SKY NOTE

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ソフトバンク、イーアクセスを買収、LTEで新市場を目指す。

ソフトバンクイー・アクセスを買収した。見たときは驚いた。記者会見を見たら、ひたすらLTELTEと連呼していたので、LTEの通信品質の改善によるiPhone5によるディザリングが目的、そこでLTEとディザリングについて書いてみたいと思う。LTEは、通信回線の方式の名前で従来の第3世代携帯電話に対し、3.9世代、3.9G あるいは 4Gと呼ばれているもので、通信速度が3Gの約3倍、下り最大100Mbps、上り50Mbpsである。(携帯電話会社によって、規格どおりの通信速度になるわけではない)ちなみにソフトバンクでは、下り37.5Mbps、上り12.5Mbps。(3Gの時より3倍早いそうだ)

 WikipediaLTE
 http://ja.wikipedia.org/wiki/Long_Term_Evolution

 ケータイWatchソフトバンクが今秋以降にFDDLTE、対応スマホの料金も
 http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20120402_523362.html
 下り最大37.5Mbps、上り最大12.5Mbpsの高速通信サービス(月額5985円/7GBまで)

ディザリングとは、携帯電話を中継して他の機器でもWiFiを使って無線データ通信を可能とする機能である。

例として考えると、iPhone5を使うとiPad WiFiやノートPCでも外出先でデータ通信が可能となる。従来の機器でも、使うことは可能だったのだが、これを使うと通信量が増えて電波回線がパンクするおそれがあるので、携帯キャリアは今までやってこなかった。自分は、2010年にもそういうものが出てくると思っていたが、実際に登場するのは2012年まで待たなければならなかったことからも分かる通り、技術的には可能な段階であったが、十分な設備投資をしないとシステムが機能しない状況に陥る。そこで、今回のイー・アクセスの買収という事になったわけだ。ソフトバンク2.1GHz帯とイー・アクセスの1.7GHz帯の電波回線を合わせて、LTEで新たな市場を開拓するというのが、ソフトバンクイー・アクセスを買収した理由である。

なぜ、そんなにLTELTEと言うのか、それはLTEがブロードバンド回線と呼べるだけのスペックを持っているからである。それはISDNADSLになった時の違いに等しい。通信回線がADSLになった時、ネット上で映像や音声、あらゆるデータ情報が飛び交うようになった。この水準のスペックがあると、ネットでできることが飛躍的に広がる。従来の3Gの性能は、ブロードバンド回線に近いが、それ以下のスペックであり、十分とはいえなかった。

そういう意味ではLTEはモバイルのブロードバンドと言える。孫社長も昔から携帯電話でディザリングをやりたかったのだと思う。しかし、必要な電波帯域が不足しており出来なかった。それがイー・アクセスの買収で可能となった。それでは、この買収について具体的に見てみたい。

 Internet Watchソフトバンクイー・アクセスを買収、LTEを強化、業界2位に
 http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20121001_563364.html

2012年10月1日、ソフトバンクイー・モバイルを1800億円で株式交換で買収。ソフトバンクの回線でのディザリング開始は2012年12月15日から、イー・アクセスの回線でのディザリングの開始は、2013年春からとのこと。多分、春というのは4月だろう。回線制限は、パケット定額5460円の場合、1.2GB/月を超えたら、回線制限をかける可能性有りだったのが、1GB/3日間を超えた場合、回線制限を掛ける場合ありという形に緩和された。ユーザー数は2012年8月末時点でソフトバンクウィルコムを含む)が3491万人とイー・アクセスの420万人がプラスされて、3911万人となる。じつに日本国民の3人に1人がソフトバンクユーザーという数字である。これで業界二位に踊りでた。

 NTTドコモ 6063万人
 ソフトバンク 3911万人
 au     3589万人

これから先の展望、ユーザー数の多いドコモは、広帯域サービスにはおいそれと参入するのは難しいだろう。実際、現行回線であっても、通信事故を繰り返しており、ドコモが、この市場に参入するのには厳しいものがあるように見える。その間隙を縫ってSoftBankauiPhone5を引っさげてLTEに参入したのは、競争上、当たり前といってもいいくらいの上策といえるだろう。恐らくドコモはUQ WIMAXあたりを買収する事を考えると思う。自分だったら、この劣勢を跳ね返すためには、それしかないと思う。市場はLTEによって、モバイルブロードバンドの時代に入り、恐らく2013年にも登場するであろう。H.265のような次世代動画フォーマットと相まって、外出先でもリッチなウェブコンテンツが楽しめたり、データ通信ができるようになるだろう。この流れと呼応しているのがタブレットである。iPadiPhoneをセットで使う人が増えることだろう。それらが無線ブロードバンド回線で接続され、音声入力でタブレットiPhoneに話しかけて使う人が増えるだろう。(音声認識に通信回線が必要なため)タブレットで見やすくなった地図ソフトもよく使われるようになり、地図の中の広告サービスが増えると考えられる。持ち歩きながらタブレットを使う人が増えるため、タブレットには軽量化が求められ、ガラスと金属だったボディが新しい硬質プラスチックに変わるだろう。地図の見やすさや電子出版、フルHDの動画などを見るために高解像度な液晶を搭載したタブレットが売れるだろう。その結果、紙の情報の多くがタブレットにしまわれる時代もそう遠くはないだろう。そして、H.265によってフルHD画質の動画配信が可能となるだろう。そういう意味では、モバイルブロードバンドの幕開けは、新聞やテレビなど、レガシーメディアの時代の終焉を意味する。

AppleStore:iPad
http://store.apple.com/jp/browse/home/shop_ipad/family/ipad