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知っている事と分かっている事の違い
　　
知っているだけでは痛みや悲しみがなく、分かっている事にはそれがある。だから人は、分かっている事では動く。行動する者としない者にはその違いがある。分かっていればこそ、痛みや苦しみが我が事の様に感じて、行動してしまう。そういう事を考えると、環境問題を知っている人が多くても、分かっている人は多くないんだと思う。なぜなら、まだ私達はその痛みを感じていないから。多分、それは将来あるだろう。その痛みを軽くする為に、まず、痛みや苦しみを感じ取る事が必要だ。数字で分かる苦しみもある。例えば、環境問題を放置した場合、一人当たりどれだけの損害額が生じるかとか、理解しやすい試算でもあれば面白いかもしれない。そして、その資産の根拠も、詳細に説明する事でよりリアリティのあるものとなるだろう。
　　
痛みや苦しみが分かってこそ、知っている以上の解釈が出来る。医者は病気を知っているが「その苦しみ」を分かっている訳ではない。客観的に何が起きているか理解できていても、それがどのような辛さや苦しみなのかは分からない。でも、それが分かってしまっては仕事にならない職種なのかもしれない。