最近は、なぜか、音質のいいスピーカーの繋がったMacのiTunesで聞くよりもiPadのモノラルスピーカーから聞いている。iPadの音って昔のラジカセに似ていて懐かしいのだ。それに、iPadの方が動作がスムーズで音楽を気軽に聞ける。
少し曇った音の方がいいなんて、自分も古い人間なのかなと思うが、そういう音の方が優しい音で懐かしくて心が休まるのだ。だから、音質って単にオーディオとしての音質だけでじゃなくて、心の音質ってのがあると思う。iPadのスピーカーは、自分にとっての心の音質がいいのだ。イコライザーを使って、高音を切り取って、レトロって設定でも作ってみようかなと思ったりもする。
それに初めて買ったモノラルのラジカセ(5000円くらいの安い奴)を大事に使っていた頃を思い出す。窓際に置いてしまって、雨が降き込んでしまい動かなくなって、三日間くらい乾かしておいたら動くようになってホッとしたり。そういう学生時代の事を思い出すサウンド。最近の曲ですら、懐かしく聞こえてしまう。
私にとって、少し曇った音は、心の音なのだ。なぜか優しくて、なぜか懐かしい。辛くても悲しくても、ラジカセを鳴らすと、なんだかホッとする。そういう頃を思い出す。ある意味、子守歌なのだ。子供じゃないけど。