SKY NOTE

skymouseが思った事考えた事を記したもの

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アメリカは強い国か?

日本がお手本にしているアメリカ、しかし、そのアメリカ自身が本当に強い国なのかと疑問に思う事がある。サブプライムローン一つとっても、とても脆弱な経済基盤の国だと思う。

ブッシュ政権が強者礼参、弱者切り捨て政策によって、結果的に貧富の差が広がり、それがサブプライムローンを肥大化させたといえないだろうか?強者を優遇すれば、それによって弱者も引き上げられるなどというのは幻想に過ぎない。それは強者が自らの利権を正当化する為の詭弁に過ぎない。(現実を見ればそれは明らか)

強者はより強くなり、弱者はより弱くなっていく、それが強い国と言えるだろうか?成熟した優れた国と言えるだろうか?私の目には、その逆に見える。そんなものを手本にしていていいのだろうか?真似をするモデルは他にいくらでもあるのではないだろうか?アメリカよりもドイツを学んだり、スウェーデンを学んでも良いではないかと思う。

アメリカの真似をしていればいい時代は終わっている。アメリカ自身も方向転換をし始めている。ヒラリーが貧困層の支持を集めるのは、金持ちから金を取って、それを社会福祉に回し、アメリカの中流層を増やそうとしているからだ。思えばブッシュ政権はあまりにも金持ちを優遇しすぎた、ここに来てそのぶり返しが来ている。オバマとヒラリーの違いは、オバマが富裕層に支持されている事を考えると、オバマの方が金持ちよりの政策を打ち出しているのだろう。実際、社会福祉の水準はオバマよりヒラリーの方が手厚い。ヒラリーは健康保険に日本の様に国民全員が加入する事を求めているが、オバマは強制はしないと言っている。一見、オバマの方が耳あたりがいいが、強制しないという事は、広く薄く取って、コストを分散し弱者を救済する様な額の保険料にしないという事を意味している。つまり、従来通り、高い保険料が続くという事を意味する。

つまり、アメリカは中流層を拡張し、経済を安定させようとしている。そのために今まで優遇していた富裕層の税金を増やし、それを社会福祉に当てるというのは至極真っ当な政治だ。そういう保険制度をオバマは否定したので、私は彼が嫌いだし、また、否定したのに後になって、いけしゃあしゃあと95%同じだと言い切るところなどは、最低だと思った。話が脱線したが、力のあるものを優遇しても、格差が広がるばかりで意味がない。それは歴史が証明している。社会の役割は、中流を増やし人々が安心して暮らせるようにする事こそが大事なのだ。そういう意味でスウェーデンは良いお手本だ。教育水準も高いし、環境対策もしっかりしている。社会福祉も手厚く不安が少ない社会だ。日本はそういう社会を目指すべきで、アメリカの様に不平等で不安な社会を真似するべきではないと思うのだ。大体アメリカ自身も欠陥があると認めていて、それが大統領選の争点ともなっているのだから、なおさらである。

アメリカの真似をすれば大丈夫だと単純思考で世界を渡っていける時代ではない。そういう時代は冷戦終結と同時に終わった。人々の生活という現実を直視せず、金魚の糞の様にアメリカの後ろをついていくエコノミストを見ると、化石を見る様な目で私が彼らを見るのは言うまでもない。