SKY NOTE

skymouseが思った事考えた事を記したもの

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現実とは何か?

現実とは、それが現実だと人々が感じられるレベルまで実体化した存在の事を言う。私がそう思うのは、天才の義父の優れた答えを周囲が理解できず、否定していたり、非難していても、最後は義父の言った通りになった事だった。つまり、義父は、周囲がこれが現実だと感知できない段階から、現実を把握していたと言えるが、その現実は周囲の人間にとっては、感知できないものであり、否定の対象となった事からくる。
 
つまり、答えが答えとして機能する為には、それが現実でなければならない。義父の場合、きちんと答えとして機能していたのだから、現実である。しかし、実際の義父の主張に対する周囲の評価は、非難の対象、つまり、現実ではないのだ。これが何を意味するのかと言うと、実際の現実と、周囲が認める現実にはギャップがあるのだ。そこで、「現実とは人が感知できるレベルまで実体化した存在」という事になるわけだ。
 
私が義父を評価するのは、彼がニュースを見て、次の展開を予想すると、実際かなりの確率でその通りになるので、私は日頃から、義父は現実をきちんと把握していると感じたのだが、義父の限界は、その優れた分析力を理解できる人間が周囲にいない事だった。つまり、社会にとって義父の言っている事は、戯言に過ぎない。つまり、社会的には義父の言っている事は現実ではないのだ。例えそれが本当に現実であったとしてもだ。
 
そこで現実であっても社会的には現実とされない事から、現実とは、それが現実だと感知できるまでに実体化させる必要があるのだ。そういう視点から見ると「現実的ではない」という言葉を別の意味で捉え直す事が出来る。つまり、人が「非現実的」と言うのは「現実だと感知できるレベルではない」と解釈する事も出来る。
 
そこで、それが現実だと信じてもらう為には何が必要かと考えてみた。参考にしたのが秀吉の嘘のつき方だった。秀吉は嘘をつく時、詳細に話をでっち上げた。つまり、具体性が現実的だと感知する要素の一つであると言える。そこから見いだせる現実を視覚的に解釈すると、人がリアルだと感知する映像と類似性が高いものだと分かる。
 
映像において人がリアルだと感じる要素:人が感知する情報
・解像度   :具体性(詳細な説明)
・色     :自然さ(矛盾のない情報)
・立体感   :奥行き(深い情報)
コントラスト:明解さ(理解しやすい状態 or 権威による裏付け)
 

詐欺師は、この特徴を疑似的に作り出す事によって人を騙す。ある意味、現実ではない事を現実だと認知させて、彼らは人を説得できていると言ってもいい。義父が自分の意見を他人に信じてもらう為には、ただ真実を言うだけでなく、それが他人にも現実だと認知できるように詐欺師並の表現力が必要であった。優れた感性を説明する為には、それに匹敵する表現力を必要とするのである。つまり、この表現力が伴った状態こそ、現実なのである。少なくとも社会が認める現実とはそういうものなのだ。