SKY NOTE

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CEATEC 2013を見て、これからの電子機器の未来を考えてみた。

今年のCEATECを見て思ったのは、シャープのMEMSディスプレイの低消費電力と高速表示だった。そして、昨今のハイレゾ音源への流れを見て、3D+ハイレゾへの動きが路線として登場したと思う。

従来、特別な液晶でないと、3D表示は出来ない状態だったのだが、MEMSでは、標準で3D表示が可能なので、メーカーが特に3Dと主張しなくても、3Dディスプレイが普及する。しかも、MEMSは消費電力が1/2なので、この方式がモバイル機器を通じて普及するシナリオが今後の流れとして生まれる。つまり、言い換えるとモバイル機器を通じて3Dディスプレイが普及する。しかし、それはMEMSディスプレイが量産を開始し始める再来年からとなる。

そして、SONYウォークマンハイレゾ音源を大々的に採用しているので、対抗上、来年のAppleiPhoneは、ハイレゾをサポートするだろう。それはつまり、来年以降ハイレゾ音源の良さが世の中に広まることになる。そして、多くの人がハイレゾ音源のコンテンツを望むようになる。これは、標準となるだろう。

つまり、2015年以降、3D & ハイレゾサウンドというのがモバイル機器を通じて普及し始める。そして、この頃に、4Kディスプレイも普及するが、ハイレゾサウンドを聞いてしまった人々は、4Kに從來の圧縮音源には満足しないだろう。つまり、4K+ハイレゾサウンドも標準となる。

そして、3Dメガネがもっと安くなれば、MEMSタブレットで3Dコンテンツを楽しむ人が増える。3Dで問題なのはコンテンツなのだが、これは映像ソフトよりもAR(拡張現実)から生まれると思う。

  • 統合型 拡張現実感 技術 "SmartAR"

このARを見ると分かる通り、まるで、自分の部屋にキャラクターが入ってくるような感覚が生じる。電子ペットソフトが作れる。この電子ペットをよりリアルに感じようとすると3Dメガネが必要になり、MEMSディスプレイ搭載のタブレットが欲しくなるはずなのだ。(笑)

そして、さらにそれらが進化していくと、それがメガネ型になる。空間に仮想物が統合される世界が生じる。これが何を意味するかというと、自分の部屋がオフィスやショッピングセンターの変わったりするのである。つまり、このARの延長線上に、電子都市が広がる。そして、それらはHTML5で記述されている。

この段階になってお分かりのとおり、空間が電子化する社会が想像できる。そういった技術で都市は、職住一体型となり、このことが意味するのは、住宅とオフィスの仮想的統合である。コレが意味するのは、都市の高層化が全く無意味になるのである。というのは、都市のメリットは情報の物理的密度にあるのだが、仮想的かつリアルにそれが実現できてしまう状態で、それらは過去のものとなる。

1つの空間が様々な他の空間と仮想的に統合されるのであれば、人々は場所に縛られなくなる。それは、住宅は中低層の地震に強い安全な住宅であることが求められ、しかも、都心に近いというよりも、住環境として適切な場所が選ばれる事になる。時代の要請は、高密度都市から中密度の快適な都市へと移行する。

そして、遠くの人ともまるで、そこにいるかのように再現できる。ゴーストフォンが出来る。これは、赤外線で奥行き情報を取得し、その情報をもとに立体モデルを形成、それをリアルタイムでAR合成すると出来る。Kinectを見ると、その片鱗が分かるだろう。

そうなると、人々は空間から開放される。自由に自分の周囲に仮想的な空間を作り出すことが出来、その中で、対話したりすることが可能となる。例えば、自分の家のテーブルをカフェのテーブルにして、友達とゴーストフォンで、まるでそこにいるかのように離れた所に居ながらにして対話できる。

そういう未来をイメージすると、自分の子供時代の写真を立体化し、過去の自分とARで対面するなんてことも出来るだろう。色々と面白いことが出来る。AR彼女というソフトは多分出来てしまうだろう。そうなると、結婚する必要もないかな。マンションではARペットみたいなソフトも売れるかも。そういうあり得ないことを、仮想的に実現できてしまう世界が生まれる。

これは、物理的に貧しくても、仮想的に豊かな生活が出来たり、あるいは、ひとつの部屋を幾つもの機能を持った部屋に瞬時に変えてしまうことができる。物理的には存在し得ない、AR家具のようなものも出来るかも。ARに必要なデータの需要が高まり、ひとつの産業になる可能性もある。誰もが欲する理想の世界を仮想的に実現するデータが有料で販売される社会になる。また、そのデータがリアルであるためには、リアルな音が必要で、それはハイレゾサラウンド音源でなければいけない。よって、ハイレゾサラウンドも標準になる。

これは、昔、第一次産業(食料生産)が第二次産業(モノの生産)に、その主役が置き換わったように、第二次産業第三次産業(情報の生産)に、その主役が置き換わることを意味する。つまり、自分はシャープのMEMSを見て、第二次産業の終焉を見た。ものの時代の終焉を見たのだ。