SKY NOTE

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2D映像から3D成分を取り出す

CEATEC東芝のブースで2D映像を3D映像に変換するでも動画を見た時に特徴的だったのは、崖の上の古城や、海辺のヤシの木など、一つの中心があって、そこを横に流れていく動画から、立体化していたことだった。つまり、視差成分を時間軸フレームから読み取っている。さらに聞くと、画像の輪郭なども参考にしているという。細かい部分は輪郭や模様を参考にして視差に凹凸をつけていると考えられる。
 
だから、被写体を中心として横に流れるような映像があれば、それは立体化しやすい映像といえる。デモを見た時は、結構自然な立体視が出来ていた。時間軸方向の視差成分から奥行き情報を取り出すのに成功していると感じた。
 
このことから、映像によっては、立体化が可能だと分かる。よりアルゴリズムを進歩させれば、人間の顔を特定して、それに合わせて奥行き情報を設定するなどという事も出来るだろう。また、人の顔を特定して、人型の奥行き情報も付加しているという。今後が楽しみな分野だ。PCの変換ソフトで欲しい機能だ。CELL REGZAだと高価で買えないから、PlayStation3や1万円以下で変換ソフトが作った奥行き情報をパラメーターを調整して微調整して3D映像を作れたらおもしろい。そんでもって、OpenCLベースで高速変換みたいなソフト
 
3Dテレビの問題点は、奥行きのディティールが再現されておらず、紙ぺらが歩いているような立体映像になる事だ。Panasonicの3Dテレビで石川遼君が出てくるのだが、彼が歩いているところを見ても、紙ぺらが歩いてるようにしかみえない。膨らんでいる生身の人間が歩いているように見えないのだ。現在の3Dテレビの問題点は、奥行きの細かい部分の再現性に乏しい事である。遼君がバンカーショットをするなどの大きな動きの再現性は高いのだが、小さな動きや、人間の顔の凹凸が膨らんで見えないなど、細かい部分の立体視に問題がある。奥行き情報を付加する際には、256階調8bit階調では足りないのだろう。多分、65536階調16bitを超解像で2倍程度に引き伸ばしたものが必要になってくると思う。それくらいでやっと、自然な立体視になるのではないかと考えている。3D映像フォーマットには、RGBの他にZ軸方向のRGBZが加わり、Z方向(奥行き方向)の階調は65536階調が必要になるだろう。それくらいであってこそ、ズームに耐えられる立体映像になる。
 
これからはフレーム補間だけでなく3D補間、超解像などと相まって、2Dの従来の映像から、あらゆる情報を補間して、精細で滑らかで立体でもあるという映像も生み出せるだろう。更にそれに加えてダイナミックコントラスト処理をすれば、より立体感が強調されて面白くなると思う。
 
東芝のノートパソコンの2D→3D立体視で残念だと思ったのは、立体映像が上手くできていても、ディスプレイのコントラストが充分でない為に映像の迫力が充分に伝わってこない事だった。そういう意味で立体テレビはコントラストも重要だと付け加えておこう。