SKY NOTE

skymouseが思った事考えた事を記したもの

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ブランドに頼るから失敗する

ブランドに頼るのは、自分で価値を判断する事を怠っているからだ。価値を自分で判断しないということは、他者の情報操作に無抵抗である事を意味する。逆に言えば、いかに情報操作が出来たかで結果が出る世の中になっている。であれば、価値を創造するよりも情報を操作する事に一生懸命になった方が得だという事になり、社会全体の価値創造が減退する。
 
情報操作をウィルスだとすると、ブランドに頼る人を免疫のない人だとする事が出来る。ウィルスにとって自分の勢力を広げる為には、なるたけ免疫力のない人間がいる事が望ましい。つまり、ブランドに頼り、自分の頭で考えない人がいるほど彼らにとっては楽なのだ。
 
この様な社会が失敗するのは、創造を蔑み、誇張を尊重するからである。つまり、実益をもたらす創造的行為を蔑ろにし、中身のないハッタリを尊重するから、社会の進歩発展が弱まる訳だ。価値のあるものが尊重されない社会では、常に物事が劣化していく傾向にある。会社の人事にせよ製品の品質にせよ、それは変わらない。
 
世の中を良くしてこうと思うのならば、ブランドに頼らず、価値のあるものを率先して選ぶ事である。今日は魚屋で尾赤アジといういつもとは違う大きめのアジを100円で売っていた。刺身すると、とてもおいしく食べられるので、6匹も買ってしまった。最初3匹買ったのだが、母と刺身にして夕食を食べて、「あの魚、おいしいのだけど売れないんだよね。まだ残っているのかもしれないよ」と言ったら母が「じゃぁあと3匹買ってきて」というから、買いにいったら、まだ売れ残っていた。
 
「おいしい魚なのに...どうして売れないのだろう...今時、100円で300g以上の刺身が食べられるなんて破格の安さなのに...」そう思いながら、追加でもう3匹買った。みんな、この魚をどう食べていいのか分からないのかもしれないけれど、これだけ大きな魚(30cmくらいある大きなアジ)が100円で売っていれば、この不況の中、とてもお買い得な筈なのに買わないなんて、どう考えてもおかしい。
 
そう思うと、定番に頼り過ぎている消費者の姿が見える。実力を正当に評価し、盛り上げていく事が、結果としては消費者の利益に繋がるのに、それをしないでブランド(定番の魚)に頼る。価値を認め尊重していく事こそが社会の活力を生むのに、それを怠っている。政治においてもやはり、有能な人材が登用されず、もっぱらタレント議員が当選するのもハッタリ(誇張)が実利を上回っているからである。
 
過去の日本の選挙を見ても、中身がなくても、ハッタリが上手な人間が勝っている。だが、そのような選び方では政治は良くならない。無能な政治家がいるのは、有権者の実利よりもハッタリを重視する軽薄な姿勢の結果である。日頃から、物事の評価を怠けているから、いざという時に正しい評価が出来ない。だから、もう一度、買いにいった時、尾赤アジが綺麗になくなっている様だと、良い社会なのだ。それは人々が自分の頭で考え、正当な評価をしているという亊なのだから。
 
人々が定番に頼る弊害(競争がない世界:新しい芽を摘む行為)
1.価値の所在が固定化し、新規の価値創造が行なわれなくなり、発展が阻害される
2.新しい実力のあるものが選ばれず、社会の無能度が高まる。(例:無能政治)
3.定番に依存し他を見ない事で正当な努力が評価されず、社会の活力が失われる