SKY NOTE

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福島でエネルギー意見聴取会

福島でエネルギー意見聴取会が開かれた。30人中28人が原発ゼロを選択、率にして93.3%が原発ゼロということになる。

 9割超が脱原発訴え=「悲惨な状況見て」―福島でエネルギー意見聴取会
 http://news.nicovideo.jp/watch/nw326425

福島の方
「あらゆる物を失ったのに、それでも『原発はコストが低い』というのが不思議でならない」

  • 原発は電力コストは正確には15円/kWhと言われており、安くないですが、政府は6円/kWhというウソに基づいて、原発を安いと言っている。原発は燃料は安いけれども、設備が高い。やすいと言われている数字は、恐らくは減価償却を終えた20年以上経った原発と見られます。原発は、100万キロワットタイプが1基1兆円(火力発電は1000億円)するそうで、そこから、1kWhあたりの減価償却費を計算してみる。
  • 日本の原発の平均稼働率60%から年間発電量を計算し、それを1兆円の1/20年の500億円を年間発電量で割ってやれば1kWhあたりの減価償却費が計算できる。
  • 8760時間×60%×100万キロワット=53億kWh/年
  • 500億円/53億kWh=9.43円/kWh
  • これを見ると、減価償却費だけで9.43円するのだから、6円/kWhが嘘だと分かります。では6円/kWhとは何なのかというと、減価償却を終えた20年以上使った古い原発について考えてみると、その謎が溶けます。原発のコストは正確には15円/kWhですが、減価償却を終えた原発の場合、15円から9.43円を引いてやると、5.57円/kWh、四捨五入すると6円/kWhとなります。要するに20年以上経った古い原発が6円/kWhなのです。つまり、古くて危険な原発ほど、電力会社としては飯の種になります。だからこそ、彼らは、原発の稼働年数にこだわるわけです。最初の20年で廃炉にされてしまっては、儲けがゼロ、あるいはマイナスですから。つまり、20年間、設備コストを払い続けても儲からないのですから、原発は、全然安くないですね。それを安いと言い続けるのは、高いと正直に言ってしまうと、経済的メリットが全くないということになり、廃炉ということになってしまう。だから、減価償却を終えた古い原発の発電コストを引き合いに出して、原発は安いと強弁を垂れているのです。そもそも、電力会社は総括原価方式で発電コストを上げれば上げるほど利益を3%上乗せできるので、原発は利益を生む玉手箱といったところなのです。実は高いからこそ儲かるから、やり続けようとしているだけなのです。この問題の本質は電力コストが高ければ高いほど、儲かる総括原価方式にあります。そして、一旦事故が起こると莫大なコストが発生し、原発は安くない上に危険だということで、全く消費者にメリットはない。ただ、メリットが一つだけある。それは原発利権である。その甘い汁に、経済界も政治家も官僚もアリのように群がっているのが現実。実際、この連中が率先してウソをばらまいているのです。この政府、経済界、官僚が結託して、ウソをばらまくことで、現実とは別の世界を作り上げることがデキてしまう。それが日本の病巣とも言えます。


「(電力が)足りない足りないと言うが、何とかなっている。再稼働する必要はないはず」

  • 日本は島国なのでヨーロッパのように電力融通が利かない、だからこそ、日本では原発をいつでも止められるようにバックアップ用の火力発電を併設して原発を立てていた。だから電力が足りなくなるはずはないのです。つまり、今何とかなっているのは偶然ではないのです。それに相当する準備を既にしているから。主に、そういったバックアップ用の電源を確保しているのは、電源開発という会社の発電所です。この会社は原発をもっていません。(建設中のものが一基ありますが、稼働する前に福島第一原発事故が起きてしまいました)政府のエネルギー白書には、この電源開発の発電出力が入ってないのですが、その規模は東北電力の規模に匹敵します。
  • ではなぜ、そういう足りないと言っているのか、原発がなくても供給不安が起きないのならば、原発は不要ということになり、結果として危ないから廃炉脱原発という事になる。また、ほとんどの電力会社は安い石炭や天然ガスを使って発電しているが、関西電力は古い石油火力発電所が結構ある。石油のコストは、石炭や天然ガスに比べて高いのです。
  • 燃料毎の発電量  1kWhあたりの燃料コスト
  • 石油火力 3.8kWh/リットル 12.9円/kWh(発電効率38%として計算)
  • ガス火力 5.6kWh/立法m   5.9円/kWh(発電効率43%として計算)
  • 石炭火力 3.0kWh/kg    2.6円/kWh(発電効率41%として計算)
  • 電力価格       平均額:15.8円/kWh
  • 原子力 (20年していない) 15.0円/kWh
  • 原子力 (20年使い続けた)  6.0円/kWh(減価償却を終えた古い原子炉)
  • 関西電力の経営モデルは古い原発を動かして発電し、高い石油火力を使わずに発電して、儲けるというものです。しかし、この経営が脱原発だと裏目となり、原発が動かせなくなると、途端に1kWhあたり12.9円もする石油火力の燃料コストが重荷となります。他の会社は、そうならないように石炭火力や天然ガス火力をつかった高効率発電所にシフトしていたのですが、関西電力は、十分にそういうことをやって来ませんでした。その結果、脱原発ということになってしまうと、高い石油を買わなければならず、とたんに経営が傾くので、とにかく、大飯原発を動かす必要があったのです。本当は電源開発や他の電力会社からの融通を受ければ、原発なしでも大丈夫なのですが、それを、自社の経営上の失策をさも、原発がないと電気が足りないという主張に置き換えていただけなのです。実際、大飯原発を再稼働した途端、関西電力は、経営上、重荷となる石油火力をさっさと停止しました。つまり、関西電力の本音は、周辺住民の安全よりも自社の経営のほうが大事というものです。最低ですね。

 
原子力規制委員会の委員長は、田中俊一氏ではなく後藤政志の方が適任だ。

  • つまり、意見聴取会における福島の人たちの意見は全く正しい。そして、その危機感は切実なものがある。これが現実であり、正しい主張なのだ。原発は、経済性も安全性もなく、単に利権があるからというだけで存続しているに過ぎない、でも、それを明らかにしてしまうと、即刻、脱原発という結論になるから、利権を存続するためには、嘘を言うしかない。つまり、周辺住民の健康や安全など知ったこっちゃないというのが彼らの本音なのです。そんな自分勝手な理屈を認めるべきではありませんね。そして、田中俊一氏のようなバリバリの推進派を原子力規制委員会の委員長に据えるような人事は絶対認めるべきではない。据えた途端に5年間は、日本全体が危険な状況が続きます。福島の教訓は、原発の規制監督を行う部署が、それを推進する経済産業省の中にあったことが問題でした。今回の人事はその教訓が全く生かされていません。独立組織になったものの、バリバリの推進派である田中俊一氏をトップに据える段階で、以前より、より癒着一体構造が高まり、しかも権限も強化されているので、より危険なものとなりました。考えられる限り最低の人事です。私は原子力規制委員会のトップには、以前から原発の危険性を予測し、警笛を鳴らしていた東芝の格納容器の設計者だった後藤政志氏のような人材を登用するべきだと思います。規制委員会の人事には、推進派を一人も入れないことが必要です。推進派を入れてしまったらチェックが甘くなりますからね。原発の格納容器は、原発の最後の砦と言われています。その砦の設計者であった後藤氏のような人こそ、規制委員会のトップになって、日本の原発の安全の砦となってもらいたい。

 

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