SKY NOTE

skymouseが思った事考えた事を記したもの

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イノベーションを生み出す考え方

今、日本には経済成長の為にはイノベーション(革新)が必要だと言われている。しかし、「イノベーションをどうやって生み出すのか?」と疑問に思う人がいると思う。では、どうしたらいいか?それには、何事にも疑問に思う習慣を身につける必要がある。


1.イノベーションを起こすには、まず「考える」事が必要だ

  • 残念ながら日本で考える習慣のある人は少ない。というか、考える事を覚えた事を引き出して再構成するだと考えている人が多いのではないかと思う。しかし、その前にする事があるのだ。それは「疑問を持つ」事だ。どのように疑問を持つかと言うと、高い目標を持つ事なのだ。あるメーカーの人が「本当に全自動洗濯機ならば、洗濯物を入れたら、洗濯をして、乾燥させ、たたんでタンスに入れるまでやって全自動と言うべきだ」と言っていた。つまり、こういう事である。それを実現する方法は度外視して、最も高い理想を設定し、その理想を実現する為にはどうしたらいいかと考える事。この発想法は、一般的な答えを出す方法とは違う。最初に「理想」という答えがあって、それに「現実」という式を合わせるのだ。つまり、夢を現実にするとはよく言ったもので、夢から入って現実へ出て行くわけだ。
  • 1.高い目標を立てる(理想)
  • 2.その理想と現状を比較して疑問を持つ(疑問)
  • 3.考える(思考)
  • 4.ずっと考え続ける(継続)
  • 5.ひらめき(天啓)
  • これがイノベーション思考(革新を生み出す思考)である。大抵の人は1の理想がなく、よって2の疑問が生じない為、そもそも考えると言う事すらしない。疑問がなければ考える事は出来ない。(テストの問題は、疑問を最初から用意してくれるが、イノベーションは、その疑問を自分から探す事が求められる)大抵の人は理想を持つ事を単なる夢想と捉える事でイノベーションを生み出せない。大抵、そういう発想を持つ人間を寄ってたかってバカにするのが日本社会である。だが、それこそがイノベーションの種なのだ。言ってみれば日本社会は、そういうものを足で踏みつけて潰して、経済成長できなくて苦しんでいる。だが、それもそのはず、成長する為の発想をバカにして無視しているのだから、そうなるのは仕方ないよね。
  • 具体的な事例で考えてみよう。
  • 大抵の人は日本の食料自給率100%は不可能だと考えている。これが一般的な日本社会の常識的発想。しかし、私はこう考える。「本当に不可能なのだろうか?」と。まず、その常識を疑う姿勢からイノベーションは始まる。
  • 一般的な日本社会の思考
  • 1.食料自給率100%は不可能だ
  • 2.だから、国外から輸入するしかない
  • 3.だから、国際競争で勝ち抜く事が必要だ。
  • どんどん決めつけ口調になって新しい方向に物事が展開してかないプロセスがよく分かるだろう。こういうのを「頭が硬い」と言う。
  • イノベーションを生む思考プロセス
  • 1.食料自給率100%ができれば素晴らしい(理想)
  • 2.日本の食料自給率100%は不可能なのだろうか?(疑問)
  • 3.資料を集める。(思考)
    • どれだけの量の穀物、飼料を生産して、それに必要な面積はどれくらいだろうか?絶対的に土地が足りない...
  • 4.本当に土地が足りないのか?→そもそも土地が必要なのか?(この疑問を頭の中に置いておく)(継続)
    • ...という風にとにかく不可能と言うところに疑問をぶつけて考えるわけである。重要なのは、常に常識を疑う姿勢を持ちながら考える事だ。
    • 大豆を作るのに土地が足りない...→本当に土地が足りないのだろうか?(この疑問を頭の中に置いておく)
  • 5.足りない作物の殆どは、飼料に使われるものだ。飼料だったら藻でもいいんじゃないか?(天啓)
    • 藻ならば、水槽で量産できる。でも面積が足りない...では体積でやればいい...日が当たらない...ならばLEDを使えばいい...二酸化炭素もない...工場から引っ張ってくればいい。
    • 大豆を作るのには、水田の土地が使えれば、面積としては充分なのだけど、そうだ二毛作だ。土地を時期に分けて使えばいい。別次元の発想をどんどんぶつけるわけだ。面積が足りなかったら体積みたいにね。
  • ...とこのように発想するわけだ。どんどん発想が広がっていくのがわかる。こういうのを「頭が柔らかい」と言う。大抵の評論家や専門家というのは、頭の硬い連中が多い。恐らく具体的で確実な事を言おうとすると、発想が保守的になるのだろう。でも、私の目から見ると「このひと頭硬いな〜」という事になる。発想がもう、化石みたいに固まっていて生きていないんだな。もしイノベーションを起こしたかったら、ある程度ラフでもいいから、子供のように柔軟に考えるべきだ。イノベーションに化石のように死んだ頭はいらない。多少ラフでも子供のように柔軟に考えてこそ成長がある。発想が化石のように死んでいるから成長しないのだ。


2.成果主義+日本人の緻密さ=極端な保守主義

  • 成果主義のような結果を求める発想は、日本人を頭の硬い評論家や専門家のようにしてしまった。それがイノベーションを阻害し、日本の成長を妨げているのだ。成果主義のアメリカがイノベーションが起こせるのは、アメリカ人の気質によるところが大きいと考える。アメリカ人は自由を重んじる。故に過重な保証を求めない。成果を求める時に過重な保証を求め、確実な成果を求める日本人と、成果が出せれば、基本的に自由なアメリカ人のラフな気質とでは、同じ成果主義でも結果は異なる。最初から完成したものを求めると、保守的にならざる負えない。
  • 多分、大陸の大雑把な気質と、島国の細々とした気質とでは、成果を求める姿勢に違いが生じるのではないかと思う。結果に細々とした事を求めると保守的になり、結果が出れば特に問題はないという大らかさがあれば、そこにイノベーションを生む隙間が生まれる。日本人の細々とした緻密な発想では、結果を確実に出そうと意識するあまりイノベーションを生む隙間がどんどんなくなっていくのに対し、アメリカ人の場合は、そういう弊害が生じにくいのかもしれない。
  • 小さな事にこだわる気質は、成果主義には合わない。新しい事が出来なくなる。大雑把な隙間があってこそ、イノベーションが生まれる。岩の隙間から花が咲くように、イノベーションは生まれる。日本人の緻密な気質は、隙間のある岩ではなくて、コンクリートでキレイに固めて、イノベーションという草木が全く生えない状態にしてしまったのだと思う。だから、イノベーションを生むには、成果主義ではダメだ。日本人の気質から言って、結果を出す事にこだわりすぎると、新しい事が考えにくくなる。


まとめ

  • 日本がイノベーションを生むには、理想と自由が必要である。理想から疑問が生まれ、疑問が思考になり、思考がひらめきになる。でも、そういうひらめきを尊重する為には自由が必要だ。でも、日本人の気質と成果主義が融合すると、確実な結果を求めようとするあまり、極端に保守的になり、新しい芽を摘んでしまう。だから、成果主義ではなく、プロセスや志を尊重するようなものの方が自由(ひらめき)を尊重しやすくなると思う。だから、理想と理念があると、日本人はイノベーションが起こせる。アメリカ人はお金だけど、日本人は理想、理念でイノベーションを起こすのだ。