HPがARMコアを使った超低消費電力のサーバ普及計画を発表した。
HP、超低消費電力ARMサーバ普及計画 Moonshot を発表。
Redstoneプラットフォーム 公開
http://japanese.engadget.com/2011/11/02/hp-moonshot-arm-redstone/
プロセッサ仕様
プロセサコア:ARM Coretex A9(iPadやiPad2に採用)の4コア版(32ビットコア)
内蔵I/O :メモリコントローラー、SATA 2.0、PCIe、10Gb XAUI×5+1Gb SGMII
ノード構成
ボード:プロセッサ×4
トレイ:ボード(4プロセッサ)×6枚×3列の18ボード(72サーバノード)
性能/コスト
消費電力:-89%(1/9)
スペース:-94%(1/16)
導入費用:-64%(1/3)
このRedstoneプラットフォームは、2012年前半に一部顧客に向けて提供されるとのこと。今後はARMだけでなくインテルのAtomも採用するとのこと。これの凄いところはなんといっても、その消費電力と言えるだろう。なんと1/9というのは、凄い。またスペースも同じサーバルームならば、16倍収納できて、消費電力は2倍以内に収まるというのが凄い。ただ、ARMコアが32bitなので、本格的な普及は2012年後半に登場予定のARMの64bitコアまで待つ必要があるのかもしれない。
次期ISA「ARMv8」を公表、64bitコンピューティングを導入へ(2011.10.31)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/event/20111031_487621.html
64bitコアであるARMv8アーキテクチャになることで、広大なメモリ空間にダイレクトにアクセスしたり、高度な64bit計算が可能となる。NVIDIAがこのコアを採用すると見られているのでGPUコンピューティングとの連携も楽しみだ。低消費電力でハイパワーなサーバが出来れば、より高品質なウェブサービスが同じコストできることを意味し、この64bitコアを採用したサーバが2012年以降のサーバ市場の台風の目になることは間違い無いだろう。それと共にクラウドコンピューティングの飛躍的な発展が予想される。光に移行するのも2013年頃かもしれないなと感じた。(なんとなく日本の「京」がNVIDIAのGPUコンピューティング+64bitARMの10億円程度のサーバによって、あっさりと抜かれてしまうような予感がする。それでニュースになって「たった2年で1000億円が10億円に、無駄だった日本の"京"」みたいな記事が踊るのではないかと思った)
同じコストならば、3倍の性能と消費電力1/3のサーバが導入できる計算になる。そういう意味では、最低でもチップ一世代分(3年:4倍)に相当する飛躍をアーキテクチャ変更によって成し遂げたことになる。本来であれば2016年に想定していた性能が、2013年に登場することになるという面白い状況になった。特にARMv8アーキテクチャあたりは、Googleあたりがとても注目するプロセッサといえる。恐らく、2013年を境に、3D Cityサービスが出てくるものと予想される。そういう意味では、3Dモニタが欲しいかもと思った。
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