SKY NOTE

skymouseが思った事考えた事を記したもの

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ウソを見破る事が出来ると孤独になる。

ジョーカーゲームというアニメを見ていると、天才だった義父が唯一、尊敬できる人物だったという人の話を思い出す。その人は、戦時中、スパイになり、以前の名前や経歴などが一切消滅し、何もなくなってしまったという。その人が義父に言った言葉は「どんな人の話でも聞け、そこにその人の考えている事、見たものがあるから」子供の頃の私は、その言葉を聞いて、人の話を聞く時、その話から、その人が何を考えていたり、何を見たのか考えるようになった。ある意味、人の頭の中を言葉を通じてハッキングするわけである。

だから、人の話を聞く時、自分は相手の見たものや考えている事などを想像しながら聞くようになった。つまり、僕は義父を通じてスパイの考え方を教えられたわけだ。ジョーカーゲームを見ていると、そういう思考の技巧の優れた所がそこかしこに出てきて、頭を使うと言うのはこういう事だなと感じる。

そう思いながら、政治家の言葉を聞いていると、その政治家の考えている事や見ている事を想像し、同時に、現在世界を動かしている人間たちの考え方も、その言葉から想像したりする。言葉を聞くと言うのは、その言葉を発する人をハックする事なのだ。だから、このハックの過程で、どういう考え方だとか、どういう人間かを類推する。ウソをついていたりすると、大抵分かる。人はウソをつく時、今までと違うリズムやスタイルで話している。そのリズムやスタイルのズレを見切る。リズムやズレから、ウソがある事を見切ると、今度はどんなウソをついているのか類推に入る。

友達だと思っていた人間との会話では、彼の言葉にウソの匂いがしたので、なぜ、私にウソをつくのか分からないが、何かウソをついている。だが、どんなウソかは分からなかった。後で、それがどういうウソかはわかった。騙し討ちをされたと感じたが、私にとって、ウソをつかれるのは辛かった。なぜなら、私はウソをつかれるほど酷い事をした覚えがないのである。だが、人は欲が絡むとウソをつく。私はウソの匂いがした段階で、友達として失格として、絶交した。私は悲しかった。なぜ私に偽りを言うのか?私が何をしたと言うのか?それが私の最後の友達だった。その時、私の友達は一人もいなくなった。それ以来、自分は友達を持った事はない。もう裏切られるのに辛くなってしまった。

彼は私を騙し通せたと思っているだろうが、私は彼がウソを言っている事はわかっていた。ただ、それが、どんなウソかは分からなかった。そして、私が憤慨したのは、私にウソを言い、そして欺こうとした事。だが、私はどんなウソかは分からないので、適当な理由をつけて、絶交する手紙を出した。恐らく、彼の願いも同様であると類推した上で、その手紙を書いた。その数年後、事実が流れてきた時には、ああ、これだったのかと分かった。

言葉からハックする事が出来ても、情報がないと限界がある。知らない事までは判断できない。類推することは、できなくはなかった。だが、彼が私に悪意を抱くとは思ってもいなかったので、そういう方向には考えなかった。もっと正確に言うと、そこまでは考えたくなかったと言うのが正直な所だった。そういう事を考えるのは、私はうんざりしていたのだ。そういう事を考えさせる様な雰囲気と言うか、そういう言葉の流れを読み取った私は、もう、こんなのはうんざりだと思った。そして、もう友達などいらないと思ったのが正直な所だ。

人の心の闇が見えてしまう。見えると辛い。見えなくていいものが見えてしまう。それを見ると、辛くなって離れる事を決意する。そうやって自分は孤独になる。