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NHK教育:「スーパープレゼンテーション」を見た

NHK教育 月曜夜11;00のスーパープレゼンテーションという番組を見た。知っている人は知っていると思うけれど、アメリカのTEDっていう奴。今日は脳科学の女の先生が脳卒中になって、自分の脳を観察している様子のプレゼンだった。

 NHK教育 4月23日 夜11:00放送 / 再放送 4月29日深夜24:45
 ジル・ボルティ・テイラー脳卒中を語る」
 http://www.nhk.or.jp/superpresentation/

 TED:ジル・ボルト・テイラーのパワフルな洞察の発作(18m42s:日本語字幕
 http://www.ted.com/talks/lang/ja/jill_bolte_taylor_s_powerful_stroke_of_insight.html
 右上のフルスクリーンボタンを押すと、字幕が大きくなり読みやすくなる

本物の脳のサンプルを取り出して、右脳と左脳の違いについて説明するところは、非常に恐いというか、やはり科学者って感じだった。左脳はシリアル処理で右脳はパラレルで全く性格が違うという説明なのだけど、一番の肝は脳卒中になった時の感覚の説明。

脳卒中になって、左脳の機能が停止したらしく、右脳が動いていたのだけど、左脳が停止すると「I」が消失する。要するに自己の概念が消失する。感覚としては、自分と周辺の環境との境界がなくなる。そして、非常にハッピーな感覚になるという。私は、それと同様の体験をしたことがあるので、どういうものかというと、自分が空間と一体になって、宇宙の全てと一体となっていると感じる。

私は脳卒中ではなくて、子供の頃いじめられて、強いストレス下にあり、その上、体も弱っていて、多分、自律神経失調気味でよく立ちくらみをよくしていたので、その時たまたま左脳に血液が十分送られなくなり、一時的に左脳が機能減退に陥っていたのだと思う。そこで右脳が優位になって動き、そういう感覚になったと考えられる。疲れている時、文字が模様にしか見えないこともよくあったからね。

だから、彼女の言っていることは分かる。空間と一体になり、幸せな感覚になるということ、それがあれば、世の中を隔てる境というものがないということに気づき、その結果争いがなくなると感じることも分かる。闘う必要がないことも。要するに私という概念が消失すると、同時に他者という概念も消失し、自己と他者の対立である争いという概念も結果的に消失する。そして、全てが一体であり、それはまるで神と一体になったかのような感覚に襲われる。なんというか、世界と自分を隔てる壁がなくなることで、何もかもが素晴らしい一つのものと感じられる。あまりにも素晴らしいので、素晴らしい!素晴らしい!と感じるが、左脳の機能が回復するとその感覚も消える。私がそれを感じたの数分程度で、その間に左脳に血液がちゃんと供給され始めたらしく、普通の状況に戻った。つまり、争いのある野蛮な世界に戻ってしまった。だけど、その感覚を一度でも体験すると、争いというものが基本的に無意味と悟ってしまうところが凄い。なぜなら、自己がなく、全てが一体ならば、敵という概念そのものが意味を成さないのだから。右脳が優位になると、文字が模様にしか見えないように、敵という概念も消失してしまう点が凄いのだ。考え方そのものが変わってしまう体験といえる。

普通の感覚に戻ると、敵の概念も復活する。ただ、その体験からは本質的には敵というものが存在しない、そのように自分自身が勝手に決めているだけだと悟る。絵で言えば、線のない色だけの世界である。互いを隔てる線がなく、それぞれの境界が曖昧なので、区別することが出来ない。もし、この世界そのものが神だとするならば、その境界を消失した時、無私の境地に達するという非常に哲学的な状況になる。彼女は、それを皆に伝えようとしていたのだと思う。以下に日本語字幕付きの動画のリンクを入れておいた。素晴らしいプレゼンなの見ることをオススメする。

TEDのサイトで日本語字幕付きで読める。下のプルダウンメニューでJapaneseと選択
右上にフルスクリーンボタンがあるので、それを押すと字幕も大きくなり読みやすくなる。

 TED:ジル・ボルト・テイラーのパワフルな洞察の発作(18m42s:日本語字幕
 http://www.ted.com/talks/lang/ja/jill_bolte_taylor_s_powerful_stroke_of_insight.html