SKY NOTE

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当事者意識とは何か?

iBooks AuthorTwitterで検索していたら、糸井重里氏のページを見て、当事者意識っていうのがあって、確かに深刻な原発事故が起きているのに、誰もが他人事のように対処していると感じたので、その当事者意識ってのは何かということを考えてみた。

 佐々木俊尚 × 糸井重里 「メディアと私。」

    • この記事の2ページ目の最後にiBooks Authorのリンクがあり、それをiPadSafariで開くと、iBooks2に自動的に取り込まれる本の形で読めるようになる。ページめくりが滑らかでとても読みやすい

1.創造力が危機感を生み出す。

  • もし、背中に銃をつきつけられた時、私たちは、冷静でいられるだろうか?恐らく大半の人は、冷静でいられないと思う。私だったら胃に鉛が入ったようなズシッとくる恐怖に襲われると思う。このように危機の状態が明らかなときになって初めて人は当事者意識を持つ、しかし、危機の状態が曖昧なとき、例えば、今回の原発事故のように目に見えない放射能が相手の場合、それは、危機に対する創造力によって、危機感が生じる。つまり、その創造力の差によって危機と感じる人もいれば、そうでないと感じる人もいる。Twitterを見ると、放射能についてコメントしている人に医師の方が多い。まず、現状がどういう状態か理解できる人たちから危機感を持って対応していることが分かる。専門家が危機感を持っているということを私たちは軽く捉えないほうがいい。

2.誰かが何とかしてくれるという甘え

  • もし、目の前で問題が生じていたら、誰もが、それについて躊躇することなく行動するはずだ。しかし、その行動ができないでいるのは、どこかに立ち止まっていられる余裕(甘さ)があるからだ。思えば、私達は戦後数十年にわたって、命の危険にさらされることはなかった。とても平和な時代を生きてきた。だから、気を付けないと自分が死ぬなんてことがあるとは思っていない。少なくともそういったことを本気で考えるような危機に出会ったことがない。だから、目の前に危険が迫っていても、大丈夫だろと油断している。でも、知識のある人たちは危機を感じている。なぜなら、データを分析すれば、自分たちが死ぬ可能性があると知っているから。また、行動力のある人は東京を出ていく、アフリカで紛争が起きようとしていた時、賢い人達は紛争地から素早く逃げていったことを、現地の人達は言っていた。「賢い人達は、危機になる前ににげていくのです」と村に残った人たち入った。そういう逃げる人たちがいること、そのことが危機が起きているサインなのです。そのサインを逃さず、当事者意識を持ちましょう。

3.嘘から生まれる油断

  • この問題に対処しないと自分たちが殺されるという意識を持つ必要があるのです。目の前で被害が出てきたときには、放射能で体が蝕まれ、手遅れになっている可能性があります。チェルノブイリで発表された二桁の死亡者に対し、現地の人々は、村の人があっちで死んだ、こっちで死んだという話題が出ているのを聞いて、死亡者は二桁どころではなく、当時のソビエト政府が巨大な嘘を付いていた事がわかります。嘘をつかなければいけないのは、あまりにも問題が大きすぎて、政府が手に負えないと政治家たちが判断したからにほかなりません。つまり、原子力問題は、そういう嘘をつかなくてはいけないほど、大きな問題であるという自覚を持たないといけません。この問題は、早く対処すればするほど被害を軽微に抑えることができます。侮り、油断して、時間を空費すれば、その分だけ、あなたの命が縮まるおそれがあるのです。(肝臓の病と同じで症状が出たときには、もはや手遅れなのです)


4.信じたいことを信じるという甘さ

  • 誰もが地震など来て欲しくないと思っているはずです。でも来るものは来る。原発事故で想定外と言っていた人たちを思い出してみてください。彼らは過去に全電源喪失という問題を指摘されていました。しかし、それを「来るはずがない」と無視しました。その結果が福島第一原発事故なのです。つまり、信じたくないことを信じないという姿勢は、危機的状況を指摘されていても、それを無視することで、予防することができません。今回の原発事故を見れば、それがいかに危険な発想であるか分かるでしょう。本当に恐れなければいけないのは、信じたくないことではなく、それを無視することで危機に対して無防備になることなのです。(それは、まるで崖っぷちを目をつぶって歩くようなものです)

