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都政はどうあるべきか? (都市交通編) 2016.9.5

築地の豊洲移転、外環道、待機児童問題、政治に対する批判は重要だが、恐らくその先が見えないという事で2016年9月時点で考えられる都政はどうあるべきか?という事を考えてみた。今回は交通面に絞ってみる。

 

1.需要:人口減少によって道路需要は減っている。

日本の 人口は減り続けている。またITの普及も相まって人々は移動する事なく、物事を済ませる事が多くなり、結果として交通量も減っている。よって、交通需要も 当初の拡大基調を前提とした想定から外れている事は否めない。そうなってくると必要な道路を3本造ろうと当初考えていても、2本程度で充分だと考える事が 出来る。では、無駄な道路はどれだろうか?東京都心では外環道がそれに当たると考えられる。

 

2.無駄:高コストで無駄な外環道はやめ、都の財政を安定化するべき

外環道は非常に高コストで特に地下を潜るヶ所が1メートル当たり1億円もかかるという部分が16kmもあり、ここだけで1.6兆円もかかる。地上部分も6000億円といわれている。合計2.2兆円で、大体地方自治体の負担率は1/4なので、都の財政負担は推定で5500億円程度。これをやめれば都の支出が5500億円減る。それを福祉や教育に宛てるべきだと自分は思う。

 

なぜ外環道が不要なのかというのを下図で示したい。まず、地方から都心を経由する交通は、2020年完成すると言われている圏央道で都心を通らずに迂回できる。圏央道で東関道、常磐道東北道、関越道、中央道、東名高速が接続される。これにより、都心を通る事なく、それらの道路と接続でき、都心へのこれらの交通は減る。また、都心も中央環状線が2015年3月に完成している。よって2020年あたりに圏央道が完成したとき、渋滞がかなり減って、外環道は無駄でしたって事になりかねない。

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3.AIで渋滞を緩和する。

さらに自動運転によって、渋滞を緩和する事が可能だ。なぜ、AIで、それができるかというと、それは渋滞のメカニズムから説明したい。渋滞は、遅延の累積によって生じる。つまり、等間隔で等速で走れば、遅延は累積せず渋滞は起きない。しかし、人間が運転すると、どうしてもドライバー毎に運転にムラがあり遅延が生じる為、これが累積して渋滞になる。しかし、AIによる自動運転であれば、この問題は解消され、遅延の累積量は自動運転車の普及が進むにつれて、減っていき、渋滞は緩和される。つまり、自動運転車の普及促進が都市の渋滞を緩和する事になるのである。

 

 テスラの自動運転車

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4.路面電車の復活(LRTの採用)

ヨーロッパの各都市では低床型の路面電車が都市を走っている。日本も高齢化に伴って車を運転できる人が減っていく、そうなると、公共交通機関の充実が必要になってくるのだが、お年寄りは足が悪い、電車やバスは乗降時に階段や段差があり、車いすやベビーカーなどでは移動し難い。しかし、低床型の路面電車ならば、階段もなくプラットホームからの段差は、ほぼゼロ、どこに行くかも電車と同じ要領でわかりやすい。故に車やバスではなく、路面電車で都市交通を快適なものにする。

 

 LRTに乗る人々

 ベビーカーを階段や段差無く公共交通機関にアクセスできる様子

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 情報源:http://slrt.sapolog.com/e394870.html

 

まとめ

既に2015年3月に中央環状線は完成し、2020年に完成すると言われる圏央道が完成すれば、都心を経由する自動車は圏央道を通って都心に入らずに他の主要道路を通る。その結果、都心の交通量が減る。人口減少も相まって外環道は無駄な上に高コストな道路となるだろう。よって外環道の建設はやめて5500億円節約する。それを財源に低床型の路面電車LRT)の路線を増やしたり、300億円程度と言われている待機児童問題の解消をすればいいのだ。LRTによって、足の弱い老人や車いすの人、ベビーカーを引く女性にも快適に移動できるシームレスな都市交通を実現する。無駄な外環道を造るよりも、待機児童問題を解消したり、路面電車を造った方が都民にとって暮らしやすい快適な都市となるだろう。