SKY NOTE

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北海道5区 池田まき氏敗北から野党共闘について考える。

補欠選挙でで、投票率56.9%は、高い方ではあったが、野党共闘候補の池田まき候補は負けてしまった。

北海道5区 有権者数:455893人
 開票率99%
 自民党  和田 135842(29.8%)
 野党共闘 池田 123517(27.1%)
 投票率         56.9%

池田まき候補に投票
 無党派層 68% 
 共産党  99%
 民進党  90%

無党派層の68%は池田氏に投票していたので、その比率で計算すれば、あと8.1%投票率が上げられたら、野党共闘候補の池田まき候補が勝っていた。つまり、勝敗ラインは投票率65%である。野党共闘候補が負けた事は残念だが、その差は2.7%、その差を解消するには、投票率が65%にならなくてはならない。そこで最近の国政選挙投票率を見てみる。

 衆議院議員総選挙における年代別投票率の推移
 http://www.soumu.go.jp/senkyo/senkyo_s/news/sonota/nendaibetu/

衆議院選挙
 1990年 73.3%
 1993年 67.7%
 1996年 59.7%
 2000年 62.4%
 2003年 59.9%
 2005年 67.5%
 2009年 69.3%
 2012年 59.3% 安倍自民党政権誕生
 2014年 52.7%

2000年代で65%以上の投票率は2005年と2009年の2回であり、安倍政権になってから60%前後だった52.7%と投票率が激減している。これは、安倍自民に対する絶望が投票率に響いているのではないかと思われる。つまり、野党共闘によって、人々が政治が変わると希望を持てば、選挙に行く意味が生じると言う事で65%を上回る投票率になり、野党が勝つ事になる。

そういう意味で、今回から始まる18歳以上の投票率について考えてみる。この世代は、その殆どが無党派層と見ていいだろう。そこで、この世代の数で、どれだけ無党派層の投票数が増えるのか試算してみる。投票率は、直近の選挙の20代のものを参考にする。2014年の20代の投票率は32.58%である。この数字と18〜19歳の人口をかけてみて、全体に対してどれだけのインパクトがあるのか計算してみる。そして、今回池田まき氏に投票した無党派層の68パーセントの数字をもとに計算してみる。

 年齢(各歳)男女別人口及び人口性比(平成25年10月1日現在)(エクセル:41KB)

2013年の人口統計
     男    女    合計
 15歳 61.3万人 58.5万人 119.8万人
 16歳 61.0万人 58.3万人 119.3万人
 総合計           239.1万人
 投票すると思われる数    77.9万人(投票率:32.58%で計算)

その内、68%が野党候補に投票すると試算すると、野党に対して、投票率にして何%有利になるのか考えてみる。有権者数は計算しやすい1億人とする。

 与党:0.25%
 野党:0.53%
 差 :0.28%野党に有利と出る。

今回、池田まき氏の負けた率は、2.7%、この差を0.28%埋め、差を2.42%縮める計算になる。そこから、試算される必要な投票率は、無党派層の野党投票率68%で試算すると、投票率の7.2%の増加が必要となる。北海道5区の投票率56.9%に7.2%足して計算すると64.1%の投票率があれば野党が勝つという計算が出来る。今回、和田候補は、全国平均25%よりも高い29.8%の投票率だったので、それに勝つ数字で投票率64.1%である。

前回の52.7%の投票率から見ると64.1%の投票率は高いように見えるが、2005年の67.5%、2009年の69.3%から見れば、64.1%は、不可能な数字ではない。そこで、2005年や2009年と2014年や2012年の選挙は何が違っていたのかというのが課題となる。2005年や2009年の選挙は、野党が躍進した選挙であったと考える事が出来る。しかし、2012年、2014年は、東日本大震災後の野田政権の有権者に対する裏切り、その後、野党が選挙協力せず票を割ってしまい、勝てない選挙をした事から投票しても無駄という空気が流れ、投票率は2012年59.3%、2014年52.7%と激減した。しかし、今回は野党共闘の流れが生まれ、勝てる選挙をすることで投票する意味が生じるため、投票率は上がる。重要なのは、人々が投票所に向かう希望をどれだけ作れるかで、この参議院選、野党が勝利できるか決まるといって良いだろう。もし、それが出来れば投票率が64%を超え、安倍政権参議院で惨敗、レームダック状態になり、早晩、衆院選まで引きずり出され、最終的に衆議院でも惨敗する事になり、この参院選が安倍自民党政権崩壊の序曲という事になるだろう。

さて、そうなるかどうかは、民進党の動向にかかっている。岡田代表では、いまいち政策をハッキリと打ち出さないので、希望を演出する状態になり得ないのがネックだ。だが、安倍政権の絶望の闇の方が濃く、相対的にマシな方であり、同時に野党共闘で勝てる候補に入れると言う合理的な選択をする有権者が多ければ、政権交代に繋がる可能性はある。さて、どうなるだろうか?

自分の分析は、和田氏は、29.8%の得票率であるが、前回の衆院選の与党の得票率25%で考えるとすると、投票率56.9%であっても、野党候補は27.1%獲得しており、与党候補は負ける計算になる。つまり、参院選では、16議席、与党(自公)が議席を失えば、過半数割れになる。現在の与党の仲間になりそうな政党も含めれば31議席減らせれば、過半数割れに確実に持ち込める計算になるが、今回の選挙の数字と、18歳選挙の数字の面を合わせれば、自民党惨敗、過半数割れの可能性が生じると自分は見る。つまり、野党共闘で投票率があがり、投票率が4%程度上がり、56.9%だとしても、野党共闘で勝てる数字になる事が予想される。そう考えると、野党共闘は、かなり強力なものと言える。結果は負けたが統計的に見れば、全国平均の水準では、勝てる数字に思える。