私たちは政府により厳しい食品基準と、より広範囲の耕作停止地域を求め、安全な食を確保し、紙幣の増刷による被害者への賠償と、その当然の帰結として東電を潰す必要があります。不幸中の幸いなことに今は円高です。増刷をして円が安くなっても誰も困る人はいません。また、電力についても既に原発が54基中50基(93%)停止しています。

 東電管内 運転中原発1基のみへ
 http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120124/t10015483051000.html

今年の夏は、3.11で被災し停止した火力発電所の幾つかが復旧し、同時にラニーニャ現象が始まった事で、夏場は、ここから先、4年程度は冷夏になる可能性があります。どうやら私達に天も国際社会も味方してくれているようです。極端な円高によって増刷しても、円が安くなりすぎることはなく、夏の電力もラニーニャ現象が始まったことで、冷夏となり電力不足は停電することなく回避できる事でしょう。つまり、私達にとってこの状況は好機なのです。(不幸中の幸いというべきか...)

脱原発は可能か? 統計で分析してみた ver 1.2
http://d.hatena.ne.jp/skymouse/20110828/1314467394
(来年の夏は電力足りる事を各発電所出力を合計し説明したもの)
政府発表も6%予備率があると言っていますが記者クラブメディアは報道しませんね。

注:黄色は夏の最大ピーク、青は冬が最大ピーク(北海道のみ)
注:予備率は一部の発電所が故障しても、他の発電所の予備発電力で停電を防ぐ余裕度

赤いマイナスの部分がJ-Powerの発電設備を使えば、不足するどころか553万kW余っていることが分かります。


つまり、増刷しても、原発止めても大丈夫であり、そうすれば、被災者は、安全な土地に移住することができ、私達は厳しい安全基準によって、放射能のない食べ物を食べることができる。円安になって輸出企業は助かり、国内企業は移住需要によって潤う。移住して空いた広大な土地に太陽光や風力発電所を立て、国産エネルギーを確保し、休耕田や耕作放棄地を使って、藻や飼料米を作って、食料自給率を上げ、LED電球や断熱ガラスで省エネをし、下水などの有機物をかき集めて、バイオ石油を作り、段階的に内需主導経済に移行していけば、外需(外需は日本のGDPの15%にすぎない)に依存しない安定した国になれるでしょう。別にTPPなんぞいらんのです。既に、それらをクリアできる自給技術が揃い始めている今、貿易立国ではなく、環境立国こそ日本の進むべき道なのです。野田総理を見ていると、シーラカンスを見る思いです。未だに日本の未来の為に自由貿易が重要だと思っている。しかし、本当の未来はこうです。今後20年は、自由貿易は重要で在り続けるでしょうが、20年後以降、日本は食料も、エネルギーも、資源も自前で調達できる状況になっているのでしょう。そうなれば、日本はブラジルのように世界経済がどうなっても平気なのです。わざわざアメリカの属国になる必要はないのです。バブル以降アメリカの言いなりになっていいことはありましたか?

 バブル以降、日本の競争力を下げたものとTPP
 http://d.hatena.ne.jp/skymouse/20111031/1319989662

 バブル以降、日本の競争力を下げたもの
 0.円高      :価格競争力が落ちた
 1.成果主義    :売上至上主義に陥り、研究開発力が落ちた
 2.労働者派遣自由化:格差拡大の要因になり、デフレの要因となっている。
 3.株主の権限強化 :労働者に入るお金が減り、デフレの要因となっている

 そして、これから日本の生産性を落とすと予想されるもの...

 4.TPP参加    :ISD条項によるアメリカの経済侵略の本格化
          (この20年間の総仕上げとも言える)

これがここ20年に起きたことです。アメリカは、既に1989年から日本の友達ではないのです。アメリカは、友達ではなくライバルになっているということを自覚しないと、間違った判断になることでしょう。この20年のアメリカのやっていることはライバルを蹴落とすことであり、それ以外の何者でもありません。

この危機を乗り越えるために必要なこと、そして、乗り越えた先のゴールには、安定した希望の持てる国があるということ、そのことを理解すれば、今、当事者意識を持って物事を考えることが、自分たちの将来の幸せに繋がるということをよく考えるべきだと私は思います。今こそ、他人ごとではない姿勢が必要なのです。