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高速不揮発メモリSTT-MRAM、限定的ながらサンプル出荷開始

STT-MRAMとは、DRAMなみに高速な不揮発メモリ、MRAMの一種でDRAM並に大容量家できると言われているものである。それが限定的ながら、サンプル出荷が始まる。今回の製品の仕様は以下のとおり

 インターフェース  :DDR3インターフェース
 ピンあたりの転送速度:1.6Gbit/秒
 バンド幅      :3.2GByte/秒(多分、16bit品)
 容量        :64Mbit品
 用途        :RAIDストレージ/SSDのバッファおよびキャッシュ・メモリ
 
現在は200mmウェハーで生産しているため、製造中だが、300mmウェハーのラインでの製造を検討中、2013年には、より高速で大容量なSTT-MRAMやSTT-MRAM搭載ボードのリリースを予定している。

 EverspinのSTT-MRAM、限定サンプル出荷が始まる
 http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20121122/252472/

今回のSTT-MRAMの詳細な仕様は以下のサイトにある。

 東京エレクトロンデバイスプレスリリース
 http://www.teldevice.co.jp/news_release/2012/press_121122.html

STT-MRAMが注目されるのは、DRAMと同等の書き換え回数、容量、スピードを兼ね備えて、電源を切ってもデータが消えない不揮発メモリだからである。まだ、このサンプルの段階では容量的にDRAMに追いついてはいないが、以前のプレスリリースでは2011年に今回サンプル出荷された64Mbit品を作り、2015年くらいに、Gbit品を出荷する予定とあったから、プレスリリーズに対して、1年ほど遅れているので、多分、2016年くらいにGbit品が出るのではないかと思う。当ブログでも2011年にSTT-MRAMの記事を書いている。

 DRAM並の容量のSTT-MRAM、2012〜2013年に量産化
 http://d.hatena.ne.jp/skymouse/20110809/1312822397

過去記事引用
STT-MRAMは言ってみれば、第二世代のMRAMと言える。磁気で記録するという点は同じ、違うのは、従来のMRAMが微細化が進むと書き換えに必要な電流が指数対数倍に膨れ上がるのに対し、STT-MRAMは、微細化するほど省電力になるという大容量化に向いた特徴を持っている。それでいて、DRAMと同じセル面積が実現できるというから、次世代のメモリはSTT-MRAMに決まるかもしれない

このメモリがあると、PCの待機電力が大幅に削減される。一瞬で起動できる為、PCを使っていないときはパソコンの電源の殆どを切ってしまえる。PCの待機電力をほぼゼロにしてしまえるほどの技術なのである。また、ネットワーク機器の待機電力減らせるだろう。ルータは小型のPCのようなものなので、やはり待機電力を大幅に減らせるようになるだろう。つまり、このメモリが普及すると、PC関連製品の消費電力が下がり、同時に余計な電力を使わない分、待ち受け時間が長くなったり、その分、軽くなったりとモバイル機器に向いた特性を持っている。そういう意味では、タブレットに採用される可能性が高いと思う。量産できればの話だが。