SKY NOTE

skymouseが思った事考えた事を記したもの

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反面教師としての「おしん」

私は、おしんの生き方を美徳とするのは、間違いだと思っている。それは、なぜかというと、私を育ててくれた祖母が、おしんのように忍耐を美徳とする人だったからだ。そこで、忍耐を美徳にすると、どういうことが問題なのか、祖母の物事に対する姿勢から見てみたい。

明治時代の女性がいかに問題のある思想を持ち、ある面では強さを持っていたが、しかし、それが現代に適用されると、する必要のない苦労を他人に強いることを説明したいと思う。そして、その苦労、苦痛を美徳としている限り、人の苦しみを救うよりも、忍耐を他人に要求する冷酷な人間が出来る事、その冷たさに耐えられる人間のみが認められる。だが、それに耐えられない人間は必要のない苦しみと苦痛で精神的に追い詰められることをよく理解するべきだ。

また、おしんのように忍耐のみで物事を解決する姿勢は、頭を使って効率よく物事をやる人間は、楽をする怠け者として排除され、効率化が一向に進まないのだ。野村監督のお母さんは、明治時代の女性であり、その言動から、私の祖母と同じような人のように見える。だが、野村監督の野球は、頭を使うことを一生懸命やっている。多分、母親を反面教師としているのだと思う。苦労を美徳とする考え方は、ある面では非常に強くなるものの、他の強さを否定する傾向があり、問題なのだ。野村監督はイイトコどりをしていると思う。育ててくれた人を反面教師する人は沢山いる。母親は苦労をとても要求するのに、息子は人に苦労をさせないというような人がよくいる。例えば、義父の父親は義父が学校で99点を取ってきた時「お前は、学校で勉強のやり方を教わっているのに99点とは何事だ!やり方を教わっているのだから100点とって当たり前だ!」といって怒られたそうだ。義父に言わせると「あれには参った」という事で、私には「勉強は自分のためにするものだ」と言って、テストで良い点取らなくても、1回も怒らなかった。

このように育ててくれた人を反面教師にして、その反対をする人は多い。映画の「おしん」を見る人に言いたいのは、その映画では恐らく忍耐を美徳とするだろう。だが、他人に忍耐を強いり、苦しめることを正しいと思わないでいただきたい。そして、その弊害を反面教師として生きて欲しい。その方が経済も社会もよくなる。何より他人を苦しめないことは大事だ。

今、日本の経済がダメなのは、みんなの苦労が足りないからではない。法人企業統計を見れば、それはよくわかる。私たち庶民の稼いだカネが、内部留保(10兆円)や配当金(14兆円)となって、富裕層や外国人投資家に渡り、賃金に反映されていない事を、そして、お金持ち(法人)には兆単位の減税あるいは、税控除(赤字法人は無税:70%の法人は無税である)、庶民には13兆円の増税(消費税:5%→10%)である。

 法人企業統計(各PDFの5ページ目にある)
 http://www.mof.go.jp/pri/reference/ssc/results/index.htm#01
 平成24年法人企業統計(2008年〜2012年).pdf
 2012年 配当金:13兆9574億円 内部留保:9兆8769億円
 
 画像をクリックすると拡大します。
 平成17年法人企業統計(2001年〜2005年).pdf
 2002年 配当金:6兆5974億円 内部留保:−1兆1830億円
 
 画像をクリックすると拡大します。
 
賃金が上がらないのでデフレとなり、経済が縮小する。そして、収益が確保できない企業は、サービスや商品価格を下げ、労働環境はブラック化(長時間労働、雇用切り捨て)する。その原因は、巨額の余剰金(24兆円:2012年/10年前の倍)が企業の金庫や富裕層の金庫、外国人投資家の金庫にしまわれてしまうからである。おしんの苦労を美徳とする発想では、こういう事を言う人間は、怠け者として排除される。だから、間違いなのだ。おしんのような人間は、金持ちにとっては都合のいい奴隷だ。自分たちが搾取されても、苦労は美徳といって、我慢してくれるのだから。不公平に怒り、抵抗するなんて怠け者の戯言だと考えてしまう。それこそが従順な奴隷の発想なのだ。だから、おしんは、美徳とするよりも反面教師とするのが正しいと私は思う。とても強く、そう思う。おしんのような人に育てられた私が言うのだから間違いない。

 人間は、忍耐で物事を解決するよりも、知恵と勇気とチームワーク by skymouse
 →義理の祖母を反面教師にして得た結論
  我慢するよりも...
  →頭使いなさい:知恵
  →決断する勇気を持ちなさい:勇気(行動力/抵抗力)
  →みんなで助けあいなさい:チームワーク(野球と同じですな)
 苦労を美徳とするよりも、人の苦しみを救うことが美徳 by skymouse
 →私のスピリット

24兆円という額が大きすぎて、それがどれだけの価値が有るのか、それは、労働人口から算出できる。日本の労働者、正規、非正規合わせて約5400万人、そのうち260万人が失業している。そして、労働者の賃金総額は191兆円である。すべての従業員を正規社員として雇い、その平均年収を400万円とすると、400万円×5400万人=216兆円となる。完全雇用、全員正規社員にするには、25兆円足りない。しかし、その額に近い額は、企業にはあるのである。実際には、その内の16兆円あればいい。なぜかというと、庶民の賃金は金持ちの賃金と違って、その94.5%が消費に回るからだ。そして、大体、その内4割は給与になると言われている。そうすると、16兆円給与を上げると、次の年は、その4割の6兆円くらい給与が上がる。それを繰り返して4年目になると、大体25兆円になる。つまり、16兆円給与を上げれば、4年後に非正規社員を全員、正規社員にし、完全雇用が可能な経済状態になるのである。そうすれば、若者が結婚でき、子供を育て、人々が普通の幸せな暮らしができるのである。それを我慢と言って否定してしまうのは、あまりにも意味のない苦労である。
 
 私達は、企業のブラック経営に我慢するべきではないのである。

ちゃんと数字を見て頭を使い、抵抗する勇気を持ち、団結し、チームワークで問題を解決し、賃上げを実現するべきなのです。皆さんは、それを言う権利があります。なぜなら、そのお金を稼いだのは皆さんなのですから。それを我慢といって、富裕層や外国人投資家に差し出してはダメです。皆さん、自分の幸せを大事にして下さい。意味のない不幸を背負わないで下さい。

また、こういう事実を報道しないマスコミについても考えてみてください。マスコミは、昔と違って今や金持ちの犬に成り下がったのです。こういう重要な事を報道しないことが何よりの証拠です。不況の原因は、国際競争力とか何だとか言ってますけど、一番重要な情報、配当金14兆円もの最大の経済の穴について、何ら報道しないということはどういうことですか?この事実が、マスコミがあなた方の味方ではない証拠なのです。事実に気づき、立ち上がる勇気を持ちましょう。数字を見れば、日本の不況の原因が、富裕層と外国人投資家による搾取によるものだと分かります。余剰金 約24兆円の内、16兆円ほどあれば、みんなが普通の幸せを享受できるのです。非正規で苦しむことありません。首切りに怯えることなんてない。なぜなら、そんなこと必要ないくらいにちゃんと、皆さんは働いているんですから。
 

  • おしん」のように我慢していれば、みんな貧乏のままです。大事なのは、我慢よりも知恵と勇気とチームワークで自分達の幸せを勝ち取ることです。