SKY NOTE

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コミュニケーションは電流に似ている

コミュニケーションと電流は似ている。

人を説得するのをワット数だとすると...

 信号:情報の正確さ
 電圧:比較できる明確な情報(理解を促進する比較しやすい情報)
 電流:適切な情報量(ケーブルのアンペア数を超えない程度の電流)
 抵抗:情報の難度(難度が低いほど抵抗も低い)自尊心もここに含まれる

例えば、いくら情報量があっても、比較できる明確な情報、つまり電圧が少ない場合、納得するだけのワット数が得られず、否定される。また、情報がありすぎても、相手のケーブルのアンペア数を超えてしまうと、それ以上の情報量はかえって無駄。また、情報量と比較できる情報がきちんとあっても、難しくて、抵抗が高いと伝わらない。正確な信号を流しても、電流量や電圧が少ないと周囲のノイズに信号が紛れてしまい伝わらない。

つまり、コミュニケーションは、電気の流れとして考えると、よく分かる。抵抗の中に自尊心がある。例えば、正確な情報(信号)、比較しやすい比喩(電圧)、適切な情報量(電流)、簡単な情報(抵抗が少ない)がそろっていても、その意味する事が相手の立場や自尊心を攻撃するものである場合、それに配慮しないと抵抗が高まり、否定される。

つまり、情報を伝える相手に対して適切な調整が必要になる。

私の場合...

  私が出来ている部分は、最初の正しい情報については70%程度出来ていると思う。

 信号:正しい情報(70%)

  しかし、その後の要素について評価すると...

 電圧:比較しやすい情報:比喩(30%)
 電流:適切な情報量(35%)
 抵抗:情報の難度(10〜60%)×自尊心(0〜50%)

...と、あまり、褒めらた成績ではない。伝送系統は悲惨である。私が人を説得できない理由は、この以下の三つの要素について、きちんと対処していないからだと分析する。いくら正しくとも、その信号を伝送するのに必要な電圧、電流、抵抗の要素をきちんと考慮しないと伝わらないのだ。

記者クラブ系のマスメディア

 信号:信号の正確さ:既得権者に配慮した不正確な情報(10%)
 電圧:比較しやすい情報:センセーショナルな報道(70%)
 電流:情報量:既得権者に配慮して情報を隠匿する(10%〜70%)
    隠匿している事がネットでバレて、信用が落ちている
 抵抗:情報の難度(90%)×自尊心(90%)

この評価は主に民放テレビ局をベースにしている。伝送系で非常に高い能力を有している。ここで考えるべきは、既得権者に配慮した不正確で問題のある情報を、強力な伝送系で伝える事にある。これにより、既得権者の権利が守られ、多くの人々の権利がないがしろにされている。これが記者クラブ系マスメディアの罪悪である。最近、その情報の確度の問題点がネットでバレて徐々に信用を落としつつある。だが、ネットを使わない人にとっては、非常に強力な情報源となっており、ネットを使わない高齢者の投票率の高さや人口比における発言力の高さなどを勘案すると、非常に間違った政策判断をしてしまう状況にあるといえる。

スティーブ・ジョブスの場合、どういう事になるのか

 信号:的確なビジョン(90%)
 電圧:比較しやすい情報:比喩(100%)
 電流:適切な情報量(80%)
 抵抗:情報の難度(100%)×自尊心(0〜100%)

まず、彼は演説の中で明確に比較の出来る要素を実物や映像や数字で示す。それをジョークを交えて、非常に低い抵抗で流す。それをコンパクトにまとめた適切な情報量で提示する。その結果、誰もがその情報を納得する。しかし、その内容はライバルを徹底的にこき下ろす事もあるので自尊心の部分で抵抗が生じる。よって、彼のプレゼンを聞いた後、肯定された側の自尊心は高まるが、否定された側の自尊心は最低となり、衝突が起こる。しかし、実際に製品を手に取ると、それが正しいと分かるので肯定派が否定派を上回り、多数決で状況が決する。iPhoneなどは、その典型だった。最初はタッチパネルは操作しにくいと言われていたが、フタを開けてみると、人々はタッチパネルの操作に慣れてしまい、結果として肯定派が増えて、スマートフォンタイプが携帯が主流になると予測されるほど成長している。彼が実物を見せないといけないと考えたのは、恐らく、新しい事を証明するためには、実際に手に取らないとダメだと考えているのだろう。だからこそ、その実物が完成する前に公表されては自社のアドバンテージがなくなってしまうので、非常に秘密主義なのだ。

スティーブ・ジョブスの優れた点は、明確なビジョンを持ち、それを適切に伝える能力を持っていることだ。他社の場合、特に電圧(比喩)と抵抗(情報の難度)の部分で問題となっていると思う。つまり比較を促す比喩が下手だという事と、技術用語を持ち出して難しい表現をしてしまって分からないという点があるだろう。また、電圧の部分には新しいものも含まれる。つまり、新しさが他と違うという明確な比較要素となる。それは非常に高い電圧になる。だから、製品ラインナップを絞り、個性的な製品群にするのは、この電圧(比喩・比較)というファクターにおいて重要なのだ。最近、ソニーが他にない3Dの双眼鏡や視野角の広いフレームシーケンシャル型の3D液晶モニタ、有機ELを使った3Dヘッドマウントディスプレイなどを矢継ぎ早に出している。残念なのは、これらの製品郡を発表するときにスティーブ・ジョブスばりにプレゼンをし、他と違うという事を明確にプレゼンをしなかった事だ。やはり、平井氏は、これだけの製品群をリリースしたのだから、SONY EXPOでも開き、他社製品との比較プレゼンをするべきだと思う。そして、それで他と違うという事をアピールして11月の製品発売をするべきだと思う。まだ9月の段階なので、11月の発売日には間に合う。動画ストリーミング配信でもして、プレゼンをするべきだと思う。10月のCEATECあたりが絶好のタイミングだが...ただCEATECの場合、他の競合の発表も混じってしまうので、ノイズも多い。独自Expoなどを開いたほうがベストだと思う。今年は、それが出来る製品群があると感じる。

というわけで、コミュニケーションは電流に例えると、説得力はワット数となり、それを構成する要素を整備すると納得感の高い情報になると思う。出来ていない私が言うのも何なのだが…