るのは非常に高コストなので、もう少し安く作ることを考えるべきだと思い、以下のような案を提案したい。
ノアプロジェクト
紡錘形の堤防の囲いの中に集合住宅が立っている。高齢者が多いので、高台の登り下りはきつい。平地に住むというコンセプトならば、堤防に囲われた集落に集合住宅が立っているという方がいい。堤防にはトンネルがあって、津波の際にはこのトンネルを封鎖することによって、街を守るという形になる。近くにいる人達は堤防の盛土の斜面を駆け上がれば、安全に避難できる。この斜面は、ブランチブロック工法という、網目状のコンクリートで補強された盛土で、ここに植物が生えて根を生やすことで、より強固な堤防となる。自然の力を活用した堤防なのだ。盛土の中心にはコンクリートで出来た空洞部分があり、この部分に野菜工場や水産加工用の冷蔵庫などが収容できるようになっている。
ブランチブロック工法
http://www.maruyamagawa.or.jp/gogan.html
スカイビレッジ構想の考え方は非常に賢いアイディアで素晴らしい。しかし、国の財政や、老人の足腰のことを考えるならば、全体をかさ上げする高価な高台ではなく紡錘形の堤防にし、平地部分に住宅を立てることで足腰の弱い老人でも行き来がスムーズに出来るようにする方がいいと思う。このほうが安くて快適だと思った。コンセプトは非常に素晴らしいと思うので、それに乗っかって改良してみた。
