SKY NOTE

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米国、TPA法案提出 2015.4.16(米国時間) TPPのデメリット

米国時間2015年4月16日、大統領に通商交渉の権限を一任する「大統領貿易促進権限」TPA法案(Trade Promotion Authority)が米国議会に提出された。これは、TPPに関する交渉権限を大統領に一任するというもので、これが通れば、大統領がTPPなどの通商交渉をアメリカ議会を通すことなく妥結する事ができるようになる。

 米TPA法案 なぜ必要? TPP早期妥結、後押し
 http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/economic_confe/list/CK2015041802000138.html

TPPが良い貿易条約ならば、議会がTPA法案を通し、大統領に一任したとしても何ら問題がないといえるだろうが、実際には、労働団体を支持母体をする民主党魏委員の80%が反対に回っていることからも分かる通り、TPPは、あまりよい貿易交渉とはいえない。

このTPAが通らないとTPPは、頓挫すると言われている。日本の貿易担当者は、「TPP参加の12カ国は、米議会がTPAを認めなければ誰も協定案に署名しない」と断言している。つまり、このTPAが通るかとおらないかでTPP交渉の行く末が決まると言っていいくらい重要な法案なのだ。

どうして、そんなに揉めているのかというと、アメリカは北米自由貿易協定NAFTA)で移民の増加と失業者の増加という痛い思いをしているからで、主に労働団体からは、TPPは失業を増やすからダメだと厳しく念を押されている。民主党の80%の議員がTPPに反対なのは、労働団体が支持母体であるからだ。日本のマスコミでは、TPPは経済にいいように言っているけど、TPPの本家本元のアメリカでは、経済を悪くするからやめろと労働団体を中心に反対が根強いのだ。党議拘束のないアメリカの政党では、議員のひとりひとりの判断で議決に参加するため、共和党の議員であっても場合によっては、TPPに反対に回ることもある。
 
 TPP、アメリカ民主党下院議員151人が反対表明
 http://d.hatena.ne.jp/skymouse/20150109/1420783015

では、現状で分かっている範囲では、どういう状態になっているのかというと…

米国下院議員 435議席(過半数218議席
 TPP反対:151議席民主党下院議員の80% 民主党188議席
 態度を表明していない議員:284議席

67議席がTPP反対にまわれば、TPP交渉は事実上頓挫することになる。恐らく、労働団体が支持母体の民主党議員の大半は反対に回ると予想されるため、民主党から180議席くらい反対に回り、共和党から38議席くらい造反者が出れば、TPP交渉は事実上お流れとなる。

TPPの交渉内容は、秘密とされていたがアメリカの議員には開示されたため、議員の多くはTPPの内容を理解した上で反対している。では、彼等のTPPに対する意見をどのようなものかというと、それは以下のようなものである。

 
 「TPPは我々全員が不利益を被る。大統領に交渉を一任してはいけない」民主党下院議員)

 
 「TPP反対」米で強調 民主党の下院議員ら集会
 http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/news/CK2015010902000244.html

  • 「TPPは、個別分野の交渉内容を慎重に吟味する必要があるとして、大統領に包括的な交渉権を与えるべきではない」

 

  • 「TPPは受け入れられない。賃金が安い国と経済がつながって国民の仕事がなくなり、給料も下がる」「われわれがどう立ち向かうか、世界が見ている」と強調

...と散々に酷評されている。TPPには何らのメリットもない。彼等は内容を見た上で反対に回っている。しかも語気を荒げて厳しい口調で言っていることからも分かる通り、非常に酷い条約、特に労働者、庶民にとって悪い条約である事は、想像に難くない。日本の大手マスコミのように権力と金に擦り寄ることなく、反対に回っている彼らは立派である。情けないのは、日本のマスコミと政治家、そろって市民を欺いていることは、TPPに対する姿勢が全く真逆であることから分かる。

  • 中野剛志先生のよくわかるTPP解説―日本はTPPで輸出を拡大できっこない!
  • TPPについて最初に考えを改めさせられたのがこの動画でした。これを見て、私は180度考えを改めました。マスコミを信じていた自分がバカだったと気づいたので、皆さんもこの動画を見て欲しいです。これが真実です。全ての真実をつなぎ合わせると、これが最も整合性があるのです。

