SKY NOTE

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MEGA QUAKE2を見た -津波の脅威-

1.複数地震で高くなる波

  • 最初の地震で、津波が2メートルとなり、30秒後の次の地震で7メートルに波が押し上げられたという。

2.複数の波が重なって高くなる波

  • 福島第一原発の周囲の津波は、最初、福島県沖の津波が到達して、波が引く前に次の波が押し寄せ、防波堤の中の水位が上昇、それに宮城県沖合で発生した津波が重なり、防波堤は水没したとのこと、つまり、津波の波は複数来る可能性があり、それらが重なって波を高くするということらしい。波しぶきは、高さ50m以上の原子炉建屋の遙か上まで上がっていたという。

3.津波の痕跡から分かる2000年前の津波(宝永地震の2倍近くの波が生じていた)

  • 1707年の宝永地震は、南海トラフ最大の地震とされてきたが、2000年前の地震は、その2倍近くの砂の層(津波の痕跡)があり、より大きな津波が生じる可能性が示唆された。
  • 大阪の想定:6m(従来の大阪の津波の想定は最大2.9mだった)
  • 津波は川を遡上し、堤防を乗り越えて、町に流れ込み、道頓堀、淀屋橋、梅田まで被害が及び、大阪城付近まで津波が到達するという。

4.時間差で高くなる津波

  • 津波は陸に近づくと速度が落ちる。しかし、高い波は速度はあまり落ちない。つまり、最初低い波で陸に近づくと遅くなっている波に、次に速度の落ちない高い波が来ると、2つの波が重なって、より高い波になる事があるという。
  • 紀伊半島の先端:和歌山県串本町の場合...(時間差:8分で最も高くなる)
    • 波が高くなる時間差は8分だという。(南海トラフ地震シミューレションの場合)最初の波が岸に到達する瞬間に重なりあって波が高くなるという。その高さは、これまでの想定の2倍の18mであり、町は浸水するという。
  • 土佐湾の中央:高知県高知市の場合...(時間差:1時間19分で最も高くなる)
    • まず、最初の津波が土佐湾の中で複雑に跳ね返り、湾内にとどまります。1時間19分後に2ツメの津波が襲い、湾内の津波と重なり合い、高さ18mに達するという。(これまでの想定の2倍)市街地の大半が水没するという。

5.海底地すべり(地震の揺れなどで斜面が崩れる現象)

  • 海底が地すべりを起こすと、大きな津波が発生する可能性がある。しかも小さな地震でも、海底地すべりを起こすと局所的に高い津波が起きる可能性があることがシミュレーションで分かった。
  • 沖縄県石垣島の場合
    • 1771年:明和大津波
    • 黒雲のような津波が押し寄せ、8つの村が全滅したという。高さ30mまで駆け上がったと言われる大津波、しかし、周辺の村にはこれほど大きな津波が起きていた痕跡がないという。つまり、この局所性が海底地すべりが起きたのでないかと言われる理由である。
  • 南海トラフ周辺
    • 南海トラフで海底地すべりが起きたと思われる痕跡が300ヶ所以上あるという。つまり、さらに巨大な津波が押し寄せる可能性も否定出来ないということなのだろう。


6.東京湾の想定(これまで東京湾には津波が来ないとされて想定していなかった)

  • 伊豆半島沖の大地震を想定した場合...
    • 横浜
    • 湾内に流れ込む津波は、千葉県の富津岬にぶつかって方向を変え、横浜に向かう。これまで横浜は津波が想定されて来なかったという。横浜の護岸は高さ3mでこれを超えると浸水が始まる。横浜駅周辺では川から濁流が押し寄せるという。地下街にも流れ込み、脱出が困難となる。
    • 川崎
    • 石油コンビナートに津波が来ると湾内に火災が発生、さらに沿岸には海抜0m地帯が広がっているため、川を遡上した津波地震で脆くなった堤防を破壊、市街地に水が流れこむ。そして、海抜0メートルなので、一度浸水すると水が惹かず、多くの人が孤立することになる。ボートやなんかで移動するしかないような状態になる。想定を全面改訂する必要があるとのこと。

7.巨大地震は連鎖する(あまり対策に時間は残されていないという)

  • スマトラ沖地震
  • 2004 M9.1
  • 2005 M8.7(最初の地震の南側)
  • シー教授は、さらに南側で巨大地震が起こると予測
  • 2007 M8.4(シー教授が予想したとおり、2005年の震源の南側で地震が起きた)
  • 巨大地震の予測を可能にしたのは、サンゴによる年代測定だったという。サンゴの年輪から地震が起きた時期を読み取ることができるという。そのメカニズムは、地震で海底が隆起すると水面から出た部分の成長が止まり、水面より下は成長を続ける。再び地震で隆起すると水の上になった部分が成長が止まる。そうやって段々になった部分を読み取ると、巨大地震がいつ起きたのか特定できるのだという。
  • スマトラ沖では、およそ200年ごとにM8前後の地震が連続して起きる周期があった。1833年を最後に200年近く巨大地震がなかった。そこに2004年の巨大地震が発生し、これをきっかけに地震の連鎖が起きると予測したという。シー教授によれば、最初に大きな地震が起きると、隣にストレスがかかって、そこでも地震が発生するという。今後もスマトラ沖で巨大地震による津波が続くという。同じように巨大地震が起きた日本でも危険性が高まっているという。

まとめ

  • 地震学者によると、大地震は再び起きる可能性があり、その際の津波は、現行の想定の2〜3倍になる可能性があるとのこと、そのメカニズムは、複数地震によって複数の波が起きて、それが重なりあったり、同じ地震でも第一波、第二波の波が重なりあうことで高くなるという。その高さは現行の想定の2倍、さらに海底地すべりという現象が起きると、局所的に30m以上の津波が生じる可能性があり、その海底地すべりの痕跡が南海トラフには300ヶ所以上もあるという。更にこれまで想定されていなかった東京、横浜、大阪などの都市部にも津波は到達し、大規模な浸水に襲われる可能性があるという。しかし、それに備える猶予は、あまり残されていないという厳しい内容だった。自分が驚いたのは、2000年前に日本最大と言われた宝永地震を上回る地震が起きていた可能性があるということ。宝永地震クラスの地震が起きるだけでも恐ろしいのに、2000年前にそれを大幅に上回る津波の痕跡があったというから、非常に恐ろしい。どう考えても、原発はダメだと感じる内容だ。巨大地震による大被害と、原発メルトダウンのダブルパンチを食らったら、日本のみならず世界が終わる。原発の再稼働をやめて、地震に耐えられる安全な保管施設を早急に建設するか、地震のない土地を持つ国に使える核燃料を売却する必要があると感じる。堤防で守るのは難しい、水没しても大丈夫な設計にする必要があると感じた。