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天皇陛下のお言葉とアベコベな安倍政権 2013.12.23

朝日新聞天皇陛下のお誕生日(12月23日)に、代表質問をし、その全文を公開している。そこで、その全文を表示しつつ、その重要な部分を強調表示したいと思う。基本的に天皇陛下は、現行憲法下では、政治に関与しないとされているが、国民的には影響力があるので、その文章の重要な部分を抜き出し、天皇陛下の意思について書き記しておきたいと思う。

 「天皇という立場、孤独とも思える」 天皇陛下会見全文
 http://www.asahi.com/articles/ASF0TKY201312220201.html

【引用】

  • (宮内記者会代表質問)
  • (問1)陛下は傘寿を迎えられ、平成の時代になってまもなく四半世紀が刻まれます。昭和の時代から平成のいままでを顧みると、戦争とその後の復興、多くの災害や厳しい経済情勢などがあり、陛下ご自身の2度の大きな手術もありました。80年の道のりを振り返って特に印象に残っている出来事や、傘寿を迎えられたご感想、そしてこれからの人生をどのように歩もうとされているのかお聞かせ下さい。
  • 【陛下】80年の道のりを振り返って、特に印象に残っている出来事という質問ですが、やはり最も印象に残っているのは先の戦争のことです。私が学齢に達した時には中国との戦争が始まっており、その翌年の12月8日から、中国のほかに新たに米国、英国、オランダとの戦争が始まりました。終戦を迎えたのは小学校の最後の年でした。この戦争による日本人の犠牲者は約310万人と言われています。前途に様々な夢を持って生きていた多くの人々が、若くして命を失ったことを思うと、本当に痛ましい限りです。

  • 戦後、連合国軍の占領下にあった日本は、平和と民主主義を、守るべき大切なものとして、日本国憲法を作り、様々な改革を行って、今日の日本を築きました。戦争で荒廃した国土を立て直し、かつ、改善していくために当時の我が国の人々の払った努力に対し、深い感謝の気持ちを抱いています。また、当時の知日派の米国人の協力も忘れてはならないことと思います。戦後60年を超す歳月を経、今日、日本には東日本大震災のような大きな災害に対しても、人と人との絆を大切にし、冷静に事に対処し、復興に向かって尽力する人々が育っていることを、本当に心強く思っています。
  • 傘寿を迎える私が、これまでに日本を支え、今も各地で様々に我が国の向上、発展に尽くしている人々に日々感謝の気持ちを持って過ごせることを幸せなことと思っています。既に80年の人生を歩み、これからの歩みという問いにやや戸惑っていますが、年齢による制約を受け入れつつ、できる限り役割を果たしていきたいと思っています。
  • 80年にわたる私の人生には、昭和天皇を始めとし、多くの人々とのつながりや出会いがあり、直接間接に、様々な教えを受けました。宮内庁皇宮警察という組織の世話にもなり、大勢の誠意ある人々がこれまで支えてくれたことに感謝しています。
  • 天皇という立場にあることは、孤独とも思えるものですが、私は結婚により、私が大切にしたいと思うものを共に大切に思ってくれる伴侶を得ました。皇后が常に私の立場を尊重しつつ寄り添ってくれたことに安らぎを覚え、これまで天皇の役割を果たそうと努力できたことを幸せだったと思っています。
  • これからも日々国民の幸せを祈りつつ、努めていきたいと思います。
  • (問2)両陛下が長年続けられてきた「こどもの日」と「敬老の日」にちなむ施設訪問について、来年を最後に若い世代に譲られると宮内庁から発表がありました。こうした公務の引き継ぎは、天皇陛下と皇太子さまや秋篠宮さまとの定期的な話し合いも踏まえて検討されていることと思います。現在のご体調と、こうした公務の引き継ぎについてどのようにお考えかお聞かせ下さい。
  • 【陛下】「こどもの日」と「敬老の日」にちなんで、平成4年から毎年、子どもや老人の施設を訪問してきましたが、再来年からこの施設訪問を若い世代に譲ることにしました。始めた当時は2人とも50代でしたが、再来年になると、皇后も私も80代になります。子どもとはあまりに年齢差ができてしまいましたし、老人とはほぼ同年配になります。再来年になると皇太子は50代半ばになり、私どもがこの施設訪問を始めた年代に近くなります。したがって再来年からは若い世代に譲ることが望ましいと考えたわけです。この引き継ぎは体調とは関係ありません。
  • 負担の軽減に関する引き継ぎについては、昨年の記者会見でお話ししたように、今のところしばらくはこのままでいきたいと思っています。

