SKY NOTE

skymouseが思った事考えた事を記したもの

Pref..
Speech
STOP
Follow..
QR Code
|◀
▶|
QR
×
voice
volume
0
rate
0
pitch
0

チャンスを逃す器のなさ

最近、矢継ぎ早に負けが続き、さすがにゲンナリしている自分は、どうも自分は勝つということに見放されている。というよりも、勝利の女神に嫌われていると感じる。なんていうか、勝利というものを受け入れる器が自分にはないと思った。

そこで器とはなんだろうと思ってグーグルで調べてみる。すると、器とは信じることであったり、心の余裕である事が分かる。思えば、私は人を信じるということが苦手である。というのも、中学生の頃、イジメられたことから私の人生は狂い始めた。その頃から、どうも人や自分を信じることが出来ない。常に不安になる。そうすると、上手く行っていることも不安になって放棄してしまう。

私がチャンスを逃すパターンは、そのまま続けてれば成功していたのに、これ以上成功することはないだろうと思って、途中でやめてしまうことである。つまり、ある一定以上の成功を受け入れるだけの心の器がないのである。そう言う意味では、心の余裕がないのだ。余裕が無いので一定以上の成功も不安になってやめる。何をするにも不安なのである。

つまり、本当は成功していて喜ぶべきであり、継続するべきことを、意味もなく不安になって、放棄してしまうことで私は勝利の女神から嫌われているとも言えるのだ。ある意味、勝利の女神に嫌われてすらいない。自分から裏切られると疑って去ってしまっているのだから。

私のこの心の余裕のなさは、どこから生まれたのかというと、育ちの悪さからくるものだと思う。私のいた家は、明治生まれの祖母が頂点にいる家だった。祖母は悪人ではなかったが、権利を強く主張することを悪だと思っており、家族の立場を平均化したがる人だった。私が道義上、正しく、それ故に己の正当な権利を主張しようとしても、祖母は争いを避けるために私を黙らせた。彼女にとって平和こそが第一であり、個人の権利は、それが家の平和を乱すものであれば、容赦なく否定する人だった。

こういう正統な権利が主張できない家で私は常に不安だった。私がいくら正しくても、家の中の平均化の論理に反すれば、否定され権利を主張できない。そして忍耐を要求される。そういう祖母の平均化の論理支配する家の中で私の立場は脆弱だった。この立場のなさ、不安定さ、確固としたものがない不安、これが私の精神的な余裕の無さのルーツとなったのだろう。

すこしでも、他人が裏切る兆候を見せれば、その段階で不安で頭がいっぱいになって切り捨てる。一人でいたほうが楽だとして、切り捨てる。それは私の心のなかの不安がそうさせている。そして、それはチャンスに対しても言える。もし、チャンスがあったのならば、その権利を行使すれば、成功するにもかかわらず、その権利を信じることが出来ない。疑い出すと不安で頭がいっぱいになって、成功しているのに、自分から去ってしまう。

成功すると根拠の無い不安に襲われてしまうのは、その根拠の無い不安のルーツは、祖母の平均化ルールであった。要するに平均化とは、幸福であれば不幸にならなければならず、不幸であれば、もう少し幸福でなければいけない。私は小さな成功は信じれても、大きな成功が信じれないのは、この平均化ルールに私が無意識の内に従っていたからだ。

私のチャンスを受け入れる器のなさは、この祖母の平均化ルールにある。私がしなければいけないことは、自分が手にしたチャンスを疑わずに信じる心の余裕を持つこと。そして、それが持てなかったのは、心の貧しい祖母が私に強制したルールから生じたこと。そして、そのルールを私に敷いた祖母はなくなり、私の考え方の癖として、そのルールが生き残っており、それが私の不幸の原因であること。私ができることは、それを抹消し、心の余裕を持ち、成功していることを喜び、継続すること。

私の心の貧しさは、家の中の最高権力者が公平な道理ではなく、私心によって裁いていたからだった。どこかの国の総理も同じことをしている。法ではなく、権力者の私心で裁かれるようであれば、下のものは、道理(法)よりも、その権力者の意思がルールとなる。つまり、無法である。無法の世界では、権利は主張できない。なぜなら、権利を定めるのは、法ではなく、最高権力者なのだから。

権利がない私は、自分を信じることが出来なかった。自分が家の中で正しかろうと間違っていようと、それが尊重されるかどうかは祖母次第、この閉鎖された世界において、正しいか間違いなど存在しない。あるのは祖母の意思だけ、自分の権利を主張できない私は、いじめのターゲットになった。そして自分のみならず、人も信じられなくなった。人も自分も信じられないのだから、友も出来ない。そういう貧しい心の原因は、独裁にある。独裁は恐ろしい。人の心を貧しくする。不信が渦巻く。本当の意味で人を信じることができない世界。公平でない世界。