TPPが進められる理由は、海外の同様の貿易協定の内容を見れば分かる通り、株主の発言権を拡大し、場合によっては国家を凌ぐような権限を与えることにある。それによって、彼らが自由に利益誘導することが出来、その結果、配当金や株価上昇によって利益を得ることが出来るのです。しかし、その代償として、労働者は賃金の低下、賃金の安い移民労働者の増加による治安の悪化、環境規制の緩和による住環境の悪化など、様々なデメリットを被るのです。だからこそ、反対に回る議員の語気も荒いのです。日本のマスコミが、そう言う事を伝えているでしょうか?全然伝えてませんよね。でも、インターネットで海外の事例を見れば分かるんです。

  • 北米自由貿易協定で家を失った家族の写真
  • まず、移民の流入で職を失ったり低賃金になります。次に病気になると、高額な医療費を払えず自己破産し家などを抵当に出すことになります。その結果、家を失い路上に座るハメになるのです。アメリカにはこういう労働者が沢山います。

この写真がTPP後の私達の姿です。TPPの問題は米ではありません。様々な不利益が私達の前に振りかかるのです。

 TPPで起こりうるであろう問題
 http://d.hatena.ne.jp/skymouse/20130523/1369255767

1.失業と賃金低下

  • 移民の増加と労働規制緩和によって長時間で低賃金

2.医療コストの増大

  • 知的所有権の強化で医薬品、医療機器の価格上昇(医療費高騰)アメリカの一人あたりの医療費は世界最高額で日本の3〜4倍である。しかし、平均寿命は日本より低い。TPPに入ってしまったら医療費が高騰し、治療が受けられなくて亡くなる人が増えるだろう。
  • 2010年の各国の一人あたりの医療費(ドルベース)
  • アメリカが極端に高いことが分かる。
  • 「TPPに入ると医療費が上がります」

3.有害作物の流入

  • 農薬の規制が緩和され、より危険な農薬が使用可能になる

4.種の支配

  • 遺伝子組み換え作物などの規制が緩和され、強力な農薬とセットで販売されることで、その農薬で汚染された土地では、それ以外の種(遺伝子組み換え種)では育たなくなり、土地と種がひも付けされ、知的所有権の強化によって、毎年、種を買い続けなければいけない。

5.原発を辞めることが出来ない

  • TPP条約のISD条項によって、原発をやめることで損害を被ったとして外国の原発機器メーカーから訴訟を起こされると、ほぼ100%の確率で日本はアメリカに負けることが予想され、莫大な賠償金を請求されることが海外の事例で想定される為、脱原発が非常に困難になる。
  • 5分でわかるTPP ISD条項編

 
6.言論の自由が規制される

  • 様々な表現物が知的所有権で保護されるが、その保護の仕方が問題で、クリエイター以外の人間がコピーや引用を訴えることが出来るという著作権非親告罪化というのがあり、これを警察などが使うと当局にとって都合の悪い著作物の引用行為が不正コピーとして訴えられ、最大1000万円クラスの賠償金が請求できるようになる。これは、あらゆる情報は全て著作物としても解釈可能なため、それを違法コピーとして解釈してしまえば、事実上、情報統制が可能になってしまうのである。非親告罪が強化され、引用権が弱まると相対的にそうなる。

7.主食である米が自給できなくなる

  • 関税の撤廃により、日本のコメ農家はやっていけなくなり、食料自給率農林水産省の試算では13%にまで下落することが予想されている。どこの国へ行っても食料自給率は70%位は堅持しているのに、日本は13%しかなくなってしまったら、農業国に事実上日本は頭が上がらないし、輸出を止められた日本人は餓死するということである。気候変動や人口増加による穀物価格高騰を考えると、TPPに入るのは非常に危険な行為である。

...このように様々なデメリット山盛りというのが、TPPの問題点なのです。これが進められる理由は、一握りの富裕層の利益を最大化することにあるのであって、私達には何らのメリットももたらしません。あるのは、貧乏と死です。かわりに、富裕層には巨万の富が転がり込むのです。そして、その巨万の富を求めて、TPPは推進されているのです。このような条約を認めることには、何らの大義もありません。ですので、4月16日のTPA法案の行く末が、日本にとって重要なのです。

TPPの自由の意味
1.賃金カット、首切りの自由

2.長時間労働、残業代なしの自由

  • 残業代ゼロなんていってますよね

3.薬代を高くする自由

  • 知財権の強化と言っていますよね、あれです

4.国の皆保険をなくして民間医療保険が儲ける自由

  • 知財権が強化され医療費が高騰すると医療保険財政が逼迫して、民間保険の導入とか言い出してくることが予想されます

5.強力な農薬、遺伝子組み換え作物の自由

6.食料生産国が消費国を支配する自由

  • 関税撤廃って言ってますよね、その結果がこうなります。