  • (問3)今年は五輪招致活動をめぐる動きなど皇室の活動と政治との関わりについての論議が多く見られましたが、陛下は皇室の立場と活動について、どのようにお考えかお聞かせ下さい。
  • 【陛下】日本国憲法には天皇は、この憲法の定める国事に関する行為のみを行ひ、国政に関する権能を有しない」と規定されています。この条項を順守することを念頭において、私は天皇としての活動を律しています。
  • しかし、質問にあった五輪招致活動のように、主旨がはっきりうたってあればともかく、問題によっては、国政に関与するのかどうか、判断の難しい場合もあります。そのような場合はできる限り客観的に、また法律的に、考えられる立場にある宮内庁長官や参与の意見を聴くことにしています。今度の場合、参与も宮内庁長官始め関係者も、この問題が国政に関与するかどうか一生懸命考えてくれました。今後とも憲法を順守する立場に立って、事に当たっていくつもりです。
  • (関連質問)質問させていただきます。先日、陛下は皇后さまとインドを訪問され、日印の友好親善を更に深められました。53年ぶりとなったインド公式訪問の御感想をお聞かせ願うとともに、国際友好親善に際して陛下が心掛けていらっしゃることについても併せてお聞かせ下さい。

  • 【陛下】この度のインドの訪問は、(昨年が)インドとの国交60周年という節目の年に当たっておりましてインドを訪問したわけです。
  • インドを初めて訪問しましたのは当時のプラサド大統領が日本を国賓として訪問されたことに対する答訪として、昭和天皇の名代として訪問したわけです。当時は、まだ国事行為の臨時代行に関する法律のない時代でしたから、私が天皇の名代として行くことになったわけです。
  • 当時のことを思い起こしますと、まだインドが独立して間もない頃、プラサド大統領は初代の大統領でしたし、これからの国造りに励んでいるところだったと思います。ラダクリシュナン副大統領は後に大統領になられました。それからネルー首相と、世界的に思想家としても知られた人たちでしたし、その時のインドの訪問は振り返っても意義あるものだったと思います。
  • そして、私にはそれまでヨーロッパと中国の歴史などは割合に本を読んだりしていましたが、その間に横たわる地域の歴史というものは本も少なく、あまり知られないことが多かったわけです。この訪問によって両地域の中間に当たる国々の歴史を知る機会に恵まれたと思います。
  • 今度のインドの訪問は、前の訪問の経験がありますので、ある程度、インドに対しては知識を持っていましたが、一方で、日本への関心など非常に関心や交流が深くなっているということを感じました。
  • ネルー大学での日本語のディスカッションなど日本語だけで非常に立派なディスカッションだったように思います。また、公園で会ったインドの少年が、地域の環境問題を一生懸命に考えている姿も心に残るものでした。
  • そういう面で、これからインドとの交流、また、インドそのものの発展というものに大きな期待が持たれるのではないかという感じを受けた旅でした。

【引用終了】
 
 
天皇陛下のお言葉の内、重要な「戦争」「憲法」「天皇の国事行為」の三点に集約して書いてみたいと思う。

1.【戦争について】

  • 「この戦争による日本人の犠牲者は約310万人と言われています。前途に様々な夢を持って生きていた多くの人々が、若くして命を失ったことを思うと、本当に痛ましい限りです。」

  • 戦争については、戦争によって多くの若者の命が失われた事に対して、深い悲しみをもっておられることが伺える。天皇陛下の意思としては、戦争はよくないという意思が感じられる言葉だ。
  • この陛下のお言葉とは裏腹に、憲法9条を変え、日本を戦争できる国にしようとしている安倍政権を見ると、とても、天皇陛下を重要視しているようには見えない。むしろ、戦争のために利用しようとしているようにさえ見える。安倍晋三の主張の問題点は、自信たっぷりにウソを言う点である。口では、天皇陛下を重要視するようなことを言っておきながら、実際にやっていることは9条を変えようとするなど、天皇陛下の言葉とは反対のことなのである。TPPの時も国民に断固反対と言って選挙で勝っておきながら、政権をとった途端にTPPに前のめりになって交渉参加するなど、安倍政権というのは、天皇陛下にも国民にも両方に偽りを言っている政権である。そして、そういう偽りを言っても、何ら恥じないという不誠実な政権といえる。

2.【憲法について】

  • 「日本は、平和と民主主義を、守るべき大切なものとして、日本国憲法を作り、様々な改革を行って、今日の日本を築きました。」
  • 陛下は、憲法を大切にして、それによる平和と民主主義によって、今の日本を国民が築きあげてきたと評価しているのに、安倍政権は、その憲法の定める平和を憲法9条改悪で、戦争が出来る国にしようとしたり、民主主義を特定秘密保護法などの法案を可決させることによって、破壊しようとしている。やっていることが、陛下の言葉とは全くアベコベなことをしているのが、安倍政権である。なのに、天皇陛下を祭りあげているのだから、アベ政権ではなく、アベコベ政権と言ってもいいくらいである。言っている事とやっている事がいちいち「アベコベ」なのが安倍政権の特徴である。陛下を重視すると言いながら、そのお言葉とは反対のことをしたり、国民には、TPPに反対すると言いながら、実際には政権をとった後、TPP参加交渉に前のめりになって参加するなど、相手を尊重すると言いながら、実際には、それを蔑ろにしているのが、安倍の特徴である。対人関係においていっている事と、やっていることが違う人間は全く信用ならないというセオリーに従えば、この政権は、国民にとっても陛下にとっても、信用ならず、用いるに値しないと言わざる負えない。また、その意思を蔑ろにしているのだから、何ら存立の意味はないと言える。

3.【天皇の国事行為について】

  • 天皇は、この憲法の定める国事に関する行為のみを行ひ、国政に関する権能を有しない」と規定されています。この条項を順守することを念頭において、私は天皇としての活動を律しています。」
  • 「しかし、質問にあった五輪招致活動のように、主旨がはっきりうたってあればともかく、問題によっては、国政に関与するのかどうか、判断の難しい場合もあります。」
  • 天皇の国事行為については、憲法に則って、国事行為に限定し、国政に関わらないとしていると述べておられる。そういう点で、五輪招致など、(国事行為として)主旨が明確なものは良いとしても、(憲法が禁じている)国政に関わりそうな傾向のものがあるのではないかと懸念を述べられている。これは、先の主権回復の日に、渋る陛下を半ば強引に参加を要請して、宮内庁が式辞は述べないと云う条件で容認し、しかも、陛下を中心に据えて万歳三唱をした安倍、最低である。なぜ、万歳三唱がマズイのか、それは戦時中、天皇を中心に据えて、日本は戦争をしたからである。つまり、陛下を「主権回復の日」という政治的な集会に招いて、そして、陛下を中心に据えて万歳三唱をしたことは、政治利用にほかならず、陛下を中心にして再び、あの戦争を起こそうとする安倍晋三の意思の現れとも見える。要するに他人を尊重すると言いながら、自分のやりたい事が第一なのである。その点を的確に書かれているブログ記事があるので紹介する。

 “虎の核”を借りて居丈高な「主権回復国家の安倍晋三」 恥を知らない無教養
 http://blog.goo.ne.jp/aibatatuya/e/38b478f372f7da889590e506a5764efb

【引用】

  • 今日は日本政府の恥晒しどもが主催する、疑似主権回復の日という式典が行われる。大変お気の毒だと思うのは、天皇陛下も参列を安倍内閣に要請されたらしく、宮内庁も断るに断れない苦渋の選択をしたようだ。最終的に式辞は述べないと云う条件で容認したようだが、お気の毒だと考える。あきらかに自民党天皇の政治利用である。現行憲法下では違憲の可能性すらある。自民党憲法改正草案で、天皇の元首化を試み、式典出席など天皇の公的行為を明文化しようとしている。改憲を進めるための、天皇を政治利用しようと云う意図は明白だ。戦前の軍部や行政官僚と、発想は同次元にある。
  • この天皇の威厳を貶めようとしているのが、こともあろうか自称右翼政治家安倍晋三が率いる自民党だと云うのだから、頭を捻るばかりだ。最近では、リベラルや中道の連中のほうが、まっとうに天皇への畏敬の念を持っているようにさえ思える。右翼が、一番天皇の地位を利用しようと試みているなど、右翼の風上にも置けないのだが、現在の日本の右翼とは、そう云うものだと思えば納得は出来る。

【引用終了】

  • 天皇の政治利用は、戦前、戦時中の歴史を鑑みれば、この懸念はもっともなことであり、自分の意に反する行事に無理やり駆り出され、過去の苦い歴史を彷彿とさせる。万歳三唱(政治的な行為)をさせられるとは、とても気の毒なことである。戦争の時は、「天皇陛下万歳!!」と叫んで、戦争をし、多くの若者が血を流し、亡くなっていった歴史を見れば、あまりにも、安倍政権は、歴史に対してデリカシーが無いと言わざるをえない。政治的な集会での天皇陛下万歳は「ハイルヒットラー」と同等の意味を持つ。
  • 2013年4月28日 主権回復の日(政府主催の式典)
  • 極めて政治的な集会と言わざる負えない。
  • この陛下の言葉を見ると、とても国民目線の良い方であり、それを見るにつけ、安倍晋三という男は、陛下も国民も偽り、それらを利用し、自らの目的を果たそうとしている。それを見て「どうしてこのような最低な男に政権を譲り渡してしまったのか」と思えてならない。